bjexlsjob(スプールジョブの一覧表示(一般ユーザ用))
形式
- ジョブ識別子で指定する場合
bjexlsjob [-h 論理ホスト名] [{ -l | -s }] [-n] [-f] [{ -t | -T [-D { UTC | LT }] }] [ジョブ識別子… | ジョブ識別子:ジョブ識別子]
- ジョブ名で指定する場合
bjexlsjob [-h 論理ホスト名] [{ -l | -s }] [-n] [-f] [{ -t | -T [-D { UTC | LT }] }] -J [ジョブ名… | ジョブ名ワイルドカード]
機能
スプールジョブの一覧を表示する。
スプールジョブの表示形式には,簡易表示と詳細表示がある。
オプション
- -h 論理ホスト名 〜<英字と数字と-(ハイフン)>((1〜244))
-
バッチジョブ実行システムの論理ホストで運用している場合に指定する。設定ファイルとして/opt/hitachi/bjex/conf/bjex_論理ホスト名.confを読み込み実行する。
- -l
-
操作できるスプールジョブの一覧を詳細表示する。
詳細表示では出力保留状態のジョブの情報だけを表示する。
出力保留状態であっても,削除処理中などで詳細情報が求まらない場合は表示しない。
- -s
-
スプールジョブの一覧を簡易表示する。
ジョブ名,ジョブ名ワイルドカード指定では,-fオプションの指定を除いて出力保留状態のジョブだけを表示する。また,削除処理中などでジョブ名が求まらない場合は表示しない。
- -n
-
ヘッダ表示を抑止する。
- -f
-
スプール管理ファイルに異常があっても表示する。
スプールジョブ転送デーモンが停止するなどの理由でスプールジョブ転送サービスの管理から漏れたスプールジョブ,またはその他の予期しない異常がある場合,通常の表示ではスプールジョブは表示しない。これらのジョブを,スプール管理ファイルに障害があった場合の回復支援として一覧表示する場合に使用する。
ただし,障害の状態によっては表示できない場合もある。
- -t
-
1970年1月1日からの通算秒でジョブ実行開始,および終了時刻をUTC(Coordinated Universal Time)で10けた固定で表示する。
出力保留状態の場合だけ表示する。表示できない状態の場合は,"-"(ハイフン)10けたを表示する。
- -T
-
ジョブ実行の開始時刻および終了時刻を表示する。
出力保留状態の場合だけ表示する。表示できない状態の場合は,"-"(ハイフン)で表示する。
- -D UTC
-
-Tオプションを指定した場合に,時刻の形式をUTCで表示する。
- -D LT
-
-Tオプションを指定した場合に,時刻の形式をタイムゾーンの設定に従ったローカルタイムで表示する。
- -J
-
処理対象をジョブ名で指定する場合に指定する。この指定がない場合,ジョブ識別子オプションで指定する。
- ジョブ識別子 〜<10進数>((1〜999999))
-
表示するジョブ識別子を指定する。省略した場合,操作できるすべてのスプールジョブを対象とする。
このオプションの指定形式には次に示す2つの方法がある。なお,両方の指定形式は混在できない。
-
ジョブ識別子△※
空白で区切って複数指定できる。
注※ △は空白を示す。
-
ジョブ識別子:ジョブ識別子
1回だけ指定できる。
"ジョブ識別子:ジョブ識別子"の形式で指定した場合,左に指定したジョブ識別子から右に指定したジョブ識別子までの範囲を処理対象とする。
また,左のジョブ識別子は右のジョブ識別子よりも等しいかまたは小さくする必要がある。
-
- ジョブ名 〜<記号名称>,ジョブ名ワイルドカード 〜<任意文字列>
-
処理対象をジョブ名またはジョブ名ワイルドカードで指定する。この場合,-Jオプションの指定が必要である。
このオプションの指定形式には次に示す2つの方法がある。なお,両方の指定形式は混在できない。
-
ジョブ名△※
空白で区切って最大32個指定できる。
注※ △は空白を示す。
-
文字列*
1回だけ指定できる。
ジョブ名ワイルドカードは*を指定したワイルドカード指定で,先頭の文字列が一致するジョブ名を一括で指定できる。ワイルドカード指定をする場合は,シェルが自動的に処理しないように””で囲む必要がある。
ジョブ名を指定した場合,-fオプション指定以外では出力保留状態のジョブだけが表示対象となる。
ジョブ名を省略した場合,ユーザが操作できるスプールジョブを対象とする。
-
戻り値
戻り値 |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了 |
0以外 |
エラー終了 |
注意事項
