3.10　リソースの見積もりについて

共用メモリーサイズの見積もり

Webサーバ、およびパフォーマンストレーサーが使用する共用メモリーサイズの見積もりを次に示します。

Webサーバが使用する共用メモリーサイズ

Web サーバが使用する共用メモリーサイズは、次の計算式で算出します。

なお、Web サーバが使用する共用メモリーサイズは共用メモリーセグメントのサイズです。

Webサーバが使用する共用メモリーサイズ＝409,600＋7,168×MaxRequestWorkers

（凡例）

MaxRequestWorkers：同時に接続できるクライアントの最大数（バイト）

パフォーマンストレーサーが使用する共用メモリーサイズ

パフォーマンストレーサーが使用する共用メモリーサイズは、次の計算式で算出します。

なお、パフォーマンストレーサーが使用する共用メモリーサイズは共用メモリーセグメントのサイズです。

パフォーマンストレーサーが使用する共用メモリーサイズ＝PrfTraceBufferSize指定値×1,024＋18,496

（凡例）

PrfTraceBufferSize指定値：共用メモリーに確保するパフォーマンストレーサーのトレースバッファーサイズ（バイト）

プロセス数の見積もり

Java EE Server、Webサーバ、およびパフォーマンストレーサーのプロセス数の見積もりを次に示します。

Java EE Serverのプロセス数

Java EE Serverの常駐プロセス数は、次の計算式で算出します。

Java EE Serverの常駐プロセス数＝ドメイン管理サーバ数＋サーバインスタンス数

Webサーバのプロセス数

Web サーバのプロセス数は、次の計算式で算出します。

Webサーバのプロセス数＝制御プロセス＋サーバプロセス＋CGIプロセス＋gcacheサーバ
＋rotatelogsプロセス＋rotatelogs2プロセス

（凡例）

制御プロセス：1

サーバプロセス：MaxRequestWorkersディレクティブ指定数

CGIプロセス：サーバプロセス数分

gcacheサーバ：1

rotatelogsプロセス：CustomLogディレクティブ、ErrorLogディレクティブ、HWSRequestLogディレクティブ、TransferLogディレクティブに指定したrotatelogsプログラム数

rotatelogs2プロセス：CustomLogディレクティブ、ErrorLogディレクティブ、HWSRequestLogディレクティブ、TransferLogディレクティブに指定したrotatelogs2プログラム数

パフォーマンストレーサーのプロセス数

パフォーマンストレーサーの常駐プロセス数は1です。

スレッド数の見積もり

Java EE Server、Webサーバ、およびパフォーマンストレーサーのスレッド数の見積もりを次に示します。

Java EE Serverのスレッド数

Java EE Serverが使用するスレッド数は、次の計算式で算出します。

（凡例）

Dt：ドメイン管理サーバの1プロセス当たりのスレッド総数

SIt： サーバインスタンスの1プロセス当たりのスレッド総数

ｍ：ドメイン管理サーバのプロセス数

ｎ：サーバインスタンスのプロセス数

ドメイン管理サーバの1プロセス当たりのスレッド総数Dtと、サーバインスタンスの1プロセス当たりのスレッド総数SItを求める計算式を次に示します。

（凡例）

Tm：スレッドプールの最大値

Cm：JDBCコネクションプールのコネクション最大値（コネクション障害検知機能が有効な場合だけ。コネクション障害検知機能が無効な場合は0。）

Tn：スレッドプールに属さないスレッド数。ドメイン管理サーバやサーバインスタンスがデフォルトで生成するスレッド数は44です。

ｍ：ドメイン管理サーバのスレッドプール数

ｎ：サーバインスタンスのスレッドプール数

ｒ：サーバインスタンスのJDBCコネクションプール数

ｍとｎのスレッドプール数は、list-threadpoolsコマンドを実行して表示されるスレッドプールの一覧で確認してください。

Webサーバのスレッド数

Webサーバが使用するスレッド数は、Webサーバが使用するプロセス数と同じです。

パフォーマンストレーサーのスレッド数

パフォーマンストレーサーが使用するスレッド数は10です。

ファイルディスクリプター数の見積もり

Java EEサーバ、Webサーバ、およびパフォーマンストレーサーのファイルディスクリプター数の見積もりを次に示します。

Java EEサーバのファイルディスクリプター数

Java EEサーバのファイルディスクリプター数は、OSのopen()、socket()などのシステムコールの発行に従って増減します。また、ファイルディスクリプター数は、DBMSの同時接続数によっても異なります。

ここでは、DBMSの最大同時接続数を基に、Java EEサーバが使用するファイルディスクリプター数の見積もりを示します。

Java EEサーバが使用するファイルディスクリプター数は、次の計算式で算出します。

Java EEサーバのファイルディスクリプター数＝JDBコネクションプールサイズ×2

Webサーバのファイルディスクリプター数

Webサーバが使用するファイルディスクリプター数は、次の計算式で算出します。

• Linuxの場合

  Webサーバが使用するファイルディスクリプター数＝(50＋A×B＋C＋11×C×D＋8×E＋(F＋H)×G)×1.2

• AIXの場合

  Webサーバが使用するファイルディスクリプター数＝(50＋A×B＋C＋3×C×D＋5×E＋(F＋H)×G)×1.2

  （凡例）

  A：Listenディレクティブ指定数（Listenディレクティブの指定がない場合は1）

  B：ホストに割り当てられたIPアドレスの数

  C：CustomLogディレクティブ、ErrorLogディレクティブ、HWSRequestLogディレクティブ、TransferLogディレクティブ指定の総数

  D：rotatelogsプログラムまたはrotatelogs2プログラムを使用する場合は1、使用しない場合は0

  E：同時実行CGI数（MaxRequestWorkers指定値。CGIプログラムを使用しない場合は0）

  F：SSLを使用する場合は3、使用しない場合は2

  G：同時実行リクエスト数（MaxRequestWorkers指定値）

  H：リバースプロキシーを使用する場合は1、使用しない場合は0

  なお、CGIプログラム内およびWebサーバに同梱されていない外部モジュール内で使用するファイルディスクリプターの数は含みません。

パフォーマンストレーサーのファイルディスクリプター数

パフォーマンストレーサー起動時に使用するファイルディスクリプターの数は、32以上に設定してください。

データベース容量の見積もり

Application Serverの機能としてEJBタイマーサービスとJava Batchを使用する場合、DBMSを必要とします。DBMSにはテーブル情報が定義されているDDLファイルが格納されています。このDDLファイルのテーブル情報および実測したレコード数を基に、データベース容量の見積もりをしてください。

見積もりに必要なDDLファイルの格納場所を次に示します。