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OpenTP1 Version 7 分散アプリケーションサーバ TP1/LiNK 使用の手引


6.4.4 稼働統計情報の管理

TP1/LiNKの稼働統計情報を操作する方法について説明します。稼働統計情報に関する操作をするときは,[TP1/LiNKオペレーション]ウィンドウの[稼働統計管理(S)...]ボタンをクリックします。ボタンをクリックすると,[TP1/LiNK稼働統計管理]ダイアログボックスが表示されます。

図6‒10 [TP1/LiNK稼働統計管理]ダイアログボックス

[図データ]

[TP1/LiNK稼働統計管理]ダイアログボックスで編集出力できる稼働統計情報を次に示します。

これら3種類の稼働統計情報は,稼働統計情報ごとにヘッダを付けて,連続してファイルに出力されます。

ボタンの使い方
[取得開始(J)]ボタン

稼働統計情報の取得を開始します。稼働統計情報の取得に関する内容をすべて指定してからクリックします。

[取得終了(K)]ボタン

稼働統計情報の取得を終了します。

[編集開始(D)]ボタン

稼働統計情報の編集出力を開始します。稼働統計情報の編集出力オプションに関する内容をすべて指定してからクリックします。

[編集開始(D)]ボタンを選択すると,稼働統計ファイルをスワップされるため,稼働統計情報を編集できます。ただし,オンライン中に[編集開始(D)]ボタンを続けて4回選択しないでください。稼働統計ファイルは3世代までしか保存されないため,続けて4回選択すると最初の稼働統計情報が上書きされます。

[終了(C)]ボタン

[TP1/LiNK稼働統計管理]ダイアログボックスを終了します。

ダイアログボックスに設定する内容
[ユーザサーバ名]  〜<1〜8文字の識別子>

稼働統計情報を取得および編集出力する対象のユーザサーバ名を指定します。リストボックスには,システムにあるすべてのユーザサーバが表示されます。

稼働統計情報を編集出力するときには,リストボックスからユーザサーバ名を一つだけ選択してから実行してください。このとき,ユーザサーバ名の指定は省略できません。

[統計情報種別]欄

稼働統計情報の種別のうち,取得する情報のチェックボックスをオンにします。

[RPC情報(R)]:RPCについての情報

[ネーム情報(A)]:ネームについての情報

[プロセス情報(P)]:プロセスについての情報

[スケジュール情報(U)]:スケジュールについての情報

[トランザクション情報(Z)]:トランザクションについての情報

[共用メモリ情報(Y)]:共用メモリについての情報

[Message Queue情報(Q)]:TP1/Message Queueについての情報

注※

TP1/LiNKのVersion 7に対応するTP1/Message Queueは,現時点では未発行です。発行時期をご確認ください。

[取得間隔]欄
  • [1時間(H)]  〜<符号なし整数>((1〜24))《1》

  • [10分(T)]  〜<符号なし整数>((10〜1440))《10》

  • [1分(M)]  〜<符号なし整数>((1〜9))《1》

稼働統計情報を取得する時間間隔をスクロールバーで指定します。時間間隔の単位は,オプションボタンで指定します。指定を省略すると,仮定値が設定されます。

[すべての稼働統計情報を取得(L)]

TP1/LiNKにあるすべてのユーザサーバの稼働統計情報を取得するときは,このチェックボックスをオンにしてください。このチェックボックスをオンにすると,[統計情報種別]欄と[ユーザサーバ名]欄に指定した内容は無視されます。

[開始時刻(B)],[終了時刻(G)]

稼働統計情報を編集出力する範囲を開始時刻と終了時刻で指定します。

時刻は,西暦の年,月,日,時,および分を,yyyy年mm月dd日hh時mm分の形式で指定してください。月,日,時,および分が1けたの場合,前に"0"を指定してください。例えば,2001年6月1日8時1分を指定する場合は,「2001年06月01日08時01分」と指定します。

指定できる時間の範囲は,1970年01月01日00時00分から当年当月当日の現在時刻までです。

[TP1/LiNK稼働統計管理]ダイアログボックスを開いた直後は,[開始時刻(B)]にTP1/LiNKがオンライン状態になった時刻が,[終了時刻(G)]に当年当月当日の現在時刻が仮定されます。

