Hitachi

 Hitachi Application Server V10 ユーザーズガイドWindows®用)


3.12 クラスローダーの構成について

クラスローダーとは、クラスをロードするオブジェクトです。アプリケーションで利用するライブラリーを開発するとき、ライブラリーのスコープを定義する必要があります。

クラスローダーの構成

アプリケーションで利用するライブラリーを開発するとき、ライブラリーのスコープを定義するには、Java EE Serverのクラスローダーの階層構造をアプリケーション開発者が把握しておく必要があります。

Java EE Serverのクラスローダーの階層構造を次に示します。

[図データ]

各クラスローダーの内容を次の表に示します。

項番

クラスローダー名

説明

1

Bootstrap

Java VMが提供するクラスをロードします。

2

Extension

system extensionsディレクトリー(domain-dir/lib/ext)に配置したJARファイルからクラスをロードします。

3

Public API

Java EE APIおよびApplication Server固有APIとその実装クラスをロードします。

4

Common

アプリケーションやリソースアダプターで共通して使用するライブラリー(JARファイル)をロードします。

Application Serverのインストールディレクトリー/javaee/glassfish/libディレクトリーに配置されたJARファイルからクラスをロードし、次にApplication Serverのインストールディレクトリー/javaee/glassfish/domains/ドメイン名/libからクラスをロードします。

5

Connector

すべてのアプリケーションが共用するリソースアダプターアーカイブをロードします。

6

Applib

デプロイ時に指定したライブラリー(JARファイル)をロードします。

7

Archive

デプロイしたアプリケーションやモジュールに含まれる次のファイルおよびクラスをロードします。

  • WARファイル、EARファイル、およびJARファイル

  • サーバインスタンスが生成するアプリケーション固有のクラス(スタブクラスやJSPページから作られるサーブレットなど)

注※

デプロイした複数のアプリケーションで同一ライブラリーを利用する場合、各アプリケーションは同じライブラリーのインスタンスを共有します。

ライブラリーからほかのライブラリーのクラスは参照できません。