Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ Cosminexus Reliable Messaging


付録C.1 環境構築のサンプル手順

SessionBean1を動作させるためのReliable Messagingの環境構築のサンプル手順について説明します。

なお,J2EEサーバやリソースアダプタの操作では,Management Serverから行う方法とコマンドを使用して行う方法がありますが,ここではコマンドを使用して行う方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 前提となるマシンとソフトウェア構成

ここで説明するサンプル手順は,次に示すマシンとソフトウェア構成を前提として,Reliable Messagingの環境を構築します。

図C‒1 前提となるマシンとソフトウェア構成

[図データ]

各構成要素の項目を次の表に説明します。

表C‒1 構成要素の項目

構成要素名

項目

項目情報

Application Server稼働マシン

OS

Windows

Application Server(J2EEサーバ)

インストールディレクトリ

C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus

J2EEサーバ名称

MyServer

CORBAネーミングサービス(nameserv)のポート番号

900

Reliable Messaging

表示名

Cosminexus_Reliable_Messaging

リソースアダプタ種別

永続版リソースアダプタ

Reliable Messagingのシステム名

CRM

利用トランザクション種別

ローカルトランザクション

コネクションプール利用数

2(最大/最小)

作成するキュー

キュー種別:ローカルキュー

キューの永続性:永続

キュー名:localq1

表示名:QUEUE1

DB Connector for Reliable Messaging

表示名

DB_Connector_for_HiRDB_Type4_Cosminexus_RM

種別

HiRDB Type4 JDBC Driver用(ローカルトランザクション)

JDBCドライバ

ドライバ種別

HiRDB Type4 JDBC Driver

DBMS

DB種別

HiRDB Single Server

ポート番号

22200

Reliable Messaging用の管理情報テーブルを作成するRDエリア名

RDDATA10

(2) 事前準備

サンプル手順を利用してReliable Messagingの環境を構築する前に,次の作業を実施しておく必要があります。

(a) インストール

Reliable MessagingおよびReliable Messagingの前提製品をすべてインストールします。詳細については,「3.2 Reliable Messagingのインストール」を参照してください。

(b) 環境変数の設定

Reliable Messagingが動作するマシンで,次に示す環境変数を設定します。詳細については,「3.3.2 環境変数の設定」を参照してください。

表C‒2 設定する環境変数

環境変数

設定値

説明

HRMDIR

C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\RM

HRM_SYSTEM_NAME

CRM

HRM_CMD_PORT

900

CORBAネーミングサービス(nameserv)のポート番号です。

HRM_CMD_HOST

localhost

PATH

%PATH%;%HRMDIR%\bin

コマンドが格納されたディレクトリです。

(凡例)

−:特にありません。

(c) DBMS(HiRDB)のインストールと初期設定

HiRDBサーバ,HiRDBクライアント,およびSQL Executerをインストールして,初期設定します。詳細については,「3.4.1(1)(a) HiRDBの初期設定」および「3.4.1(2) DBクライアントの設定」を参照してください。

(d) DBMS(HiRDB)のユーザ権限の付与とスキーマの定義

HiRDBサーバで,ユーザ権限の付与とスキーマの定義を実施します。詳細については,「3.4.1(1)(b) HiRDBのユーザ権限の付与」および「3.4.1(1)(c) HiRDBのスキーマの定義」を参照してください。

(e) HiRDB Type4 JDBC Driverの設定

HiRDB Type4 JDBC Driverの設定をします。詳細については,「3.4.7(2) HiRDB Type4 JDBC Driverの設定」を参照してください。

(f) J2EEサーバ(Application Server)の設定

J2EEサーバ(Application Server)をセットアップします。詳細については,「3.4.3 J2EEサーバ(Application Server)の設定」を参照してください。

(g) その他の設定

環境構築のための作業ディレクトリとして「D:\work」を作成します。作成したディレクトリには,読み取り権限および書き込み権限を設定します。

(3) 環境構築手順

Reliable Messagingの環境構築のサンプル手順を次に示します。

(a) Reliable Messagingの管理情報テーブルの作成

  1. 次のコマンドを実行して,テーブル作成用SQLファイルを作業ディレクトリにコピーします。

    copy "C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\RM\sql\createtableshirdb.sql" D:\work
  2. コピーしたSQLファイル(D:¥work¥createtableshirdb.sql)をテキストエディタで開き,ファイル中の次の記述を置き換えて保存します。

    <RMSystemName> → CRM

    <RMAREA> → RDDATA10

  3. 次のコマンドを実行して,HiRDB SQL Executerを開始します。

    pdsqlw -u <DBへの接続ユーザ名>/<パスワード> -h localhost -n 22200
  4. HiRDB SQL Executerの[ファイル]メニューから[ファイルから実行]を選択し,「D:¥work¥createtableshirdb.sql」を指定して実行します。

