COBOL2002 使用の手引 操作編

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2.1.2 プログラムのコンパイル

テストデバッガを使用するためには,プログラムのコンパイル時に-TDInfコンパイラオプションを必ず指定します。また,必要に応じて次のコンパイラオプションもあわせて指定します。

-CVInf -SimMain -SimSub -SimIdent -DynamicLink

テストデバッガの機能を使用するために指定するCOBOL2002のコンパイラオプションを次に示します。コンパイラオプションの詳細については,マニュアル「COBOL2002 使用の手引 手引編」を参照してください。

表2-1 テストデバッガの機能とコンパイラオプション

テストデバッガの機能 コンパイラオプション
テストデバッガを使用する -TDInf
カバレージを使用する -CVInf
主プログラムシミュレーションを使用する -SimMain(擬似主プログラムを生成する)
副プログラムシミュレーションを使用する -SimSub-SimIdent-DynamicLink,Callまたは-DynamicLink,IdentCall(擬似副プログラムを生成する)

ccbl2002コマンドで必要な,リンク時の指定を次に示します。

表2-2 テストデバッガ・カバレージのためのリンク時の指定

対象 機能 リンク時の指定
HP-UX(IPF),
HP-UX(IPF64)
AIX(32),
AIX(64),
Linux(x86),
Linux(x64),
Linux(IPF64),
Solaris(SPARC)
実行可能ファイル 実行可能ファイルをテストデバッガ,カバレージの対象とする場合 -lcbl2ktd 指定しない

ccbl2002を使用しないで,ccコマンドを使用する場合の使用例を次に示します。

(使用例)
実行可能ファイルをccコマンドで作成する

HP-UX(IPF)の場合
cc TEST01.o TEST02.o -o TEST -L/opt/HILNGcbl2k/lib -lcbl2ktd -lcbl2k -lcbl2kml -ldld -lm

AIX(32)の場合
cc TEST01.o TEST02.o -o TEST -L/opt/HILNGcbl2k/lib -lcbl2k -lcbl2kml -ldl -lm

AIX(64)の場合
cc -q64 TEST01.o TEST02.o -o TEST -L/opt/HILNGcbl2k64/lib -lcbl2k64 -lcbl2kml64 -ldl -lm

Linux(x86),Linux(IPF64)の場合
cc TEST01.o TEST02.o -o TEST -L/opt/HILNGcbl2k/lib -lcbl2k -lcbl2kml -ldl -lm

Linux(x64)の場合
cc TEST01.o TEST02.o -o TEST -L/opt/HILNGcbl2k64/lib -lcbl2k -lcbl2kml -ldl -lm

HP-UX(IPF64)の場合
cc TEST01.o TEST02.o +DD64 -o TEST -L/opt/HILNGcbl2k64/lib -lcbl2ktd -lcbl2k -lcbl2kml -ldld -lm

Solaris(SPARC)の場合
cc TEST01.o TEST02.o -o TEST -L/opt/HILNGcbl2k/lib -lcbl2k -lcbl2kml -ldl -lm

共用ライブラリをldコマンドで作成するときは,「2.4.5 共用ライブラリ」または「6.4.2 共用ライブラリ」を参照してください。

注意事項
-Optimize,2コンパイラオプションによる最適化の指定をして作成したプログラムでは,文が最適化されることがあり,テストデバッグ時にプログラムの実行順序を変更する操作によって,プログラムの動作が保証されない場合があります。また,中断点で参照できるデータ名が,最適化によって参照できない場合があります。