Groupmax Object Server Version 6  システム管理者ガイド

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付録G.4 パッケージの登録

クラスタリング機能を使用するためには,Groupmaxサーバシリーズを一つのパッケージとして登録しておく必要があります。ここでは,パッケージの登録方法について説明します。なお,以降,Groupmaxサーバシリーズを登録したパッケージを,Groupmaxパッケージと呼びます。

Object Serverを御使用の場合のパッケージの構成例を図G-2に,High-end Object Serverを御使用の場合のパッケージの構成例を図G-3に示します。

図G-2 Object Serverを御使用の場合のパッケージの構成例

[図データ]

図G-3 High-end Object Serverを御使用の場合のパッケージの構成例

[図データ]

パッケージは,次の手順で登録します。

  1. クラスタ定義ファイルを設定する

  2. パッケージ定義ファイルを作成する

  3. パッケージ制御スクリプトを作成する
<この項の構成>
(1) クラスタ定義ファイルの設定
(2) パッケージ定義ファイルの作成
(3) パッケージ制御スクリプトの作成

(1) クラスタ定義ファイルの設定

Groupmaxパッケージを追加するためには,クラスタ定義ファイルを設定する必要があります。なお,ここでは,必ず追加するパラメタについて説明します。

表G-2に,クラスタ定義ファイルに追加するパラメタを示します。

表G-2 クラスタ定義ファイルに追加するパラメタ

パラメタ 説 明 設定例
MAX_CONFIGURED_PACKAGES 最大パッケージ数を指定します。Groupmaxパッケージの追加によって,最大パッケージ数を大きくする必要がある場合は変更してください。
VOLUME_GROUP Groupmaxパッケージ用のボリューム・グループを追加してください。 VOLUME_GROUP /dev/vg03
VOLUME_GROUP /dev/vg04
FIRST_CLUSTER_LOCK_VG 2ノード構成の場合は必ず指定してください。 FIRST_CLUSTER_LOCK_VG=/dev/vg03

(2) パッケージ定義ファイルの作成

Groupmaxパッケージ用に,パッケージ定義ファイルを作成する必要があります。ここでは,Groupmaxパッケージのパッケージ名称をgmaxpkgとして,作成手順と指定例について説明します。

  1. Groupmaxパッケージ用のサブディレクトリを作成する
    (例)
    #mkdir /etc/cmcluster/gmaxpkg
    #cd /etc/cmcluster/gmaxpkg

  2. パッケージ定義ファイルのひな形を生成する
    (例)
    #cmmakepkg -p gmaxpkgconf.ascii

  3. Groupmaxパッケージ用パッケージ定義ファイルを編集する
    エディタなどを使用して,パッケージ定義ファイルを編集,設定してください。なお,ここでは,必ず設定するパラメタについて説明します。
    表G-3に,Groupmaxパッケージ用パッケージ定義ファイルに設定するパラメタを示します。

    表G-3 Groupmaxパッケージ用パッケージ定義ファイルに追加するパラメタ

    パラメタ 説 明 設定例
    PACKAGE_NAME パッケージ名称 gmaxpkg
    NODE_NAME クラスタ環境のノード名の列挙 node1
    node2
    RUN_SCRIPT 起動スクリプト名 /etc/cmcluster/gmaxpkg/control.sh
    RUN_SCRIPT_TIMEOUT 起動スクリプトのタイムアウト設定 NO_TIMEOUT
    HALT_SCRIPT 停止スクリプト名 /etc/cmcluster/gmaxpkg/control.sh
    HALT_SCRIPT_TIMEOUT 停止スクリプトのタイムアウト設定 NO_TIMEOUT
    SERVICE_NAME サービス名称 "OBJECTSV"
    SERVICE_FALL_FAST_ENABLED サービスの障害をノードの障害とするかどうかの指定 YES
    SERVICE_HALT_TIMEOUT サービスの障害時の待ち時間 300
    PKG_SWITCHING_ENABLED 障害発生時にこのパッケージをフェールオーバするかどうかの指定 YES

(3) パッケージ制御スクリプトの作成

Groupmaxパッケージ用に,パッケージ制御スクリプトを作成する必要があります。

作成手順と指定例について説明します。

  1. パッケージ制御スクリプトのひな形を作成する
    (例)
    #cd /etc/cmcluster/gmaxpkg
    #cmmakepkg -s control.sh

  2. Groupmaxパッケージ用パッケージ制御スクリプトを編集する
    エディタなどを使用して,パッケージ制御スクリプトを編集,設定してください。
    なお,ここでは,必ず設定するパラメタについて説明します。
    表G-4に,Groupmaxパッケージ用パッケージ制御スクリプトに追加するパラメタを示します。

    表G-4 Groupmaxパッケージ用パッケージ制御スクリプトに追加するパラメタ

    パラメタ 説 明 設定例
    環境変数 XODDIR,XODCONFPATHの環境変数を指定します。 XODDIR=/usr/ObjSV/HOME
    XODCONFPATH=/usr/ObjSV/HOME/conf
    export XODDIR XODCONFPATH
    LV[0] オブジェクトサーバのデータベース格納用LVM /dev/vg04/lvol1
    FS[0] オブジェクトサーバのデータベース格納用マウントディレクトリ /OBJSVDBFILE
    FS_MOUNT_OPT[0] マウントオプション "-o rw"
    LV[1]1 High-end Object Serverのシステムジャーナルファイル又はステータスファイルのα群格納用LVM /dev/vg05/lvol1
    FS[1]1 High-end Object Serverのシステムジャーナルファイル又はステータスファイルのα群格納用マウントディレクトリ /OBJSVFILE1
    FS_MOUNT_OPT[1]1 マウントオプション "-o rw"
    LV[2]1 High-end Object Serverのシステムジャーナルファイル又はステータスファイルのβ群格納用LVM /dev/vg06/lvol1
    FS[2]1 High-end Object Serverのシステムジャーナルファイル又はステータスファイルのβ群格納用マウントディレクトリ /OBJSVFILE2
    FS_MOUNT_OPT[2]1 マウントオプション "-o rw"
    IP[0] パッケージIPアドレス 172.1.1.3
    SUBNET[0] サブネットアドレス 172.1.1.0
    function
    customer_defined_run_cmbs
    アプリケーション起動コマンドを列挙します。オブジェクトサーバから上位のアプリケーションサーバの順に記述します。 $XODDIR/bin/xodstart
    上位アプリケーションサーバの起動コマンド
    function
    customer_defined_halt_cmbs
    アプリケーション停止コマンドを列挙します。上位アプリケーションサーバからオブジェクトサーバの順に記述します。 上位アプリケーションサーバの停止コマンド
    $XODDIR/bin/xodstop
    SERVICE_NAME[0]2 オブジェクトサーバの稼働状況を監視する場合に指定します。 "OBJECTSV"
    SERVICE_CMD[0]2 "$XODDIR/bin/xodmonitor -d $XODDIR -t 10"
    SERVICE_RESTART[0]2 "-r 0"

    注※1 High-end Object Serverの場合に必要なパラメタです。

    注※2 オブジェクトサーバの障害発生時にフェールオーバーするために設定が必要なパラメタです。


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