(b) J2EEサーバの起動

次のコマンドを実行して,J2EEサーバを起動します。

cjstartsv MyServer

(c) Reliable Messagingのプロパティ定義

  1. 次のコマンドを実行して,作業ディレクトリにReliable MessagingのConnector属性ファイルのテンプレートをコピーします。

    copy "C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\RM\conf\rm_prop.xml" D:\work
  2. コピーしたConnector属性ファイルのテンプレート(D:¥work¥rm_prop.xml)をテキストエディタで開き,次のように設定します。

    コンフィグレーションプロパティ(<config-property-name>タグ)

    プロパティ名

    設定値

    RMSystemName

    CRM

    RMLinkedDBConnectorName

    DB_Connector_for_HiRDB_Type4_Cosminexus_RM

    実行時プロパティ(<property>タグ)

    プロパティ名

    設定値

    MaxPoolSize

    2

    MinPoolSize

    2

    User

    <DBユーザ>

    Password

    <DBパスワード>

    トランザクションサポートレベル(<transaction-support>タグ)

    タグ名

    設定値

    <transaction-support>

    LocalTransaction

(d) DB Connector for Reliable Messagingのプロパティ定義

  1. 次のコマンドを実行して,作業ディレクトリにDB Connector for Reliable MessagingのConnector属性ファイルのテンプレートをコピーします。

    copy "C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\CC\admin\templates\DBConnector_HiRDB_Type4_CP_Cosminexus_RM_cfg.xml"  D:\work
  2. コピーしたConnector属性ファイルのテンプレート(D:¥work¥DBConnector_HiRDB_Type4_CP_Cosminexus_RM_cfg.xml)をテキストエディタで開き,次のように設定します。

    コンフィグレーションプロパティ(<config-property-name>タグ)

    プロパティ名

    設定値

    linkedResourceAdapterName

    Cosminexus_Reliable_Messaging

    description

    22200

    DBHostName

    localhost

    environmentVariables

    PDSWAITTIME=600;PDCWAITTIME=600;PDSWATCHTIME=0

    実行時プロパティ(<property>タグ)

    プロパティ名

    設定値

    MaxPoolSize

    2

    MinPoolSize

    2

    User

    <DBユーザ>

    Password

    <DBパスワード>

    トランザクションサポートレベル(<transaction-support>タグ)

    タグ名

    設定値

    <transaction-support>

    LocalTransaction

(e) DB Connector for Reliable Messagingのインポート

次のコマンドを実行して,DB Connector for Reliable Messagingをインポートします。

cjimportres MyServer -type rar -f "C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\CC\DBConnector\ReliableMessaging\DBConnector_HiRDB_Type4_CP_Cosminexus_RM.rar"

(f) Reliable Messagingのインポート

次のコマンドを実行して,Reliable Messagingをインポートします。

cjimportres MyServer -type rar -f "C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\RM\lib\reliablemessaging.rar"

(g) DB Connector for Reliable Messagingのプロパティ設定

次のコマンドを実行して,DB Connector for Reliable Messagingのプロパティを設定します。

cjsetresprop MyServer -type rar -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4_Cosminexus_RM -c D:\work\DBConnector_HiRDB_Type4_CP_Cosminexus_RM_cfg.xml

(h) Reliable Messagingのプロパティ設定

次のコマンドを実行して,Reliable Messagingのプロパティを設定します。

cjsetresprop MyServer -type rar -resname Cosminexus_Reliable_Messaging -c D:\work\rm_prop.xml

(i) DB Connector for Reliable Messagingのデプロイ

次のコマンドを実行して,DB Connector for Reliable Messagingをデプロイします。

cjdeployrar MyServer -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4_Cosminexus_RM

(j) Reliable Messagingのデプロイ

次のコマンドを実行して,Reliable Messagingをデプロイします。

cjdeployrar MyServer -resname Cosminexus_Reliable_Messaging

(k) DB Connector for Reliable Messagingの開始

次のコマンドを実行して,DB Connector for Reliable Messagingを開始します。

cjstartrar MyServer -resname DB_Connector_for_HiRDB_Type4_Cosminexus_RM

(l) Reliable Messagingの接続テスト

次のコマンドを実行して,Reliable Messagingの接続テストを実施します。

cjtestres MyServer -type rar -resname Cosminexus_Reliable_Messaging

接続テストに失敗した場合は,出力されるメッセージに従って対処し,再度接続テストを実施してください。

(m) Reliable Messagingの開始

次のコマンドを実行して,Reliable Messagingを開始します。

cjstartrar MyServer -resname Cosminexus_Reliable_Messaging

(n) キューの作成

次のコマンドを実行して,Reliable Messagingのキューを作成します。

hrmmkque -t local -x QUEUE1 localq1

(o) Reliable Messagingの状態遷移

次のコマンドを実行して,Reliable Messagingを実行状態にします。

hrmstart