Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド
クラスタリング機能を使用するためには,Groupmaxサーバシリーズを一つのパッケージとして登録しておく必要があります。ここでは,パッケージの登録方法について説明します。なお,以降,Groupmaxサーバシリーズを登録したパッケージを,Groupmaxパッケージと呼びます。
Object Serverを御使用の場合のパッケージの構成例を図G-2に,High-end Object Serverを御使用の場合のパッケージの構成例を図G-3に示します。
図G-2 Object Serverを御使用の場合のパッケージの構成例
図G-3 High-end Object Serverを御使用の場合のパッケージの構成例
パッケージは,次の手順で登録します。
- クラスタ定義ファイルを設定する
- パッケージ定義ファイルを作成する
- パッケージ制御スクリプトを作成する
- <この項の構成>
- (1) クラスタ定義ファイルの設定
- (2) パッケージ定義ファイルの作成
- (3) パッケージ制御スクリプトの作成
(1) クラスタ定義ファイルの設定
Groupmaxパッケージを追加するためには,クラスタ定義ファイルを設定する必要があります。なお,ここでは,必ず追加するパラメタについて説明します。
表G-2に,クラスタ定義ファイルに追加するパラメタを示します。
表G-2 クラスタ定義ファイルに追加するパラメタ
パラメタ 説 明 設定例 MAX_CONFIGURED_PACKAGES 最大パッケージ数を指定します。Groupmaxパッケージの追加によって,最大パッケージ数を大きくする必要がある場合は変更してください。 - VOLUME_GROUP Groupmaxパッケージ用のボリューム・グループを追加してください。 VOLUME_GROUP /dev/vg03
VOLUME_GROUP /dev/vg04FIRST_CLUSTER_LOCK_VG 2ノード構成の場合は必ず指定してください。 FIRST_CLUSTER_LOCK_VG=/dev/vg03
(2) パッケージ定義ファイルの作成
Groupmaxパッケージ用に,パッケージ定義ファイルを作成する必要があります。ここでは,Groupmaxパッケージのパッケージ名称をgmaxpkgとして,作成手順と指定例について説明します。
- Groupmaxパッケージ用のサブディレクトリを作成する
(例)
#mkdir /etc/cmcluster/gmaxpkg #cd /etc/cmcluster/gmaxpkg
- パッケージ定義ファイルのひな形を生成する
(例)
#cmmakepkg -p gmaxpkgconf.ascii
- Groupmaxパッケージ用パッケージ定義ファイルを編集する
エディタなどを使用して,パッケージ定義ファイルを編集,設定してください。なお,ここでは,必ず設定するパラメタについて説明します。
表G-3に,Groupmaxパッケージ用パッケージ定義ファイルに設定するパラメタを示します。
表G-3 Groupmaxパッケージ用パッケージ定義ファイルに追加するパラメタ
パラメタ 説 明 設定例 PACKAGE_NAME パッケージ名称 gmaxpkg NODE_NAME クラスタ環境のノード名の列挙 node1
node2RUN_SCRIPT 起動スクリプト名 /etc/cmcluster/gmaxpkg/control.sh RUN_SCRIPT_TIMEOUT 起動スクリプトのタイムアウト設定 NO_TIMEOUT HALT_SCRIPT 停止スクリプト名 /etc/cmcluster/gmaxpkg/control.sh HALT_SCRIPT_TIMEOUT 停止スクリプトのタイムアウト設定 NO_TIMEOUT SERVICE_NAME サービス名称 "OBJECTSV" SERVICE_FALL_FAST_ENABLED サービスの障害をノードの障害とするかどうかの指定 YES SERVICE_HALT_TIMEOUT サービスの障害時の待ち時間 300 PKG_SWITCHING_ENABLED 障害発生時にこのパッケージをフェールオーバするかどうかの指定 YES
(3) パッケージ制御スクリプトの作成
Groupmaxパッケージ用に,パッケージ制御スクリプトを作成する必要があります。
作成手順と指定例について説明します。
- パッケージ制御スクリプトのひな形を作成する
(例)
#cd /etc/cmcluster/gmaxpkg #cmmakepkg -s control.sh
- Groupmaxパッケージ用パッケージ制御スクリプトを編集する
エディタなどを使用して,パッケージ制御スクリプトを編集,設定してください。
なお,ここでは,必ず設定するパラメタについて説明します。
表G-4に,Groupmaxパッケージ用パッケージ制御スクリプトに追加するパラメタを示します。
表G-4 Groupmaxパッケージ用パッケージ制御スクリプトに追加するパラメタ
パラメタ 説 明 設定例 環境変数 XODDIR,XODCONFPATHの環境変数を指定します。 XODDIR=/usr/ObjSV/HOME
XODCONFPATH=/usr/ObjSV/HOME/conf
export XODDIR XODCONFPATHLV[0] オブジェクトサーバのデータベース格納用LVM /dev/vg04/lvol1 FS[0] オブジェクトサーバのデータベース格納用マウントディレクトリ /OBJSVDBFILE FS_MOUNT_OPT[0] マウントオプション "-o rw" LV[1]※1 High-end Object Serverのシステムジャーナルファイル又はステータスファイルのα群格納用LVM /dev/vg05/lvol1 FS[1]※1 High-end Object Serverのシステムジャーナルファイル又はステータスファイルのα群格納用マウントディレクトリ /OBJSVFILE1 FS_MOUNT_OPT[1]※1 マウントオプション "-o rw" LV[2]※1 High-end Object Serverのシステムジャーナルファイル又はステータスファイルのβ群格納用LVM /dev/vg06/lvol1 FS[2]※1 High-end Object Serverのシステムジャーナルファイル又はステータスファイルのβ群格納用マウントディレクトリ /OBJSVFILE2 FS_MOUNT_OPT[2]※1 マウントオプション "-o rw" IP[0] パッケージIPアドレス 172.1.1.3 SUBNET[0] サブネットアドレス 172.1.1.0 function
customer_defined_run_cmbsアプリケーション起動コマンドを列挙します。オブジェクトサーバから上位のアプリケーションサーバの順に記述します。 $XODDIR/bin/xodstart
上位アプリケーションサーバの起動コマンドfunction
customer_defined_halt_cmbsアプリケーション停止コマンドを列挙します。上位アプリケーションサーバからオブジェクトサーバの順に記述します。 上位アプリケーションサーバの停止コマンド
$XODDIR/bin/xodstopSERVICE_NAME[0]※2 オブジェクトサーバの稼働状況を監視する場合に指定します。 "OBJECTSV" SERVICE_CMD[0]※2 "$XODDIR/bin/xodmonitor -d $XODDIR -t 10" SERVICE_RESTART[0]※2 "-r 0" 注※1 High-end Object Serverの場合に必要なパラメタです。
注※2 オブジェクトサーバの障害発生時にフェールオーバーするために設定が必要なパラメタです。
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