トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor ユーザーズガイド

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2.5 TSCドメインマネジャの機能

TSCドメインマネジャは,同じTSCドメイン内のTSCノードの情報を管理するデーモンプロセスです。

TSCノードは互いの負荷情報を連絡し,同じTSCドメイン内の負荷の低いTSCノードに,クライアントアプリケーションのリクエストを振り分けます。そのために,TSCドメインマネジャは,同一ホストのTSCドメインに属するTSCノードについての情報を管理し,他ホストのTSCドメインマネジャにブロードキャストしています。この情報をTSCノード情報といいます。TSCノードは,TSCドメインマネジャから他TSCドメインのTSCノード情報を取得し,TSCノード間の通信に使用します。

TSCノード間での通信の概要を次の図に示します。

図2-9 TSCノード間での通信の概要

[図データ]

TSCノード情報のブロードキャスト間隔は,tscdmstartコマンドの-TSCSendIntervalオプションで変更できます。

また,複数のホストで同じTSCドメイン名称を持つTSCドメインマネジャを開始する場合は,tscdmstartコマンドの-TSCPortオプションに同じポート番号を指定する必要があります。

さらに,一つのホスト上で複数のTSCドメインマネジャを開始するためには,TSCSPOOL環境変数をTSCドメインごとに設定する必要があります。詳細については,「4.1.3 環境変数によるTSCドメインの管理」と5章の「tscdminfo(TSCドメイン情報の表示と削除)」を参照してください。

<この節の構成>
2.5.1 TSCドメインマネジャの開始形態