[開始時刻(B)]と[終了時刻(G)]を両方とも空白にすると,稼働統計情報の取得を開始してから現在までの情報すべてを編集出力します。

[編集間隔]欄
  • [1時間(O)]  〜<符号なし整数>((1〜24))《1》

  • [10分(E)]  〜<符号なし整数>((10〜30))《10》

  • [1分(I)]  〜<符号なし整数>((1〜9))《1》

稼働統計情報を編集出力する時間間隔をスクロールバーで指定します。時間間隔の単位は,オプションボタンで指定します。指定を省略すると,仮定値が設定されます。

[ファイルオプション]欄
  • [保存先ファイル名(S)]オプションボタン

    稼働統計情報を保存するファイル名を指定します。ファイル名を省略すると「dcstts.txt」が仮定されます。

  • [プログラムファイル名(X)]オプションボタン

    [保存先ファイル名(S)]オプションボタンで指定したファイルを管理するアプリケーションソフトの実行形式ファイルを指定します。ここで指定するアプリケーションソフトは,システムにインストールしてあるものだけ有効です。ファイル名を省略すると「notepad.exe」が仮定されます。

[ファイルの保存]欄
  • [保存先ファイル名(N)]

    TP1/LiNKが取得した各種ファイルのファイル名がリストボックスに表示されます。

  • [フォルダ(F)]

    [保存先ファイル名(N)]のファイルが保存されている,Windowsのファイルシステムです。

  • [ドライブ(V)]

    Windowsのドライブです。

稼働統計情報の出力形式

稼働統計情報の出力形式を稼働統計情報の種類ごとに示します。

1.システム統計情報

システム統計情報の出力形式を次に示します。

[図データ]

稼働統計情報は10けたまで表示されます。イベント数,最大値,最小値,平均値がオーバフローした場合は,'*'が表示されます。

(凡例)
  1. TP1/LiNKのシステムサービス(内部処理をするサービス)についての稼働統計情報

  2. ユーザサーバについての稼働統計情報

jnlstts xx-xx

「jnlstts バージョン-リビジョン番号」が表示されます。

ファイル名称

'stdin'と表示されます。

ファイル作成日時

統計情報取得ファイルが作成された日時が表示されます。

出力指定日時

[開始時刻(B)],[終了時刻(G)],またはjnlsttsコマンドの-tオプションで指定した開始時刻と終了時刻が表示されます。省略した項目は,'*'で表示されます。

ノード識別子

ノード識別子が表示されます。

サーバ名

サーバの名称が表示されます。

SYSTEM:TP1/LiNKのシステムサービスに関する表示であることを示します。

ユーザサーバ名:該当するユーザサーバについての表示であることを示します。

編集対象時間

稼働統計情報の取得編集時間が表示されます。

ファイル作成日時,出力指定日時,および編集対象時間は,「YY-MM-DD hh:mm:ss」の形式で表示されます。

(YY…西暦年の下2けた,MM…月,DD…日,hh…時,mm…分,ss…秒)

システム統計情報の詳細は,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」のシステム統計情報の説明を参照してください。

2.レスポンス統計情報

レスポンス統計情報の出力形式を次に示します。jnlsttsコマンドにallを付けて実行した場合は,システム統計情報に続いて表示されます。

[図データ]

稼働統計情報は10けたまで表示されます。イベント数,最大値,最小値,平均値がオーバフローした場合は,'*'が表示されます。

(凡例)
  1. サービス名単位に,繰り返し表示されます。

jnlstts xx-xx

「jnlstts バージョン−リビジョン番号」が表示されます。

ノード識別子

ノード識別子が表示されます。

サービスグループ名

サービスグループ名が表示されます。

編集対象時間

レスポンス統計情報の取得編集時間が表示されます。

サービス名

レスポンス統計情報の対象になるサービス名が表示されます。「YY-MM-DD hh:mm:ss」の形式で表示されます。

(YY…西暦年の下2けた,MM…月,DD…日,hh…時,mm…分,ss…秒)

レスポンス統計情報の詳細は,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」のレスポンス統計情報の説明を参照してください。

3.通信遅延時間統計情報

通信遅延時間統計情報の出力形式を次に示します。jnlsttsコマンドにallを付けて実行した場合は,レスポンス統計情報に続いて表示されます。

[図データ]

稼働統計情報は10けたまで表示されます。イベント数,最大値,最小値,平均値がオーバフローした場合は,'*'が表示されます。

送信元・送信先のOSの時刻精度によっては,時刻戻しが発生しなくても,通信時間が数ミリ秒といった短い時間の場合,遅延時間がマイナス値になることがあります。

その場合,編集対象の時間帯の最大値,最小値に'*'が表示されます。

(凡例)
  1. 送信先ノード識別子単位に,繰り返し表示されます。

jnlstts xx-xx

「jnlstts バージョン−リビジョン番号」が表示されます。

ノード識別子

ノード識別子が表示されます。

送信先ノード識別子

RPCでサービスを要求した先のシステムのノード識別子が表示されます。

編集対象時間

通信遅延時間統計情報の取得編集時間が表示されます。「YY-MM-DD hh:mm:ss」の形式で表示されます。

(YY…西暦年の下2けた,MM…月,DD…日,hh…時,mm…分,ss…秒)

通信遅延時間統計情報の詳細は,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」の通信遅延時間統計情報の説明を参照してください。