Hitachi Multi Payment Network communications server for Biller

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4.6.1 トレースファイルの見積もり

プロセス別トレースのトレースファイルサイズおよびトレースファイル数の見積もり方法を説明します。トレースファイルサイズおよびトレースファイル数は,それぞれ通信サーバシステム定義(通信サーバfor Biller共通定義)のTRC_FILE_SIZEおよびTRC_FILE_NUMに指定します。

次に,トレースファイルサイズおよびトレースファイル数の見積もり方法を示します。

  1. 業務電文の件数,およびトレースを保管する日数を見積もる
    次の項目の見積もりをしてください。
    • 1日当たりに受信する業務電文(単位:件)
    • トレース情報を保存する期間(単位:日)
    (例)
    1日当たりに受信する業務電文=10,000件
    トレース情報を保存する期間=3日
  2. 総ファイルサイズを算出する
    手順1で見積もった値から,総ファイルサイズを算出してください。
    総ファイルサイズは,次の式によって算出します。トレースにはエラーメッセージなども出力されるため,手順1で見積もった値に安全係数1.25を掛けてください。
    総ファイルサイズ=1行当たりに出力するトレース量(バイト)×1日当たりに受信する業務電文(件)×1業務電文のトレース取得回数(回)×トレース情報を保存する期間(日)×1.25
    1行当たりに出力するトレース量は平均220バイトです。1業務電文のトレース取得回数は8回です。
    220(バイト)×10,000(件)×8(回)×3(日間分)×1.25=66,000,000(バイト)
    この場合は,約66MBのファイルサイズが必要です。
  3. トレースファイルサイズとトレースファイル数を決める
    手順2で見積もった値から,トレースファイルサイズおよびトレースファイル数を見積もります。トレースファイルは複数個設定できます。トレースファイルサイズおよびトレースファイル数は,次の二つの方法で見積もることができます。
    トレースファイルサイズから見積もる場合
    トレースファイル数(ファイル)=総ファイルサイズ(バイト)÷トレースファイルサイズ(バイト)
    (例)一つのトレースファイルサイズを6,600,000バイトと仮定した場合
    66,000,000(バイト)÷6,600,000(バイト)=10(ファイル)※1
    この場合,通信サーバシステム定義に指定する値は次のようになります。
    TRC_FILE_NUM=10
    TRC_FILE_SIZE=6,600,000※2
    注※1
    算出したトレースファイル数の値が整数でなかった場合は,小数点第一位を切り上げてください。
    注※2
    通信サーバシステム定義に指定する時には,桁区切りの「,」を入れないでください。
    トレースファイル数から見積もる場合
    トレースファイルサイズ(バイト)=総ファイルサイズ(バイト)÷トレースファイル数(ファイル)
    (例)トレースファイル数を6と仮定した場合
    66,000,000(バイト)÷6(ファイル)=11,000,000(バイト)※1
    この場合,通信サーバシステム定義に指定する値は次のようになります。
    TRC_FILE_NUM=6
    TRC_FILE_SIZE=11,000,000※2
    注※1
    算出したトレースファイルサイズの値が整数でなかった場合は,小数点第一位を切り上げてください。
    注※2
    通信サーバシステム定義に指定する時には,桁区切りの「,」を入れないでください。

注意
システム構築時に,テストを実施する場合を除き,トレースファイル数には,2以上を指定してください。