トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor ユーザーズガイド

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2.4.5 セション呼び出しインターバル時間監視

セション呼び出し処理中に,クライアントの障害などで次のリクエストを受け取れない場合,TSCユーザプロキシと対応づけられているTSCユーザオブジェクトがセション呼び出し待ち状態のままになってしまうことがあります。このような状況を防ぐため,セション呼び出しインターバル時間監視機能は,セション呼び出し待ちのTSCユーザオブジェクトが応答を返してから,次のリクエストまたはセション呼び出しの終了要求を受け取るまでの時間(最大時間間隔)を監視します。

セション呼び出しインターバル時間監視の対象になる時間を次に示します。

<この項の構成>
(1) セション呼び出しインターバル監視時間がタイムアウトになった場合の動作
(2) セション呼び出しインターバル監視時間の指定方法
(3) セション情報の削除

(1) セション呼び出しインターバル監視時間がタイムアウトになった場合の動作

セション呼び出しインターバル監視時間がタイムアウトになった場合は,TSCRootAcceptorクラスのdeactivate()メソッドと同じ処理をして,セション呼び出し待ち状態のTSCユーザオブジェクトが使用されないようにします。

(2) セション呼び出しインターバル監視時間の指定方法

セション呼び出しインターバル監視時間の指定には,次の二つの方法があります。

  1. クライアントアプリケーションの開始時に-TSCSessionIntervalオプションにセション呼び出しインターバル監視時間を指定する方法
  2. TSCSessionProxyクラスのAPIでセション呼び出しインターバル監視時間を指定する方法

1と2の両方に指定している場合は,2の指定値が設定されます。

(3) セション情報の削除

セション呼び出し中のアプリケーションおよびOTMプロセスが異常終了した場合,またはコネクションが切断された場合は,TSCデーモンにあるセション情報を削除します。削除対象になるのは,異常終了したプロセスと関連するセション情報です。