Hitachi

 Hitachi Application Server V10 定義リファレンスWindows®用)


2.3.100 ProxyPass

バックエンドサーバに転送するリクエストと転送するアドレスを指定します。

説明

リバースプロキシーを使用する場合、Webブラウザーからのリクエストとそれを転送するアドレスを指定します。

なお、リバースプロキシーを使用するには、次のモジュールの組み込みが必要です。

書式

ProxyPass パス名 {URL|!} [キー=値 [キー=値 ...]]

指定できる値

パス名

Webブラウザーからリバースプロキシーへのリクエストをスラッシュ(/)から始まるURLで指定します。

URL

転送先となるバックエンドサーバのURLを次の文字列を含むどちらかの形で指定します

  • "http://IPアドレス[:ポート番号]/"

  • "http://ホスト名[:ポート番号]/"

URLには、IPv6アドレスまたはIPv6アドレスに対応したホスト名も指定できます。

mod_proxy_balancerによるロードバランサー構成を使用する場合には、"balancer://クラスター名/"を指定します。クラスター名とは、<Proxy>ディレクティブと対応づけするための任意の文字列です。クラスター名には、/を含めないでください。mod_proxy_balancerによるロードバランサー構成では、<Proxy>ディレクティブとBalancerMemberディレクティブも同時に指定する必要があります。

!

パス名に指定したリクエストリバースプロキシーへのリクエストとしない場合に指定します。

キー

URLがhttp://で始まる場合、balancer://で始まる場合で指定できるキーが異なります。

それぞれの場合に指定できるキーを次に示します。

  • URLがhttp://で始まる場合に指定できるキー

キー

内容

timeout

1〜65535(単位:秒)

次のバックエンドサーバとの送受信時の待ち時間を指定します。

  • バックエンドサーバへのリクエスト送信中にデータを送信できなくなった場合の待ち時間

  • バックエンドサーバへのリクエスト送信後からレスポンス受信までの待ち時間

  • バックエンドサーバからのレスポンス受信中にデータを受信しなくなった場合の待ち時間

キーが省略された場合のデフォルト値は、ProxyTimeoutディレクティブ指定値です。

connectiontimeout

1〜65535(単位:秒)

バックエンドサーバとの接続時の待ち時間を指定します。

キーが省略された場合のデフォルト値は、timeoutキー値です。

  • URLがbalancer://で始まる場合に指定できるキー

キー

内容

lbmethod

byrequests

ロードバランサーの振り分けアルゴリズムを指定します。

byrequests:リクエスト数による振り分けです。

キーの指定がない場合、byrequestsによる振り分けをします。

stickysession

64バイト未満の文字列

振り分け先を決める際に使用するCookie名を指定します。

このキーを指定する場合は、同時にBalancerMemberディレクティブのrouteキーも指定が必要です。

キーが省略された場合のデフォルト値はありません。

注意事項

!を指定する場合は、URLを指定するProxyPassディレクティブより先に指定してください。

(例)
ProxyPass /abc/def/ !
ProxyPass /abc/ http://backend.example.com/

記述できる場所

httpsd.conf<VirtualHost>