クライアントアプリケーションの開始時に-TSCRetryReferenceオプションに接続先情報ファイルを指定する場合に，接続および再接続が実行されるメソッドを次に示します。

• TSCAdmクラスのgetTSCClient()メソッド
  getTSCClient()メソッドでは，接続対象となる各レコードに対して1回の接続が実行されます。このときの接続は，クライアントアプリケーション開始時に-TSCRetryWayオプションに指定したマルチノードリトライ接続の接続方式に従います。接続が成功した時点でgetTSCClient()メソッドは正常にリターンします。
  すべてのレコードについて失敗した場合は，TSCTransientException例外が発生します。
  なお，TSCAdmクラスのgetTSCClient()メソッド，およびTSCDomainクラスのコンストラクタの動作は，-TSCRetryReferenceオプションの指定の有無と，-TSCRetryWayオプションの指定内容によって異なります。
  
• TSCユーザオブジェクトのメソッド
  TSCユーザオブジェクトのメソッド呼び出し時に通信障害が発生した場合，接続対象となる各レコードに対して1回の再接続が実行されます。このときの再接続は，クライアントアプリケーション開始時に-TSCRetryWayオプションに指定したマルチノードリトライ接続の接続方式に従います。接続が成功した時点でリクエストが送信されます。
  すべてのレコードについて再接続に失敗した場合は，-TSCRebindIntervalオプションで指定された間隔（秒）だけ待ったあと，再度，-TSCRetryWayオプションに指定したマルチノードリトライ接続の接続方式に従って再接続が実行されます。これを-TSCRebindTimesオプションで指定した回数分繰り返します。-TSCRebindTimesオプションで指定された回数分がすべて失敗すると，TSCTransientException例外が発生します。
  なお，一つの接続対象に対する接続が失敗したあと，次の接続対象に対する接続を実行するまでの間隔はありません。
  再接続が実行される条件は，オートリバインド機能と同じです。詳細については，「2.1.3(1)　オートリバインド機能の設定」を参照してください。ただし，クライアントアプリケーションの開始時に-TSCRebindTimesオプションを指定しなかった場合，または"0"を指定した場合，再接続は実行されません。