-
このコマンドは共用資源の排他を行っており,処理途中で止まるような使用をした場合(pgコマンドなどでメッセージ表示の途中で止める場合など),ほかのコマンドやスプールジョブ転送デーモンが待ち状態になることがあるので,そのような使用をしないこと。
-
ジョブ識別子の範囲指定をした場合,その範囲内の操作できるジョブを表示する。操作できないジョブはエラーメッセージを出力しない。ジョブ識別子を指定したコマンドを使用した場合は,エラー情報を出力する。
-
ジョブ名またはジョブ名ワイルドカード指定をした場合,操作できるジョブの中から指定したジョブ名に該当するジョブを表示する。操作できないジョブは,エラーメッセージを出力しない。ジョブ識別子を指定したコマンドを使用する場合はエラー情報を出力する。
使用例
-
スプールジョブ一覧を1970年1月1日からの通算秒での時刻指定で簡易表示する。
bjexlsjob -t
- 出力例
出力項目の説明
-
JOBID
ジョブ識別子。
-
S
スプールジョブの状態。
状態
説明
B
スプールジョブはほかで処理中であり,正しく表示できていないことを示す。
H
出力保留状態であることを示す。
E
エラー状態(スプールジョブの削除に失敗して,異常状態でファイルが残っている状態)であることを示す。
X
実行中であることを示す。
P
スプールジョブ転送デーモンでスプールジョブを処理中であることを示す。通常は一定時間後に出力保留状態に移行する。運用中に設定ファイルの出力クラスの設定を変更したり,スプールジョブ転送デーモンの処理中に障害が発生した場合,この状態のままとなることがある。この場合,bjexchjobコマンドの-Sオプションで回復はできるが,上記の要因が解決しないかぎり,プリントサーバには転送できない。
−
スプールジョブ転送デーモンが停止したなどの原因でスプールジョブ転送サービスの管理から漏れている状態であることを示す。この場合,bjexchjobコマンドの-Sオプションでスプールジョブの回復処理をする必要がある。
?
不当な状態であることを示す。スプール管理ファイルが破壊されている可能性がある。通常は運用を停止し,スプール管理ファイルを削除後にスプールジョブ転送デーモンを起動してbjexchjobコマンドの-Sオプションでスプールジョブの回復処理をする必要がある。特定ジョブだけでそのスプールジョブが存在する場合には,bjexchjobコマンドの-Sオプションでそのスプールジョブだけを回復処理できる場合もある。
-
START TIME,END TIME
ジョブの実行開始時刻および終了時刻。
-
JOBNAME
バッチジョブ実行システムのジョブ定義XMLファイルで指定したジョブ名称を表示する。削除処理中などのタイミングによってジョブ名が求まらない場合は,"-"(ハイフン)8けたで表示する。
-
スプールジョブ一覧をローカルタイムでの時刻指定で簡易表示する。
bjexlsjob -T
- 出力例
-
スプールジョブ一覧を時刻指定なしで簡易表示する。
bjexlsjob
- 出力例
-
スプールジョブ一覧をローカルタイムでの時刻指定で詳細表示する。
bjexlsjob -lT
- 出力例
出力項目の説明
-
JOBNAME
ジョブ名。
-
TIME
ジョブ実行開始時刻,終了時刻。
-
JOBID
ジョブ識別子。
-
sss
ジョブステップ番号を3けたの数字で表示する。ジョブステップに依存しないSYSOUTの場合は"-"(ハイフン)を表示する。ジョブステップ番号はジョブステップが終了した順番に与えた番号であり,ジョブ定義XMLファイルで定義した順番とは一致しない。並列実行するジョブステップの場合,ジョブ定義XMLファイルの定義順とは一致しないことがある。
-
h
出力保留属性の表示をする。
属性
説明
H
出力保留属性であることを示す。
N
出力非保留属性であることを示す。
-
k
出力後保存属性を表示する。
属性
説明
K
出力後保存属性であることを示す。
N
出力後保存属性でないことを示す。
-
属性が存在しないことを示す。
-
DD NAME
DD名。
-
SYSOUT CLASS
出力クラス名。
-
スプールジョブ一覧の詳細をヘッダ情報を抑止して表示する。
bjexlsjob -ln
- 出力例
-
ジョブ識別子10から100までのスプールジョブ一覧を表示する。
bjexlsjob 10:100
- 出力例
-
ジョブ名がJOB001,JOB002のジョブを表示する。
bjexlsjob -J JOB001 JOB002
- 出力例
-
ジョブ名の先頭がKEIRIのジョブを表示する。
bjexlsjob -J "KEIRI*"
- 出力例