gpjobls(グリッドジョブおよびサブジョブ状態表示コマンド)
形式
gpjobls -a [-Z ] [-v ] [ {-D [ -d データマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ] | -h グリッドプロパティ管理ホスト名} ] |
-p グリッドプロパティ名 [ -n グリッドプロパティ識別子 ] [ -g 世代識別子] [-Z ] [-v ] [-h グリッドプロパティ管理ホスト名] |
-i グリッドジョブ識別子 [ -s ] [-Z ] [-v ] [-h グリッドプロパティ管理ホスト名] |
-n グリッドプロパティ識別子 [-Z ] [-v ] [-h グリッドプロパティ管理ホスト名] |
-b 表示開始日 [ -t 表示開始時刻 ] [ -e 表示終了日 [ -m 表示終了時刻 ] ] [ -Z ] [ -v ] [ {-D [ -d データマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ] | -h グリッドプロパティ管理ホスト名} ] |
-e 表示終了日 [ -m 表示終了時刻 ] [ -Z ] [ -v ] [ {-D [ -d データマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ] | -h グリッドプロパティ管理ホスト名} ]
機能
クライアント上でこのコマンドを実行することで,実行中または実行済みのグリッドジョブおよびサブジョブの状態を表示します。
指定したグリッドプロパティの一覧情報を表示します。また,指定したグリッドジョブの一覧情報や,-sオプションによってサブジョブの状態および稼働情報を表示します。
オプション
- -a
-
コマンド投入時までに実行されたグリッドジョブ一覧を表示します。
- -Z
-
ヘッダを出力しない場合に指定します。サブジョブの状態および稼働情報を表示する場合は,サブジョブ情報以外の情報を表示しません。
- -v
-
すべてのサブジョブの状態および稼働状況を表示します。このオプションを省略した場合,再実行中または再実行済みのグリッドジョブは,再実行対象となったサブジョブの状態および稼働状況だけを表示します。
- -D
-
管理ホストで実行することで,グリッドジョブの情報を,グリッドプロパティ管理ホストとは非同期に取得して表示します。グリッドプロパティ情報が多量にありgpjoblsコマンドの実行に長時間必要な場合に,グリッドプロパティ管理ホストを占有しないで表示できます。ただし,実行中のグリッドジョブについては,サブジョブの状態を同期しないで取得するため,過去の情報が表示されます。なお,このオプションを指定した場合,グリッドプロパティ管理ホストが未起動であっても情報を取得することができます。
- -d
-
データマネージャのユーザサービス定義で指定したUGPSM_DIR環境変数の値を指定します。このオプションを省略した場合は,UGPSM_DIR環境変数のデフォルト値が仮定されます。
- -h グリッドプロパティ管理ホスト名〜((1〜63文字))
-
状態を表示するグリッドジョブおよびサブジョブのグリッドプロパティ情報を管理しているグリッドプロパティ管理ホスト名を指定します。このオプションは,実行ノード共有機能を適用している場合に指定する必要があります。クラスタシステムの場合は,論理ホスト名を指定します。このオプションを省略した場合は,コマンド実行ホストのDM_HOSTパラメータの指定値が仮定されます。
- -p グリッドプロパティ名〜((1〜30文字))
-
指定した特定グリッドプロパティ名のグリッドジョブ一覧を表示します。
- -n グリッドプロパティ識別子〜((7文字))
-
指定した特定グリッドプロパティ識別子のグリッドジョブ一覧を表示します。
- -g 世代識別子〜((10文字))
-
指定した世代識別子のグリッドジョブ一覧を表示します。
- -i グリッドジョブ識別子〜((7文字))
-
指定したグリッドジョブ識別子の情報を出力します。
- -s
-
指定したグリッドジョブから生成されたサブジョブの状態および稼働情報を表示します。
- -b 表示開始日〜<10桁の年月日>((2001/01/01〜2037/12/31))
-
表示開始日をYYYY/MM/DDの形式(YYYY:年,MM:月,DD:日)で指定します。指定した年月日以降に実行を開始したグリッドジョブ一覧を表示します。
- -t 表示開始時刻〜<5桁の時分>((00:00〜23:59))
-
