分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説

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3.8 サービス関数動的ローディング機能

サービス関数動的ローディング機能とは,UAP共用ライブラリ化したサービス関数を,動的にローディングする(読み込む)機能です。定義を変更するだけでサービスを追加または削除できます。なお,UAP共用ライブラリ化とは,UAPのソースファイルを翻訳(コンパイル)して作成したUAPオブジェクトファイルを結合(リンケージ)して,共用ライブラリとしてまとめることです。

サービス関数動的ローディング機能を使うと,サービス関数を追加または削除する場合に,スタブの変更,およびUAPの実行形式ファイルの再生成をしなくても,ユーザサービス定義のserviceオペランドを変更するだけでサービス関数を追加または削除できます。UAP起動時にサービス関数をローディングするため,UAPの実行形式ファイル作成時には,スタブおよびサービス関数は不要です。また,RPCインタフェース定義を使わないため,既存のUAPに新たにサービスを追加または削除する場合,サービスの追加または削除に伴うUAPの実行形式ファイルの再生成は不要です。

このように作業を省略できるため,特に頻繁にサービスを追加または削除するシステムで有効に適用できます。

注意
サービス関数動的ローディング機能は,SPPまたはMHPの場合にだけ使用できます。ただし,次の場合は,サービス関数動的ローディング機能を使用できません。
  • XATMIインタフェースを使ったユーザサーバの場合
  • TP1/Offline Testerを使用している場合
<この節の構成>
3.8.1 サービス関数動的ローディング機能の使用例
3.8.2 サービス関数動的ローディング機能を使用する場合に必要な準備