トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor ユーザーズガイド

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2.2.7 TSCClientオブジェクトでの接続の保持

クライアントアプリケーションの開始時に,-TSCRetryReferenceオプションで接続先情報ファイルを指定する場合,TSCAdmクラスのgetTSCClient()メソッドで取得される一つのTSCClientオブジェクトに対して,複数の接続対象を対応づけられます。複数の接続対象を持つTSCClientオブジェクトを使用すると,一つのTSCノードへの接続が失敗した場合,および確立済みの接続に通信障害が発生した場合に,異なる接続対象に対して再接続が実行されます。

接続および再接続の結果は,TSCClientオブジェクトに保持されます。TSCClientオブジェクトに保持される接続を次の図に示します。

図2-4 TSCClientオブジェクトに保持される接続

[図データ]

複数のTSCユーザプロキシオブジェクトが異なるTSCClientオブジェクトを内部参照する場合は,それぞれのTSCClientオブジェクト取得時の条件(TSCAdmクラスのgetTSCClient()メソッドに対する指定)が同じであっても,接続対象は異なることがあります。また,複数のTSCユーザプロキシオブジェクトが同じTSCClientオブジェクトを内部参照する場合は,一つのTSCユーザプロキシオブジェクトで再接続が発生して接続対象が変わると,その結果が同じTSCClientオブジェクトを内部参照する,ほかのTSCユーザプロキシオブジェクトにも反映され,そのTSCユーザプロキシオブジェクトの接続対象も変わります。