表示開始時刻をhh:mmの形式(hh:時,mm:分)で指定します。このオプションは-bとともに指定し,指定した日時以降に実行を開始したグリッドジョブ一覧を表示します。省略した場合は,00:00を仮定します。
- -e 表示終了日〜<10桁の年月日>((2001/01/01〜2037/12/31))
-
表示終了日をYYYY/MM/DDの形式(YYYY:年,MM:月,DD:日)で指定します。指定した年月日以前に実行を開始したグリッドジョブ一覧を表示します。省略した場合は,開始日以降の情報を表示します。
- -m 表示終了時刻〜<5桁の時分>((00:00〜23:59))
-
表示終了時刻をhh:mmの形式(hh:時,mm:分)で指定します。このオプションは-eとともに指定し,指定した日時以前に実行を開始したグリッドジョブ一覧を表示します。省略した場合は,23:59を仮定します。
- 指定例
-
2014年8月20日 7時00分から2014年8月27日 6時59分までの間に実行を開始したジョブの情報を表示する場合:
gpjobls -b 2014/08/20 -t 07:00 -e 2014/08/27 -m 06:59
戻り値
戻り値 |
内容 |
出力メッセージ |
|
---|---|---|---|
0 |
正常終了 |
なし。 |
|
1〜31 |
内部エラー |
KAKJ1901-E |
システムコールエラーが発生しました。 |
KAKJ1902-E |
メモリ不足が発生しました。 |
||
KAKJ1903-E |
プログラム論理エラーが発生しました。 |
||
32〜47 |
パラメータエラー |
KAKJ1700-E |
オプションの指定に誤りがあります。 |
48〜 |
その他のエラー |
KAKJ1567-E |
管理ホストで実行してください。 |
KAKJ1577-E |
グリッドプロパティ管理ホストとの通信でエラーが発生しました。 |
||
KAKJ1701-E |
指定した条件に該当するデータが存在しません。 |
||
KAKJ1703-E |
グリッドプロパティ管理ホストから取得したデータが壊れています。 |
||
KAKJ1704-E |
グリッドプロパティ管理ホストでエラーが発生しました。 |
||
KAKJ1714-E |
ディレクトリが存在しませんでした。 |
||
KAKJ1915-E |
一時ファイルの処理でエラーが発生しました。 |
||
KAKJ1918-E |
RPCでエラーが発生しました。 |
表示形式
-
グリッドジョブ一覧表示
オプションによって指定された条件を満たす,実行中または実行済みのグリッドジョブの一覧を表示します。
表示順序は,グリッドプロパティ状態「STAT」列の「ACT」,「N/A」の順です。
グリッドジョブ情報の出力内容と表示規則を次の表に示します。
表8‒5 グリッドジョブ情報の出力内容と表示規則 項目
タイトル表記
説明
データの表示規則
グリッドプロパティ状態
STAT
グリッドプロパティの状態
-
ACT
グリッドジョブネットが実行中で,グリッドプロパティが有効な場合
-
N/A
グリッドジョブネットが実行済みで,グリッドプロパティが無効な場合
左詰め
グリッドプロパティ名
GRIDPROP_NAME
グリッドプロパティ名
-
30文字以内
-
文字または数字列
-
左詰め
グリッドプロパティ識別子
PROP_ID
グリッドジョブネットを構成するグリッドプロパティを特定するための識別子(グリッド開始ジョブのグリッドジョブ識別子が設定される)
-
7文字
-
Pnnnnnn(nnnnnn:グリッド開始ジョブのグリッドジョブ識別子の通し番号)
-
左詰め
グリッドジョブ名
GRIDJOB_NAME
グリッドジョブ名※1(指定がない場合は空白)
-
30文字以内
-
文字または数字列
-
左詰め
世代識別子
GENERATION
世代を特定するための識別子
-
10文字
-
文字または数字列
-
左詰め
グリッドジョブ識別子
JOB_ID
グリッドジョブを特定するための識別子
-
7文字
-
Gnnnnnn(nnnnnn:000001からの通し番号)
-
左詰め
終了コード
RTNC
グリッドジョブの終了コード
-
数字
-
左詰め
合計
TOTAL
実行サブジョブ数※2,※3
正常
NORMAL
正常終了したサブジョブ数※2,※3
警告
WARNING
警告終了したサブジョブ数※2,※3
異常
ERROR
異常終了したサブジョブ数※2,※3
スキップ
SKIP
スキップしたサブジョブ数※2,※3
未実行
NOEXEC
未実行のサブジョブ数※2,※3
実行待ち
READY
実行待ちのサブジョブ数※2,※3
実行中
RUNNING
実行中のサブジョブ数※2,※3
