dc_mcf_recvsync − 同期型メッセージの受信(C言語)
- 〈このページの構成〉
形式
機能
相手システムから同期型でメッセージを受信します。相手システムから送信されるメッセージは,常に一つのセグメントで構成されます。
受信できるメッセージの一つのセグメントの最大長は,1メガバイトです。
受信するセグメント長は,システム定義,共用メモリ,およびOpenTP1ファイルに影響があります。詳細は「3. C言語のライブラリ関数」の「C言語のライブラリ関数使用時の注意事項」を参照してください。
セグメントを受信する領域の形式を次に示します。Lは,バッファ形式1の場合は8バイト,バッファ形式2の場合は4バイトです。
UAPで値を設定する引数
●action
受信する論理メッセージのセグメントと,使用するバッファ形式を次の形式で指定します。
DCMCFFRST〔|{DCMCFBUF1|DCMCFBUF2}〕
- DCMCFFRST
-
単一セグメントを示すDCMCFFRSTを設定します。
- DCMCFBUF1
-
バッファ形式1を使用する場合に設定します。
- DCMCFBUF2
-
バッファ形式2を使用する場合に設定します。
●commform
DCNOFLAGSを設定します。
●termnam
入力元の論理端末名称を設定します。論理端末名称は最大8バイトの長さです。論理端末名称の最後にはヌル文字を付けてください。
●resv01
NULLまたはヌル文字列を設定します。
●recvdata
セグメントを受信する領域を設定します。dc_mcf_recvsync関数が終了すると,受信したセグメントが返されます。
処理終了後,recvdataにはOpenTP1から値が返ります。
●inbufleng
セグメントを受信する領域の長さを設定します。
●watchtime
dc_mcf_recvsync関数を呼び出してから終了するまでの最大時間を設定します。0を設定した場合,MCFマネジャ定義のUAP共通定義で指定した同期型受信監視時間(mcfmuap -t recvtim)が設定されます。
負の値を設定した場合は,時間を監視しません。
- 注意事項
-
監視時間の精度は秒単位です。また,タイマ定義(mcfttim -t)のbtimオペランドで指定する時間の間隔でタイムアウトが発生したかどうかを監視しています。このため,設定した監視時間と実際にタイムアウトを検出する時間には秒単位の誤差が生じます。そのため,タイミングによっては,設定した監視時間よりも短い時間でタイムアウトすることがあります。監視時間が小さくなるほど,誤差の影響を受けやすくなりますので,監視時間は3(単位:秒)以上の値の設定を推奨します。
OpenTP1から値が返される引数
●recvdata
受信したメッセージの先頭セグメントの内容が返されます。
●rdataleng
受信したメッセージの先頭セグメントの長さが返されます。
●time
メッセージを受信した時刻が,1970年1月1日0時0分0秒からの通算の秒数で返されます。
リターン値
リターン値 |
リターン値 (数値) |
意味 |
---|---|---|
DCMCFRTN_00000 |
0 |
正常に終了しました。 |
DCMCFRTN_71001 |
-12001 |
メッセージの最終セグメントを受信したあとで,次のセグメントを受信するdc_mcf_recvsync関数を呼び出しています。直前に呼び出したdc_mcf_recvsync関数でメッセージはすべて受信しました。 このリターン値が返されたあとに,再びdc_mcf_recvsync関数を呼び出した場合は,リターン値DCMCFRTN_72000が返されます。 |
DCMCFRTN_71002 |
-12002 |
MCFが終了処理中のため,メッセージの受信を受け付けられません。 |
DCMCFRTN_71108 |
-12108 |
メッセージ受信に必要な管理テーブルが確保できませんでした。 |
プロセスのローカルメモリが不足しています。 |
||
DCMCFRTN_72000 |
-13000 |
先頭セグメントを受信するdc_mcf_receive関数を呼び出す前に,dc_mcf_recvsync関数を呼び出しています。 |
DCMCFRTN_72001 |
-13001 |
termnamに設定した論理端末名称が間違っています。 |
termnamに設定した入力元の論理端末名称は,MCFで定義していません。 |
||
dc_mcf_recvsync関数を呼び出せない論理端末を設定しています。 |
||
<問い合わせ応答形態および継続問い合わせ応答形態のメッセージ送受信機能を使用している(コネクション定義(mcftalccn -l)のreplymsgオペランドにyesを指定)場合> 問い合わせ応答中または継続問い合わせ応答中のため受け付けられません。 |
||
DCMCFRTN_72012 |
-13012 |
MCFバッファグループ定義のバッファ長が不足しました。 |
MCF通信プロセスは相手システムからメッセージを受信しましたが,UAPへの応答連絡でRPC通信の送信可能な上限値を超えました。 |
||
DCMCFRTN_72013 |
-13013 |
inbuflengの指定値を超えるセグメントを受信しました。inbuflengの指定値を超えた部分は切り捨てられました。 |
DCMCFRTN_72016 |
-13016 |
actionに設定した値が間違っています。 |
resv01に設定した値が間違っています。 |
||
引数に設定した値に間違いがあります。 |
||
DCMCFRTN_72024 |
-13024 |
commformに設定した値が間違っています。 |
DCMCFRTN_72025 |
-13025 |
actionに設定したセグメント種別(DCMCFFRST)の値が間違っています。 |
DCMCFRTN_72036 |
-13036 |
inbuflengの指定値が不足しています。バッファ形式1の場合は9バイト以上,バッファ形式2の場合は5バイト以上の領域を確保してください。 |
DCMCFRTN_73001 |
-14001 |
watchtimeに60秒を加算した時間が経過しましたが,MCF通信プロセスからの応答がありません。 |
前回の通信から無通信監視時間(コネクション定義(mcftalccn -k)のnotrftimeオペランド指定値)が経過しましたが,相手システムからの通信がありません。 |
||
相手システムからメッセージを受信しましたが,受信バッファを確保できませんでした。 |
||
入力元の論理端末でMCF通信プロセスの内部障害が発生しました。 |
||
DCMCFRTN_73002 |
-14002 |
コネクション再確立時の未送信メッセージの送信抑止機能を使用している(論理端末定義(mcftalcle -d)のreplacemsgオペランドにdiscardを指定)場合に,MHPでメッセージ受信後にコネクションが再確立されたため,受信を取り消しました。 |
DCMCFRTN_73005 |
-14005 |
watchtimeに設定した時間が経過しましたが,論理端末からの応答がありません。 |
DCMCFRTN_73010 |
-14010 |
入力メッセージ編集UOCで障害が発生しました。 |
メッセージの読み込み時に障害が発生しました。 |
||
DCMCFRTN_73015 |
-14015 |
指定した論理端末は,ほかのUAPで仕掛り中です。 |
DCMCFRTN_73018 |
-14018 |
watchtimeに設定した値が間違っています。 |
DCMCFRTN_73020 |
-14020 |
入力元の論理端末は停止しています。 |
上記以外 |
− |
プログラムの破壊などによる,予期しないエラーが発生しました。 |