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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ Webサービス開発ガイド


33.1 開発例の構成(SEI起点・ストリーミング)

この章で説明する開発例では,SEIを起点としたWebサービスを開発します。開発するWebサービスは,ストリーミングを使用します。なお,ここではJAX-WS 2.2仕様3.3節で説明されている,暗黙のSEIの形式(明示的なSEIを作成しない形式)のWebサービスを開発します。

開発するWebサービスの概要および利用する情報について説明します。

開発例の概要

社員番号,顔写真,社員名,所属というユーザ情報を管理し,Webサービスクライアントからの入力に対して,処理結果を返すWebサービスを新規に開発します。

Webサービスクライアントからの要求情報およびサーバからの応答情報を次の表に示します。

表33‒1 Webサービスクライアントからの要求情報

情報名

Javaデータ型

社員番号

java.lang.String

顔写真

javax.activation.DataHandler

表33‒2 サーバからの応答情報

情報名

Javaデータ型

登録確認メッセージ

java.lang.String

社員名

java.lang.String

所属

java.lang.String

サーバからの応答情報は,ユーザ定義型クラスのUserDataクラスで保持されます。

この章で説明する開発例では,次の表に示す構成のWebサービスを開発します。

表33‒3 Webサービスの構成(SEI起点・ストリーミング)

項番

項目

1

デプロイするJ2EEサーバの名称

jaxwsserver

2

Webサーバのホスト名とポート番号

webhost:8085

3

ネーミングサーバのURL

corbaname::testserver:900

4

コンテキストルート

streaming_dynamic_generate

5

スタイル

document/literal/wrapped

6

名前空間URI

http://sample.com

7

ポートタイプ

個数

1

8

ローカル名

UserInfoImpl

9

オペレーション

個数

1

10

ローカル名

GetUserData

11

サービス

個数

1

12

ローカル名

UserInfoService

13

ポート

個数

1

14

ローカル名

UserInfoImplPort

15

Webサービス実装クラス

com.sample.UserInfoImpl

16

Webサービス実装クラスで公開するメソッド

個数

1

17

メソッド名

getUserData

18

Webサービス実装内のメソッドでスローする例外

個数

1

19

クラス名

com.sample.UserInfoException

Webサービス開発時のカレントディレクトリの構成を次の表に示します。

表33‒4 カレントディレクトリの構成(SEI起点・ストリーミング)

ディレクトリ

説明

c:\temp\jaxws\works\streaming

カレントディレクトリです。

server\

Webサービスの開発で使用します。

META-INF\

EARファイルのMETA-INFディレクトリに対応します。

application.xml

33.3.4 application.xmlを作成する」で作成します。

src\

Webサービスのソースファイル(*.java)を格納します。「33.3.1 Webサービス実装クラスを作成する」および「33.3.2 Webサービス実装クラスをコンパイルする」で使用します。

WEB-INF\

WARファイルのWEB-INFディレクトリに対応します。

web.xml

33.3.3 web.xmlを作成する」で作成します。

classes\

コンパイルしたクラスファイル(*.class)を格納します。「33.3.2 Webサービス実装クラスをコンパイルする」で使用します。

streaming_dynamic_generate.ear

33.3.5 EARファイルを作成する」で作成します。

streaming_dynamic_generate.war

client\

Webサービスクライアントの開発で使用します。

src\

Webサービスクライアントのソースファイル(*.java)を格納します。「33.5.1 サービスクラスを生成する」および「33.5.2 Webサービスクライアントの実装クラスを作成する」で使用します。

classes\

コンパイルしたクラスファイル(*.class)を格納します。「33.5.3 Webサービスクライアントの実装クラスをコンパイルする」で使用します。

portrait.png

Webサービスクライアントで使用するPNGファイルで使用します。

usrconf.cfg

33.6.1 Javaアプリケーション用オプション定義ファイルを作成する」で作成します。

usrconf.properties

33.6.2 Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイルを作成する」で作成します。

カレントディレクトリのパスは,開発する環境に合わせて変更してください。

なお,以降の説明では,この表に示すディレクトリおよびファイル名を使用します。コマンド実行例やJavaソースなどで背景色付きの太字になっている部分は,この例で使用する指定値や生成される値を示します。構築する環境に合わせて読み替えてください。

また,この章で説明する開発例では,WebサービスとWebサービスクライアントを同じ環境で開発しますが,別の環境で開発することもできます。別の環境で開発する場合は,それぞれの環境に合わせて,カレントディレクトリのパスを読み替えてください。