キャンセル
CANCEL
強制終了されたサブジョブ数※2,※3
不明
UNKNOWN
不明状態のサブジョブ数※2,※3
保留
HOLD
保留したサブジョブ数※2,※3
保留スキップ
SKIP_H
保留スキップしたサブジョブ数※2,※3
開始日時
STARTTIME
グリッドジョブの開始日時※4
-
YYYY/MM/DD hh:mm:ss
-
MM,DD,hh,mm,ssの桁数が足りない場合は,前にゼロを付けて表示
終了日時
ENDTIME
グリッドジョブの終了日時※4
グリッドジョブ情報の出力内容を次の図に示します。
図8‒3 グリッドジョブ情報の出力内容 -
-
サブジョブ状態および稼働情報表示
オプションによって指定された条件を満たす,実行中または実行済みの特定のグリッドジョブから生成されたサブジョブの状態および稼働情報を表示します。表示順序は,サブジョブ識別子「SUBJOB_ID」列の昇順です。
稼働情報の出力内容と表示規則およびサブジョブ情報の出力内容と表示規則を次の表に示します。各情報の区切り位置には,「---…-」が挿入されます。
表8‒6 稼働情報の出力内容と表示規則 項目
タイトル表記
説明
データの表示規則
平均値
AVERAGE
サブジョブ全体のC-TIME(CPU時間)およびE-TIME(実行開始からの経過時間)の平均値(秒)※1,※2
-
数字(小数点以下3桁)
-
右詰め
最大値
MAX
サブジョブ全体のC-TIME(CPU時間)およびE-TIME(実行開始からの経過時間)の最大値(秒)※1,※2
合計値
SUM
サブジョブ全体のC-TIME(CPU時間)およびE-TIME(実行開始からの経過時間)の合計値(秒)※1,※2
表8‒7 サブジョブ情報の出力内容と表示規則 項目
タイトル表記
説明
データの表示規則
データ識別子
DATA_ID
サブジョブに対応するデータ識別子
-
31文字以内
-
文字または数字列
-
左詰め
サブジョブ識別子
SUBJOB_ID
サブジョブを特定するための識別子
-
6文字
-
Snnnnn(nnnnn:00001からの通し番号)
-
左詰め
実行ノード名
NODE_NAME
サブジョブを実行する実行ノード名※1
-
31文字以内
-
文字または数字列
-
左詰め
状態
STATUS
サブジョブの状態※1
-
正常終了
-
警告終了
-
異常終了
-
スキップ
-
未実行
-
実行待ち
-
実行中
-
キャンセル
-
不明
-
保留
-
保留スキップ
-
次の文字列
NORMAL
WARNING
ERROR
SKIP
NOEXEC
READY
RUNNING
CANCEL
UNKNOWN
HOLD
SKIP_H
-
左詰め
終了コード
RTNC
サブジョブの終了コード※1
-
数字
-
左詰め
開始日時
STARTTIME
サブジョブの開始日時※2
-
YYYY/MM/DD hh:mm:ss
-
MM,DD,hh,mm,ssの桁数が足りない場合は,前にゼロを付けて表示
終了日時
ENDTIME
サブジョブの終了日時※2
E-TIME
ETIME
サブジョブのE-TIME(実行開始からの経過時間)(秒)※1
-
数字(小数点以下3桁)
-
右詰め
C-TIME
CTIME
サブジョブのC-TIME(CPU時間)(秒)※1,※3
データ識別情報
DATA_INFO
サブジョブに対応するデータ識別情報(データ識別情報の拡張情報は表示されません)※4
-
最大256文字
-
文字または数字列
-
左詰め
サブジョブ情報の出力内容と表示規則を次の図に示します。
図8‒4 サブジョブ情報の出力内容と表示規則 -
注意事項
-
このコマンドでの表示内容は,グリッドプロパティ管理ホストで管理しているグリッドプロパティ情報です。そのため,グリッド終了ジョブ実行時にグリッドプロパティ情報を削除する指定(UGPSM_GRIDPROPKEEP環境変数で「N」を指定)をした場合,グリッド終了ジョブの実行後には,該当するグリッドジョブ情報は表示できなくなります。また,gpproprmコマンドを実行した場合,該当するグリッドジョブ情報は表示できなくなります。
-
-iオプションでグリッド開始ジョブまたはグリッド終了ジョブを指定し,同時に-sオプションも指定した場合,グリッドジョブ情報だけが表示されます(稼働情報およびサブジョブ情報は,ヘッダおよび区切り記号も表示されません)。そのため,さらに-Zオプションを指定した場合,何も表示されません。
-
-Dオプションを指定した場合,グリッドプロパティ管理ホストと非同期で実行するため,実行中のグリッド実行ジョブのサブジョブ情報や,実行完了直前のグリッドジョブの情報が表示されないことがあります。