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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option 使用の手引


6.5.8 通信障害によるメッセージ消失

サーバとのコネクション確立後にサーバを再起動した場合や,通信障害が発生した場合,RPC要求メッセージが通信回線上で消失することがあります。非応答型RPCの場合,メッセージの消失を検知できないため,ユーザによる送達確認の実施が必要になります。

また,TP1/EEを再起動したあとに,再起動前と同じポート番号を使用すると,通信障害が発生してメッセージが通信回線上で消失することがあります。この場合,RPC応答待ちタイムアウトが発生するか,RPC要求先でサービスが実行されない現象が発生します。この現象が発生する頻度を軽減する機能を,ポート番号自動割り当て機能といいます。ポート番号自動割り当て機能を使用すると,TP1/EEを起動するたびに,異なるポート番号を使用します。

ポート番号自動割り当て機能を使用することで回避できる通信障害を次に示します。

ポート番号自動割り当て機能を使用するかどうかは,サービスグループ情報関連定義のmysvgdef定義コマンド,およびRPC関連定義のrpc_reply_port_autoオペランドで指定します。次の表に従って定義を指定してください。

表6‒8 ポート番号自動割り当て機能の指定方法

ポートの種別

定義の指定方法

ポート番号の割り当て方法

RPC要求メッセージ受信用のポート

mysvgdef定義コマンドの-hオプションのポート番号に0以外を指定

mysvgdef定義コマンドの指定値

mysvgdef定義コマンドの-hオプションのポート番号に0を指定

OS自動割り当て

RPC応答メッセージ受信用のポート

rpc_reply_port_autoオペランドの指定を省略するか,Nを指定

サービスグループ情報関連定義のmyreplydef定義コマンドの指定値

rpc_reply_port_autoオペランドにYを指定

OS自動割り当て

定義の指定方法の詳細については,「8. TP1/EEサービス定義の詳細」を参照してください。