付録B.2 J2EEサーバのセットアップ
アプリケーションサーバのシステムを構成するJ2EEサーバのセットアップについて説明します。
J2EEサーバは,製品のインストール時にセットアップ済みです。デフォルトの設定では,J2EEサーバ名はホスト名です。別のサーバ名に変更したい場合には,J2EEサーバをセットアップしてください。また,同じホスト内で複数のJ2EEサーバを起動する場合には,それぞれのJ2EEサーバに別のサーバ名を割り当てる必要があるため,J2EEサーバをセットアップしてください。
J2EEサーバのセットアップの手順について説明します。セットアップに関する注意事項については,「付録B.2(3) セットアップに関する注意事項」を参照して,必要に応じて対応してください。同じホスト内で複数のJ2EEサーバを起動する場合に,サーバ名を割り当てるときの注意事項については,「付録B.2(4) 複数のJ2EEサーバを起動する場合の注意事項」を参照してください。
(1) Windowsの場合
Windowsの場合のJ2EEサーバのセットアップ手順を次に示します。
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次のコマンドでカレントディレクトリを移動します。
"cd <Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\server\bin"
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cjsetupコマンドでJ2EEサーバをセットアップします。
"cjsetup <サーバ名>"
J2EEサーバのセットアップの例を次に示します。この例では,Application Serverのインストールディレクトリは「C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus」,サーバ名は「MyServer」です。
C:\>cd C:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\CC\server\binC:\Program Files\Hitachi\Cosminexus\CC\server\bin>cjsetup MyServer
(2) UNIXの場合
UNIXの場合のJ2EEサーバのセットアップ手順を次に示します。
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cjsetupコマンドでJ2EEサーバをセットアップします。コマンドの実行には,root権限(Component Container管理者を設定していない場合),またはComponent Container管理者の権限(Component Container管理者を設定している場合)が必要です。
/opt/Cosminexus/CC/server/bin/cjsetup <サーバ名>
J2EEサーバのセットアップの例を次に示します。この例では,サーバ名は「MyServer」です。
/opt/Cosminexus/CC/server/bin/cjsetup MyServer
(3) セットアップに関する注意事項
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J2EEサーバのセットアップは,1回だけ実行してください。セットアップ済みのJ2EEサーバを設定してセットアップすると,エラーメッセージが出力されます。
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J2EEサーバをセットアップして,カスタマイズしない場合,J2EEサーバはホスト名「localhost」,ポート番号「900」のCORBAネーミングサービスをインプロセスで自動起動して使用します。使用するCORBAネーミングサービスを変更する場合は,usrconf.propertiesのejbserver.naming.hostキーとejbserver.naming.portキーで変更してください。また,CORBAネーミングサービスの起動モードを変更する場合には,usrconf.propertiesのejbserver.naming.startupModeキーで変更してください。
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J2EEサーバを開始する前に,環境変数「OSAGENT_PORT」の値とusrconf.propertiesのvbroker.agent.portキーの値が一致しているかどうかを確認してください。
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サーバ名称に使用できる文字については,cjsetupコマンドの説明を参照してください。cjsetupコマンドについては,「2.2 J2EEサーバを操作するコマンド」を参照してください。
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サーバ名称は,作業ディレクトリ中のディレクトリ名として使用されます。作業ディレクトリ下のパス長がプラットフォームの上限に達しないようにサーバ名称を指定してください。作業ディレクトリのパス長の見積もりについては,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「付録C.1 J2EEサーバの作業ディレクトリ」を参照してください。
(4) 複数のJ2EEサーバを起動する場合の注意事項
J2EEサーバはサーバ名称によって識別されます。インストール時に,インストールされたホストのホスト名がデフォルトのサーバ名称として設定されています。このため,同じホスト内で複数のJ2EEサーバを起動する場合,それぞれのJ2EEサーバにサーバ名称を割り当て,J2EEサーバをセットアップします。
J2EEサーバのサーバ名称を割り当てる上で,次に示す二つの条件を考慮する必要があります。
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同じホスト内では,同じサーバ名称のJ2EEサーバを複数回セットアップしてはいけません。同じサーバ名称で再セットアップした場合,エラーになります。
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同じCORBAネーミングサービスを利用する場合,複数のホスト間でも同じサーバ名称のJ2EEサーバを複数回セットアップしてはいけません。
J2EEサーバと接続するCORBAネーミングサービスのホスト名およびポート番号,CORBAネーミングサービスの使用するスマートエージェントの設定に関する注意事項を次に示します。
- ホスト名およびポート番号の設定
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同一ホストで複数のJ2EEサーバを同時に起動する場合,CORBAネーミングサービスとの接続に使用するホスト名およびポート番号が両方とも重ならないようにしてください。ホスト名およびポート番号は,usrconf.propertiesで設定します。
また,usrconf.propertiesのwebserver.connector.nio_http.portキーおよびejbserver.http.portキーで設定されているポート番号には,同時に起動するJ2EEサーバ間で異なる値を使用するように設定してください。
- スマートエージェントの設定
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J2EEサーバが接続するCORBAネーミングサービスでスマートエージェントを使用する場合,同一のスマートエージェントの範囲内(同一のポート番号で接続する範囲内)でJ2EEサーバ名を一意としてください。J2EEサーバ名を一意にしない場合には,サーバ管理コマンドでKDJE37302-Eのメッセージが出力され,サーバ管理コマンドが実行できなくなることがあります。
なお,CORBAネーミングサービスでスマートエージェントを使用する場合とは,次のとおりです。
- CORBAネーミングサービスをアウトプロセスで手動起動する場合
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ejbserver.naming.startupModeキーにmanualを指定して起動する場合,CORBAネーミングサービス起動時の引数で,vbroker.agent.enableLocator=true(デフォルトはtrue)を指定します。
- CORBAネーミングサービスをアウトプロセスで自動起動,またはインプロセスで自動起動する場合
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ejbserver.naming.startupModeキーにautomaticまたはinprocessを指定して起動する場合,usrconf.propertiesで,vbroker.agent.enableLocator=true(デフォルトはfalse)を指定して,スマートエージェントの使用を有効にします。