2.5 Application Serverの接続構成について
Application Serverは、Application Serverを構成するJava EEサーバ、Webサーバ、ドメイン管理サーバなどのプロセスや、ロードバランサー、DBMS、クライアントなどの周辺機器の間で通信を行って動作しています。これらのプロセス間の接続関係と使用するポート番号について説明します。
Application Serverの接続関係を次の図に示します。
Application Serverの各プロセスが使用するポートのポート番号、ポート番号の変更可否、バインドするIPアドレスの指定可否、ポートの開閉可否、および通信のクライアントについて、次の表に示します。
プロセス |
図中の番号 |
説明 |
デフォルトのポート番号/TCPまたはUDP |
ポート番号の変更可否 |
IPアドレスの指定可否 |
ポートの開閉可否※1 |
デフォルト開閉※2 |
通信のクライアント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Webサーバ |
1 |
HTTPのリクエスト受け付けポート |
80/TCP |
○ |
○ |
○ |
○ |
自マシンまたは他マシンのWebクライアント |
2 |
HTTPSのリクエスト受け付けポート |
443/TCP |
○ |
○ |
○ |
× |
自マシンまたは他マシンのWebクライアント |
|
ドメイン管理サーバ |
3 |
ドメイン管理サーバ用ポート |
4848/TCP |
○ |
○ |
×※3 |
○ |
アプリケーション実行環境マシンを含む自マシンまたは他マシンのasadminユーティリティーコマンド |
4 |
HTTPのリクエスト受け付けポート |
8080/TCP |
○ |
○ |
○ |
○ |
自マシンまたは他マシンのAdministration Console |
|
5 |
HTTPSのリクエスト受け付けポート |
8181/TCP |
○ |
○ |
○ |
× |
なし |
|
6 |
JMXのリクエスト受け付けポート |
8686/TCP |
○ |
○ |
○ |
○ |
自マシンまたは他マシンのJMXクライアント |
|
7 |
IIOP用通信ポート |
3700/TCP |
○ |
○ |
○ |
○ |
なし |
|
10 |
Javaデバッガ用通信ポート |
9009/TCP |
○ |
○ |
○ |
× |
なし |
|
26 |
JMS Providerポート |
7676/TCP |
○ |
○ |
○ |
○ |
なし |
|
27 |
GMS listenerポート |
9090〜9200の間/TCP |
○ |
○ |
○ |
× |
自マシンまたは他マシンのJava EEサーバ |
|
28 |
GMS multicastポート |
2048〜49151の間/UDP |
○ |
○ |
○ |
× |
自マシンまたは他マシンのJava EEサーバ |
|
29 |
Message Queue TCPポート |
動的短命ポートを使用/TCP |
○ |
○ |
○※4 |
× |
なし |
|
30 |
Message Queue Adminポート |
動的短命ポートを使用/TCP |
○ |
○ |
○※4 |
× |
なし |
|
31 |
Message Queue RMI Registryポート |
動的短命ポートを使用/TCP |
× |
× |
○※4 |
× |
自マシンまたは他マシンのJMXクライアント |
|
Java EEサーバ |
11 |
ドメイン管理サーバ用ポート |
24848※5/TCP |
○ |
○ |
×※3 |
○ |
自マシンまたは他マシンのドメイン管理サーバ |
12 |
HTTPのリクエスト受け付けポート |
28080※5/TCP |
○ |
○ |
○ |
○ |
自マシンまたは他マシンのWeb Server |
|
13 |
HTTPSのリクエスト受け付けポート |
28181※5/TCP |
○ |
○ |
○ |
× |
なし |
|
14 |
JMX用通信ポート |
28686※5/TCP |
○ |
○ |
○ |
○ |
自マシンまたは他マシンのJMXクライアント |
|
15 |
IIOP用通信ポート |
23700※5/TCP |
○ |
○ |
○ |
× |
|
|
18 |
JMS Providerポート |
27676※5/TCP |
○ |
○ |
○ |
○ |
自マシンまたは他マシンのJava EEサーバ |
|
19 |
Javaデバッガ用通信ポート |
29009/TCP |
○ |
×※6 |
○ |
× |
自マシンまたは他マシンのJava Remote Debugger |
|
20 |
GMS listenerポート |
9090〜9200の間/TCP |
○ |
○ |
○ |
× |
自マシンまたは他マシンのJava EEサーバ |
|
21 |
GMS multicastポート |
2048〜49151の間/UDP |
○ |
○ |
○ |
× |
自マシンまたは他マシンのJava EEサーバ |
|
22 |
Message Queue TCPポート |
動的短命ポートを使用/TCP |
○ |
○ |
○※4 |
○ |
自マシンまたは他マシンのJava EEサーバ |
|
23 |
Message Queue Adminポート |
動的短命ポートを使用/TCP |
○ |
○ |
○※4 |
○ |
自マシンまたは他マシンのJava EEサーバ |
|
32 |
Message Queue RMI Registryポート |
動的短命ポートを使用/TCP |
× |
× |
○※4 |
○ |
自マシンまたは他マシンのJMXクライアント |
|
SSHデーモン |
24 |
SSHサーバの待ち受けポート |
ユーザー指定 (22)/TCP |
※7 |
※7 |
※7 |
※7 |
自マシンまたは他マシンのドメイン管理サーバ |
- (凡例)
-
○:ポート番号の変更、IPアドレスの指定、またはポートの開閉ができます。
×:ポート番号の変更、IPアドレスの指定、またはポートの開閉ができません。
- 注※1
-
ユーザーがポートを開閉できるかどうか示します。
- 注※2
-
○の場合、デフォルトで開いています。×の場合、デフォルトで閉じています。
- 注※3
-
このポートは該当するプロセスで必須のため、プロセスを起動すると必ず開きます。
- 注※4
-
JMS Providerポートの開閉と連動します。
- 注※5
-
コマンドのオプションで指定できます。指定を省略した場合、1つ目のJava EEサーバはデフォルト値で作成されます。2つ目以降のJava EEサーバは、サーバ作成時に、ドメイン管理サーバによって自動で設定されます。
- 注※6
-
このポートはデフォルトで閉じています。
- 注※7
-
SSHデーモンの実装によって異なります。