分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説

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2.5.1 統合システム運用管理機能 JP1

統合システム運用管理機能 JP1 とは,ネットワークコンピューティング環境の中で,システム全体の運用の自動化,省力化を統合的に支援し,エンタープライズTCO(企業情報システム全体の運用管理コスト)を最適化する製品です。

JP1を使ったOpenTP1システムの構成を次の図に示します。

図2-7 JP1を使ったOpenTP1システムの構成

[図データ]

ジョブ管理
OpenTP1システムにJP1を使うと,メインフレームの業務であるバッチ処理をUNIXシステムでできるようになります。そのため,OpenTP1の業務をオンライン中の業務とバッチ処理業務に分けることができ,システムを効率良く運用できます。さらに,OpenTP1の開始,終了などのイベントをJP1イベントサービス機能(JP1/Base)に登録すると,JP1ジョブ管理機能(JP1/AJS)と連携したOpenTP1システムの自動運転ができるようになります。
配布管理・資産管理
JP1/NETM/DMを使うと,プログラムを一括してオンライン配布できます。
ネットワーク管理
JP1/Cm2は,大規模で複雑なネットワークを管理,操作する製品です。
OpenTP1システムにJP1/Cm2を使うと,メインフレームからOpenTP1で構築したサーバまで,ネットワークシステム全体を監視できます。また,OpenTP1のログサービス定義の指定によって,OpenTP1の端末出力メッセージをJP1/Cm2の操作支援端末へ出力できます。
シナリオテンプレートを利用したシステムの運用
JP1/AJS2 - Scenario Operationは,JP1/AJSで管理していたジョブ,およびジョブネットを,統合的に管理する製品です。
システム構成の変化に対応した運用手順をシナリオテンプレートとして定義したり,運用環境に応じたシナリオを実行したりできます。また,OpenTP1で提供するシナリオテンプレートを組み合わせてシナリオを作成したり,実行したりすることができます。シナリオテンプレートによって,システムを自動的に運用できます。
JP1/AJS2 - Scenario Operationは,次の製品で構成されます。
  • JP1/AJS2 - Scenario Operation Manager
    シナリオテンプレートの定義を保存し,シナリオテンプレートの実行を管理します。JP1/AJS - Managerと接続して,保存したシナリオテンプレートをJP1/AJSのジョブネットとして登録できます。
  • JP1/AJS2 - Scenario Operation View
    GUIを使用してJP1/AJS2 - Scenario Operationの操作または監視をします。

JP1/AJS2 - Scenario Operationを使用して,シナリオテンプレートをシステム運用に利用する場合の詳細については,「3.10 シナリオテンプレートを利用したシステムの運用」またはマニュアル「OpenTP1 運用と操作」を参照してください。

システム運用機能に応じたJP1製品の使用方法については,使用するJP1製品のマニュアルを参照してください。