分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説

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3.3.12 MCF構成変更再開始機能

OpenTP1の再開始は,前回のオンライン時のシステムの構成要素と再開始時のシステムの構成要素とが同一であることを前提としています。このため,オフライン中にOpenTP1のシステム定義やOpenTP1ファイルシステムを変更してオンラインを再開始した場合,OpenTP1が正常に開始できないことがあります。

MCF構成変更再開始機能は,前回のオンライン停止時に入力キュー(ディスクキュー)上に残っていた未処理受信メッセージおよび出力キュー(ディスクキュー)上に残っていた未送信メッセージを次回のオンラインに引き継ぎつつ,OpenTP1ファイルシステムやキューグループの構成変更,および論理端末やアプリケーションの構成変更をできるようにする機能です。

MCF構成変更再開始機能を使用するためには,TP1/Message Control - Extension 1が必要です。

また,通信プロトコル製品には次のどちらかを使用できます。

MCF構成変更再開始機能を使用する場合,システム構成を変更するモード(MCF構成変更準備停止)でOpenTP1を停止します。システム停止後,システムの構成変更を実施し,構成変更が反映されるモード(MCF構成変更再開始)でオンラインシステムを再開始します。

MCF構成変更準備停止によるオンライン終了時に,未処理受信メッセージおよび未送信メッセージがディスクキューの入出力キュー上に残っている場合,未処理受信メッセージおよび未送信メッセージをキューから取り出し,MCF構成変更準備停止時のバックアップファイルに格納します。

MCF構成変更再開始が行われたときに,自動的にMCF構成変更準備停止時のバックアップファイルから元々格納されていたキューに未処理受信メッセージおよび未送信メッセージをリストアします。

MCF構成変更再開始機能使用時の流れを次の図に示します。

図3-41 MCF構成変更再開始機能使用時の流れ

[図データ]

MCF構成変更再開始機能の詳細については,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」を参照してください。