Hitachi Multi Payment Network communications server for Biller

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付録A.1 電文履歴を格納するためのユーザー用RDエリアの算出方法

通信サーバfor BillerとMPNセンタとの間で送受信した依頼電文および応答電文の履歴情報をDBに格納するために,次の電文履歴格納用テーブルの格納領域を用意します。

テーブルの種別 テーブル名
電文履歴格納用テーブル HMPNHyyyyyyyy

(凡例)
yyyyyyyy:収納機関コード

ユーザー用RDエリアは,ほかのテーブルと合わせて一つの領域を確保することもできますが,テーブルごとに異なる領域を確保することもできます。ただし,MPNセンタと電文を送受信するごとに情報が増加するため,電文履歴格納用テーブルとそのほかのテーブルの格納領域を別に確保することを推奨します。

ユーザー用RDエリアは次の計算式から算出します。

ユーザー用RDエリア(バイト)=電文履歴のレコード数(レコード)×平均電文長(バイト)×1.25

次に,電文履歴のレコード数,および平均電文長の考え方について説明します。

<この項の構成>
(1) 電文履歴のレコード数
(2) 平均電文長
(3) ユーザー用RDエリアの計算式
(4) 算出例

(1) 電文履歴のレコード数

電文履歴は,照会サービス,消込サービス,取消サービスおよび再送確認サービスの各電文種別に関係なく,電文ごとに,次のようなタイミングで合計2回取得されます。

図A-1 電文履歴を取得するタイミング(照会依頼電文の場合)

[図データ]

電文種別に関係なく,1日にどれくらいの電文数が処理されるかによって,電文履歴のレコード数が決まります。

次に,電文履歴のレコード数の計算式を示します。

各サービスの電文処理数(単位:件):a

電文履歴のレコード数の計算式
電文履歴のレコード数(レコード)=a×2

(2) 平均電文長

電文履歴格納用テーブルの1レコード当たりの最大サイズは,5,443バイトです。ユーザー用RDエリアのサイズを算出する場合には,1レコード当たりの最大サイズで見積もる必要があります。ただし,電文履歴格納用テーブルの項目には,VARCHAR型の可変長項目であるMPN電文のデータ部が含まれるため,この部分に電文種別ごとの平均値を採用することで,用意するユーザー用RDエリアの見積もり量を抑えることができます。

次に,平均電文長の計算式を示します。なお,取消依頼電文(国庫金の場合,国庫金取消依頼電文),取消応答電文(国庫金の場合,国庫金取消応答電文),再送確認通知電文(国庫金の場合,国庫金再送確認通知電文),および再送確認応答電文(国庫金再送確認応答電文)の割合は無視できるほど小さいため,平均電文長の計算式には含めません。

電文種別ごとの平均値(単位:バイト)
  • 照会依頼電文:b
  • 照会応答電文:c
  • 消込依頼電文(国庫金の場合,国庫金消込依頼電文):d
  • 消込応答電文(国庫金の場合,国庫金消込応答電文):e

平均電文長の計算式
平均電文長(バイト)=(b+c+d+e)÷4

(3) ユーザー用RDエリアの計算式

(1)および(2)で算出した値を利用して,電文履歴格納用テーブルのユーザー用RDエリアを算出します。

次にユーザー用RDエリアの計算式を示します。

ユーザー用RDエリア(バイト)=a×2×(b+c+d+e)÷4×1.25

(4) 算出例

ユーザー用RDエリアの算出例を次に示します。

(例)
毎日の収納サービス用に,電文トラフィックが10万件程度ある。電文種別ごとの平均値から算出した平均電文長は,600バイトである。また,各種電文履歴は7日間保存できるようにする。
この場合のユーザー用RDエリアの計算式を次に示します。
100,000(件)×2(レコード)×600(バイト)×7(日)×1.25=1,050,000,000(バイト)