5.1.10 utotrcout(UAPトレース情報の編集出力)
- 〈この項の構成〉
(1) 名称
UAPトレース情報の編集出力
(2) 形式
utotrcout 〔-s サービスグループ名〔,サービス名〕…〕 〔-v サーバ名〕〔-i〕〔-n〕 〔-t 〔編集開始日時〕〔,編集終了日時〕〕編集対象ファイル名
(3) 機能
指定したトレースファイル,またはトレースマージファイルのトレース情報を編集して標準出力に出力します。
(4) オプション
-
-s サービスグループ名 〜〈1〜31文字の識別子〉
サービス名 〜〈1〜31文字の識別子〉
特定のサービスのトレース情報を編集出力する場合に,そのサービスを含むサービスグループの名称とサービスの名称を一緒に指定します。このとき,サービスグループ名とサービス名の間を','(コンマ)で区切ります。
サービスグループごとに,複数のサービスを指定できます。複数のサービスを指定する場合,サービス名とサービス名の間を','で区切ります。','の前後に空白などを入れないでください。また,サービス名だけでは指定できません。
サービス名の指定を省略すると,指定したサービスグループにあるすべてのサービスのトレース情報を編集出力します。
このオプションの指定を省略すると,指定したファイル内にあるすべてのサービスグループのトレース情報を編集出力します。
-vオプションと同時に指定すると,両方の条件を満たすトレース情報を編集出力します。
-nオプションと同時に指定すると,指定したサービスの要求先のトレース情報も編集出力します。
-
-v サーバ名 〜〈1〜8文字の識別子〉
特定のサーバのトレース情報を編集出力する場合に指定します。
このオプションの指定を省略すると,指定したファイル内にあるすべてのサーバのトレース情報を編集出力します。
-sオプションと同時に指定すると,両方の条件を満たすトレース情報を編集出力します。
-nオプションと同時に指定すると,指定したサーバの要求先のトレース情報も編集出力します。
-
-i
編集対象のファイル中に取得されているトレース情報の関数名など,一部の情報を標準出力に出力します。
このオプションの指定を省略すると,トレース情報のすべての情報を標準出力に出力します。
-
-n
編集対象のファイル中に取得されているトレース情報を,サービスの実行順に並べ替え,標準出力に出力します。
-
-t 編集開始日時,編集終了日時
トレース情報の編集範囲を編集対象日時で指定します。編集対象日時は,最初にサービス要求したプロセスの取得日時を基に,補正した日時です。
編集開始日時,および編集終了日時は,1970年1月1日0時0分0秒から,現在の日時までの範囲で指定します。
編集開始日時を省略すると,編集対象ファイルの先頭から,指定した編集終了日時までを出力します。
編集終了日時を省略すると,指定した編集開始日時から,編集対象ファイルの最後までを出力します。
編集開始日時,編集終了日時は,次の形式で指定します。
- hhmmss〔MMDD〔YYYY〕〕
-
hh:時(00≦hh≦23)
mm:分(00≦mm≦59)
ss:秒(00≦ss≦59)
MM:月(01≦MM≦12)
DD:日(01≦DD≦31)
YY:年(西暦)(1970≦YY≦9999)
編集開始日時,または編集終了日時の「年」の指定を省略すると,当年の指定日時と見なされます。また,「年月日」の指定を省略すると,当年,当月,当日の指定時刻と見なされます。
なお,編集開始日時と編集終了日時のどちらかは,必ず指定してください。
(5) コマンド引数
-
編集対象ファイル名 〜〈パス名〉
編集するトレースファイルの名称,またはトレースマージファイルの名称を指定します。
(6) 出力形式(-iオプションを省略した場合)
-
テスタ情報
-
起動したUAPのサーバ名(8文字以内)
-
最初にサービス要求したプロセスの取得日時を基に補正した日時
年(西暦下2けた)/月/日△時:分:秒の形式
-
