11.2.2 サービス応答データファイル
(1) RPC応答データファイル
RPCインタフェースのサーバUAPシミュレート機能使用時,シミュレート対象のSPPにサービスを要求した際に,サービスの要求元へ返す応答データを格納します。
一つのファイルには,一つのデータを作成します。
(a) ファイルの構造
(b) ファイルの内容
項目 |
位置 |
長さ(バイト) |
内容 |
---|---|---|---|
データ長 |
0 |
4 |
サービス要求元へ返すデータの長さを指定します (0〜2147483647)。 |
データ |
4 |
n |
サービス要求元へ返すデータを指定します。 |
(c) 注意事項
-
サービス要求元のサービス要求関数(dc_rpc_call関数)の引数との関係を次に示します。
dc_rpc_call(……,in,in_len,out,out_len) 1.
-
データ
-
-
RPC応答データファイルは,オンラインテスタのファイルも使用できます。
-
ファイル名には'+'を使用できません。また,ファイル名として,'ps'または'end'は使用できません。
-
データ長に満たないデータを指定した場合は,エラーとなります。また,データ長を超えた部分のデータは無視されます。
(2) XATMI応答データファイル
XATMIインタフェースのサーバUAPシミュレート機能使用時,シミュレート対象のSPPにサービスを要求した際に,サービスの要求元へ返す応答データを格納します。
一つのファイルには,一つのデータを作成します。
(a) ファイルの構造
(b) ファイルの内容
項目 |
位置 |
長さ(バイト) |
内容 |
---|---|---|---|
タイプ |
0 |
8 |
バッファタイプとして,次の文字列のどれかを指定します。
|
サブタイプ |
8 |
16 |
サブタイプを16文字以下の文字列で指定します。ただし,タイプに'X_OCTET'を指定した場合は,サブタイプはヌル文字とします。 |
サービス終了コード |
24 |
4 |
tpreturn関数のrvalで指定する次のどちらかの値を,16進数で指定します。この値は,tperrno領域に設定されます。 0x04000000L:TPSUCCESS 0x20000000L:TPFAIL |
リターンコード |
28 |
4 |
tpreturn関数のrcodeで指定する値を16進数で指定します。この値は,tpurcode領域に設定されます。 |
データ長 |
32 |
4 |
サービス要求元に返すデータの長さを指定します(0〜524288)。データがない場合は0を指定します。 0を指定すると,タイプ,サブタイプの指定は無視されます。 |
データ |
36 |
n |
サービス要求元に返すデータを指定します。 |
(c) 注意事項
-
サービス終了関数(tpreturn関数)の引数との関係を次に示します。
tpreturn(rval,rcode,data,len,……) 1. 2. 3. 4.
-
サービス終了コード
-
リターンコード
-
タイプ,サブタイプで確保されたバッファに格納したデータ
-
データ長
-
-
XATMI応答データファイルは,オンラインテスタのファイルも使用できます。
-
ファイル名には'+'を使用できません。また,ファイル名として,'ps'または'end'は使用できません。
-
データ長に満たないデータを指定した場合は,エラーとなります。また,データ長を超えた部分のデータは無視されます。
-
タイプ,サブタイプを指定した場合のデータ長とデータは,スタブで定義したデータ構造(構造体)と同じでなければなりません。また,スタブで定義したデータ構造は,バウンダリ調整が行われます(合計長は4の整数倍となります)。そのため,ファイルで指定するデータはその調整部分を考慮して作成する必要があります。
(3) TxRPC応答データファイル
TxRPCインタフェースのサーバUAPシミュレート機能使用時,シミュレート対象のSPPにサービスを要求した際に,サービスの要求元へ返す応答データを格納します。一つのファイルには,一つのデータを作成します。
(a) ファイルの構造
(b) ファイルの内容
項目 |
位置 |
長さ(バイト) |
内容 |
---|---|---|---|
システム領域 |
0 |
12 |
オフラインテスタが使用する領域です。 使用しないでください。 |
データ長 |
12 |
4 |
データ部に指定するデータの長さと,リターン値の長さの合計を指定します (0〜DCRPC_MAX_MESSAGE_SIZEの指定値-16)。 |
リターン値 |
16 |
m |
サービス関数のリターン値を指定します。データの型とサイズはtxidlコマンドのインタフェース定義に指定した値となります。サービス関数がvoid型の場合,リターン値は指定できません。 |
データ |
16+m |
n |
クライアントに返す引数データを指定します。引数データには,txidlコマンドのインタフェース定義のパラメタ宣言に[out]属性で指定した引数だけを指定します。 引数にアドレスを設定する場合は,アドレスの指す領域の内容そのものをデータに設定してください。アドレスがヌルの場合は,文字列"#NULL##"をデータに設定してください。 |
(c) 注意事項
-
TxRPC応答データファイルのデータ内容と,サービス関数の引数と引数が受け取るデータの関係を次に示します。
-
ファイル名には'+'を使用できません。また,ファイル名として,'ps'または'end'は使用できません。
-
データ長に満たないデータを指定した場合は,エラーとなります。また,データ長を超えた部分のデータは無視されます。
-
データ内容に誤りがある場合のUAPの動作は保証しません。