トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor ユーザーズガイド

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2.1.1 リクエストの形態

OTMやOTM - Clientで実行できるリクエストの形態には,同期型呼び出し,非応答型呼び出し,およびセション型呼び出しがあります。

<この項の構成>
(1) 同期型呼び出し
(2) 非応答型呼び出し
(3) セション型呼び出し

(1) 同期型呼び出し

クライアントアプリケーションが,サーバアプリケーションへリクエストを送信してから,サーバアプリケーションからの応答を受信するまで,クライアントアプリケーションのリクエスト送信スレッドが待機する形態です。

(2) 非応答型呼び出し

クライアントアプリケーションが,サーバアプリケーションへリクエストを送信するだけで,サーバアプリケーションからの応答を受信しない形態です。クライアントアプリケーションのリクエスト送信スレッドは,サーバアプリケーションからの処理結果を待たないため,すぐに次の処理を実行できます。ただし,サーバアプリケーションでリクエストが実行される保証はありません。

非応答型呼び出しを使用するアプリケーションを作成するには,IDLのoperationにonewayを記述してトランザクションフレームを出力する必要があります。また,応答メッセージがないため,operationにout,inout引数やreturn値は定義できません。詳細については,マニュアル「TPBroker Object Transaction Monitor プログラマーズガイド」を参照してください。

(3) セション型呼び出し

同期型,非応答型の通常のステートレスなOTMの呼び出しでは,TSCユーザオブジェクトの負荷状況に応じてリクエストが振り分けられるため,連続したリクエストがサーバアプリケーションの同じTSCユーザオブジェクトで実行されるとは限りません。

セション型呼び出しを使用すると,サーバアプリケーションの同じTSCユーザオブジェクトを連続して同期型呼び出しすることができます。

詳細については,「2.1.4 セション呼び出し機能」を参照してください。