起動していたサービスがあるサービスグループの名称(31文字以内)
SUPの場合は,'****'を表示します。
-
テスタ情報,またはUAPトレースを取得した日時
年(西暦下2けた)/月/日△時:分:秒の形式
-
トレースを取得したエントリの順序番号(6けた)
-
該当するUAPトレースを取得したプロセスのプロセスID
-
UAPを起動したユーザのテストユーザID(4文字以内)
-
-
UAPトレース情報(uatdump -eコマンドの出力形式と同じ)
-
取得したトレース情報の種別
-
トレース情報を取得したタイミング
関数がサービス関数開始・終了の場合,表示しません。
-
テスタ情報,またはUAPトレースを取得した日時
年(西暦下2けた)/月/日△時:分:秒の形式
-
トレースを取得したエントリの順序番号(6けた)
-
UAPを起動したサービスの名称(31文字以内)
SUPまたはサービス名が特定できない場合は,'****'を表示します。
-
-
OpenTP1関数の呼び出し情報の出力領域
-
-iオプションを省略した場合の出力例
-
SPP起動時に取得したトレース情報
-
SUP起動時に取得したトレース情報
-
サービス実行時に取得したトレース情報
-
SUP終了時に取得したトレース情報
-
SPP終了時に取得したトレース情報
-
(7) 出力形式(-iオプションを指定した場合)
-
テスタ情報
-
最初にサービス要求したプロセスの取得日時を基に補正した日時
年(西暦下2けた)/月/日△時:分:秒の形式
-
テスタ情報を取得した日時
年(西暦下2けた)/月/日△時:分:秒の形式
-
該当するUAPトレースを取得したプロセスのプロセスID
-
起動したUAPのサーバ名(8文字以内)
-
起動していたサービスがあるサービスグループの名称(31文字以内)
SUPの場合は,'****'を表示します。
-
取得したUAPのネスト番号
ネスト管理できないトレース情報の場合は,'0'を表示します。
サービス要求元がシミュレートしたクライアントUAPや,TP1/ClientのUAPの場合,サービス要求先のネスト番号は1から表示します。
-
-
UAPトレース情報
-
取得したトレース情報の種別
-
トレース情報を取得したタイミング
関数がサービス関数開始・終了の場合は,UAPを起動したサービスの名称(31文字以内)を表示します。
-
-
-iオプションを指定した場合の出力例
-
SPP起動時に取得したトレース情報
-
SUP起動時に取得したトレース情報
-
サービス実行時に取得したトレース情報
-
SUP終了時に取得したトレース情報
-
SPP終了時に取得したトレース情報
-
(8) 注意事項
-
編集対象ファイル中に,このコマンドより古いバージョンのトレース情報がある場合,警告メッセージを出力し,指定したファイル内に格納されている順序どおりに編集出力します。
-
-nオプション指定時に,必要なトレース情報がない(途中のトレース情報が抜けている)場合,警告メッセージを出力します。
-
-nオプション指定時,-tオプションの編集開始日時に,編集対象日時と次のグループの編集対象日時との間の日時を指定した場合,次のグループ以降のトレース情報を編集対象とします。
-
-nオプション指定時,サービス要求先のトレース情報の編集対象日時が,-tオプションの編集終了日時を超えた場合でも,サービス要求元のネストのレベルに戻るまでのトレース情報を,編集対象とします。
-
全入出力データ取得を指定して取得したトレース情報がある場合,入出力データの途中でテスタ情報が出力されることがあります。
-
各オプションを組み合わせて指定した場合,有効となる組み合わせを次に示します。
指定するオプション
-s
-v
-n
-t
-i
-s
-s
-s,-v
-s,-n
-s,-t
-s,-i
-v
−
-v
-v,-n
-v,-t
-v,-i
-n
−
−
-n
-n,-t
-n,-i
-t
−
−
−
-t
-t,-i
-i
−
−
−
−
-i