7.2.2 TP1/Server Baseのシステムサービス定義の内容
TP1/EEを使用する場合,以降の表に示すTP1/Server Baseのシステムサービス定義を定義する必要があります。TP1/Server Baseのシステムサービス定義の詳細については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。
TP1/EEを使用する場合のTP1/Server Baseのシステムサービス定義には,指定値が固定のオペランド,任意の値を指定するオペランド,および指定を省略できるオペランドがあります。
- 〈この項の構成〉
(1) TP1/Server Baseのシステム共通定義の内容
TP1/EEを使用する場合のTP1/Server Baseのシステム共通定義の内容を,次の表に示します。表中のオペランドには,指定値に示す値を必ず入力してください。表中にないシステム共通定義のオペランドには,TP1/EEを含めたTP1/Server Baseの環境を考慮した値を任意に指定してください。
形式 |
オペランド/環境変数 |
定義内容 |
指定値 |
---|---|---|---|
putenv |
LANG |
環境変数LANG |
「6.3.6(4) 出力するメッセージログの言語種別の設定」を参照してください。 |
(2) TP1/Server Baseのネームサービス定義の内容
TP1/EEを使用する場合のTP1/Server Baseのネームサービス定義の内容を,次の表に示します。表中のオペランドには,指定値に示す値を必ず入力してください。指定値の範囲内で,TP1/EEを実行するための最適値を任意に指定できます。表中にないネームサービス定義のオペランドは,TP1/EEには影響しないので,指定する必要はありません。
(3) TP1/Server Baseのログサービス定義の内容
TP1/EEを使用する場合のTP1/Server Baseのログサービス定義の内容を,次の表に示します。表中のオペランドには,指定値に示す値を必ず入力してください。表中にないログサービス定義のオペランドには,TP1/EEを含めたTP1/Server Baseの環境を考慮した値を任意に指定してください。
形式 |
オペランド/環境変数 |
定義内容 |
指定値 |
---|---|---|---|
putenv |
TZ |
タイムゾーン |
JST-9 |
(4) TP1/Server Baseのユーザサービス定義の内容
TP1/EEを使用する場合のTP1/Server Baseのユーザサービス定義の内容を,次の表に示します。表中のオペランドには,指定値に示す値を必ず入力してください。指定値に範囲があるオペランドは,範囲内でTP1/EEを実行するための最適値を任意に指定できます。表中にないユーザサービス定義のオペランドは,TP1/EEには影響しないので,指定する必要はありません。
なお,TP1/Server Baseのユーザサービス定義のうち,指定値が固定のオペランドおよび任意の値を指定するオペランドについては,サンプルファイルが/インストールディレクトリ/examples/tp1ee/conf/sbusrsmpディレクトリ下に提供されています。サンプルファイルは,TP1/Server Baseのバージョンが06-01以降の場合に使用できますので,必要に応じてご利用ください。
- 注※1
-
service_groupオペランドに指定するサービスグループ名は,ネットワークで接続されるすべてのOpenTP1システムの中で一意になるように指定してください。TP1/EEのプロセス関連定義のservice_groupオペランドの指定値と同じサービスグループ名は指定しないでください。
- 注※2
-
moduleオペランドには,このサービスグループを実行するUAP(TP1/EE)の実行形式ファイル名を指定します。この実行形式ファイルは,TP1/Server Baseのプロセスサービス定義のprcsvpath定義コマンドで指定したディレクトリにあります。
- 注※3
-
max_open_fds設定値が次の計算式の値より大きくなるように設定してください。満たさなければファイルディスクリプタ数の関係でTP1/EEの起動ができなくなる場合があります。
(MCPのUDPスレッドグループ数(MCP構成定義eemcpthdgrp定義数)×2) +(MCPのTCP(server)のユニークアドレス数(MCP構成定義での サーバ型コネクション(MCP構成定義eemcpcn -yのmodeオペランドで serverを指定)であるeemcpcn定義の-rオプションに指定した IPアドレスまたはホスト名とポート番号の組み合わせ数 (受信スレッド数))×3)+(mysvgdef定義数) +XTCのUDP数(XTCサービス定義myudpsnddefオペランドの -pオプションに指定したポート番号数またはXTCサービス定義 myudpsnddefオペランドの-pオプション指定値 +XTCサービス定義myudprcvdefオペランドの-pオプションに指定した ポート番号数)+30
設定可能なmax_open_fds定義の上限値に関しては,OpenTP1のマニュアルおよび関連ドキュメントを参照してください。
- 注※4
-
環境変数名にEEDEFFILEを,環境変数の値にTP1/EEサービス定義ファイル名を指定してください。EEDEFFILEで指定したTP1/EEサービス定義ファイル名と,DCCONFPATHまたはDCUAPCONFPATHで指定したTP1/EEサービス定義ファイルの絶対パス名との文字列の合計が,1023文字以下になるように,TP1/EEサービス定義ファイル名を指定してください。
- 注※5
-
Nを指定すると,アドレス境界不正検出時のsyslogメッセージ出力を抑止します。
Oを指定すると,OSの指定値で動作します。OSのデフォルト値では,アドレス境界不正検出時のsyslogメッセージを出力し,処理を続行します。
- 注※6
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環境変数名にEEPARM1を指定し,環境変数の値に次の値を指定します。複数の指定値を有効にする場合は,符号なし整数の和で指定します。
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00000001:処理スレッド単位での,COBOL用メモリ管理機能の使用状況メッセージの表示
処理スレッド単位でCOBOL用メモリ管理機能を使用する(TP1/EEサービス定義のmemory_cobol_area_thd_sizeオペランドの指定あり)場合,システム終了時にKFSB85102-Iメッセージで最も大きなプールを使用した処理スレッドのプール利用率を表示します。memory_cobol_area_thd_sizeオペランドの指定がない場合は,指定を無視します。
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00000002:UAP履歴情報取得機能のテストモードの使用
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00000004:SDBハンドラ機能のDML実行失敗メッセージの表示
SDBハンドラ機能を使用する(SDBハンドラ関連定義のsdh_useオペランドにYを指定)場合に,SDBハンドラ機能の関数の延長で構造型データベースに要求したDMLが失敗すると,KFSB54304-Eメッセージを表示します。sdh_useオペランドの指定がない場合,およびsdh_useオペランドにNを指定した場合は,指定を無視します。
指定値00000002,および00000004の詳細については,TP1/FSPの関連ドキュメントを参照してください。
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