5.1.7 utomsgout(送信メッセージの編集出力)
- 〈この項の構成〉
(1) 名称
送信メッセージの編集出力
(2) 形式
utomsgout〔{-i|-r 出力先ファイル名}〕〔-w〕〔{-o|-l}〕 〔-f 関数名〕〔-n 番号〕〔-t 論理端末名称〕 〔-s サービスグループ名〔,サービス名〕…〕 MCF送信メッセージファイル名
(3) 機能
オンラインテスタが出力した送信メッセージ情報を編集して,標準出力に出力します。ただし,-rオプションを指定した場合は,標準出力には出力しないで,指定したファイルに出力します。
指定したMCF送信メッセージファイルにOpenTP1が送信メッセージを出力中の場合,コマンドエラーとなります。
各オプションは,次のように分類されます。
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出力形式を変更するためのオプション : -i,-r
-
出力対象を限定するためのオプション : -f,-l,-n,-o,-s,-t,-w
フラグ引数を持つオプションを重複して指定すると,あとに指定したオプションが有効になります。
(4) オプション
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-i
送信メッセージの一覧を簡略した形式で表示します。
-rオプションとは同時に指定できません。
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-r 出力先ファイル名 〜〈パス名〉
指定したメッセージを出力するファイルの名称を指定します。指定したメッセージは,MCF受信メッセージファイルのデータ形式で出力されます。出力先のファイルは,そのままMCF受信メッセージファイルとして使用できます。
-iオプションとは同時に指定できません。
-i,および-rオプションの指定を両方とも省略すると,セグメント情報と送信メッセージ情報を標準出力に出力します。
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-w
-rオプションで出力していないメッセージだけを編集して出力します。
このオプションの指定を省略すると,すべてのメッセージを編集して出力します。
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-o
編集の対象となるメッセージの中で,いちばん古いメッセージを一つ出力する場合に指定します。
-lオプションとは同時に指定できません。
このオプションと-lオプションの指定を両方とも省略すると,すべてのメッセージを出力します。
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-l
編集の対象となるメッセージの中で,いちばん新しいメッセージを一つ出力する場合に指定します。
-oオプションとは同時に指定できません。
このオプションと-oオプションの指定を両方とも省略すると,すべてのメッセージを出力します。
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-f 関数名
特定の関数で取得したメッセージを出力する場合に指定します。指定できる関数名を次に示します。
send:dc_mcf_send関数
reply:dc_mcf_reply関数
execap:dc_mcf_execap関数
sendrecv:dc_mcf_sendrecv関数
sendsync:dc_mcf_sendsync関数
なお,MCFシミュレート機能では,dc_mcf_resend関数が発行されても送信メッセージは再送(再出力)されません。そのため,このオプションにdc_mcf_resend関数は指定できません。
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-n 番号
出力するメッセージを番号で選択する場合に指定します。各メッセージの番号は,-iオプションで一覧表示して確認してください。
-nオプションと,-i,-rオプション以外のオプションを同時に指定すると,-nオプションの指定が優先されます。
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-t 論理端末名称 〜〈1〜8文字の識別子〉
送信先の論理端末名称をキーにして出力する場合,その論理端末名称を指定します。
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-s サービスグループ名 〜〈1〜31文字の識別子〉
サービス名 〜〈1〜31文字の識別子〉
特定のサービスで送信したメッセージ情報を出力する場合に,サービスグループ名とサービス名を一緒に指定します。このとき,サービスグループ名とサービス名の間を','(コンマ)で区切ります。
サービスグループごとに,複数のサービスを指定できます。複数のサービスを指定する場合,サービス名とサービス名の間を','で区切ります。','の前後に空白などは入れないでください。
サービス名だけでは指定できません。
サービス名の指定を省略すると,指定したサービスグループにあるすべてのサービスの送信メッセージ情報を編集して出力します。
このオプションの指定を省略すると,すべてのサービスグループにあるすべてのサービスで送信したメッセージ情報を出力します。
(5) コマンド引数
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MCF送信メッセージファイル名 〜〈パス名〉
送信メッセージを格納した,MCF送信メッセージファイルの名称を指定します。
(6) 出力形式(-i,および-rオプションの指定を省略した場合)
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編集出力した送信メッセージの情報
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送信メッセージの取得時間(時:分:秒)
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メッセージの長さ(10けた以内)
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論理端末名称(8文字以内)
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メッセージを送信したサービスグループ名(31文字以内)
サービスグループ名が不明の場合は,'****'を表示します。
-
メッセージを送信したサービス名(31文字以内)
サービス名が不明の場合は,'****'を表示します。
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次の取得関数名のどれか
dc_mcf_send関数
dc_mcf_reply関数
dc_mcf_execap関数
dc_mcf_sendrecv関数
dc_mcf_sendsync関数
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次のセグメント種別のどれか
M:中間セグメント
L:最終セグメント
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マップ名
マップ名がない場合は,'****'を表示します。
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相対ロケーション
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ダンプ表示(16進数字)
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アスキー文字表示
文字表示できない場合は,'.'(ピリオド)で表示します。
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-i,および-rオプションの指定を省略した場合の出力例
(7) 出力形式(-iオプションを指定した場合)
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ファイル内のメッセージ番号
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メッセージを送信した関数名
send:dc_mcf_send関数
reply:dc_mcf_reply関数
execap:dc_mcf_execap関数
sendrecv:dc_mcf_sendrecv関数
sendsync:dc_mcf_sendsync関数
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メッセージを送信したサービスグループ名(31文字以内)
サービスグループ名が不明の場合は,'****'を表示します。
-
メッセージを送信したサービス名(31文字以内)
サービス名が不明の場合は,'****'を表示します。
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-iオプションを指定した場合の出力例
(8) 注意事項
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MCFシミュレート関数で取得する送信メッセージは,関数発行時点でMCF送信メッセージファイルに書き込まれます。ロールバックが発生しても,MCF送信メッセージファイル内の送信メッセージは残ります。
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utomsgoutコマンドの-rオプションで出力したメッセージのセグメント種別は,[M…]Lとなります。例えば,3セグメントで構成される論理メッセージを出力した場合F,M,Lとなるセグメント種別が,実際はM,M,Lと出力されます。M,M,Lと出力されても,このままオンラインテスタ,またはオフラインテスタの入力に使用できます。