Hitachi

 Hitachi Application Server V10 コマンドリファレンスUNIX®用)


3.2.4 hwstraceinfo

内部トレースの採取

書式

hwstraceinfo -i 共有メモリー識別子 {-l ファイル名|-r}

格納先

Application Serverインストールディレクトリー/httpsd/sbin

機能

アプリケーションプログラムの実行時やリクエスト受け取り時など、システムで発生した事象は内部トレースとして採取されています。内部トレースは、共有メモリーにいったん出力され、その後ディレクティブの指定やコマンドによって、ファイルに出力されます。

トレース情報の採取

Webサーバの各種事象発生を契機に、内部トレースが共有メモリーに採取されます。共有メモリーのメモリー識別子は、HWSTraceIdFileディレクティブに指定したファイルに格納されます。

ファイルへの出力方法

共有メモリーに採取された内部トレースは、サーバプロセスの異常終了時またはhwstraceinfoコマンドの実行によって、ファイルに出力されます。サーバプロセスが異常終了した場合は、HWSTraceLogFileディレクティブで指定したファイルに出力されます。

hwstraceinfoコマンドでは、共有メモリーのメモリー識別子、出力先のファイル名を指定します。

内部トレースの出力ファイルサイズは次のとおりです。

ps -eflコマンドの出力サイズ+vmstatコマンドの出力サイズ+ipcs -aコマンドの出力サイズ+7KB×MaxRequestWorkers値

実行権限

スーパーユーザーまたは一般ユーザー

引数

-i 共有メモリー識別子

HWSTraceIdFileディレクティブで指定したファイルに出力されている共有メモリー識別子を指定します。

-l ファイル名

-iで指定した共有メモリー識別子に該当するトレースを出力するファイルを指定します。

-r

-iで指定した共有メモリー識別子に割り当てられている共有メモリーを解放します。

Webサーバが終了してもトレース用の共有メモリーは残ります。残った共有メモリーを解放するために、このオプションを使用します。

使用例

共有メモリー識別子1800_1133780652_0に該当するトレースを、traceinfo.logファイルに出力する例を示します。

hwstraceinfo -i 1800_1133780652_0 -l traceinfo.log

注意事項

Webサーバが終了しても、トレース情報を残すために共有メモリーは解放しません。また、Webサーバを再起動する場合は、共有メモリーが再利用されます。

Webサーバを停止したあとに起動した場合は、HWSTraceIdFileディレクティブに指定したファイルの値を基に、いったん共有メモリーを解放して、再度確保します。ただし、次のような場合は、以前使用していた共有メモリーが解放できなくなりますので、注意してください。

共有メモリーを解放する場合は、-rを指定したhwstraceinfoコマンドを実行してください。