ctmidl2cpp(C++スタブ生成コマンド)
形式
ctmidl2cpp [-h] | [-TSCclient_ext <文字列>] [-client_ext <文字列>] [-TSChdr_suffix <拡張子名>] [-hdr_suffix <拡張子名>] [-TSCsrc_suffix <拡張子名>] [-src_suffix <拡張子名>] [-TSCroot_dir <パス名>] [-root_dir <パス名>] [-TSCsrc_dir <パス名>] [-TSChdr_dir <パス名>] [-TSCexport <文字列>] [-export <文字列>] [-type_code_info]※ [-namespace]※ [-gen_included_files] [[-I <ディレクトリ>[;<ディレクトリ>...]]...] [-A] <IDLファイル>
- 注※
-
OTMV5環境でだけ使用できます。
機能
IDLファイルからOTMクライアント用のC++のスタブコードを生成します。
引数
- -h
-
コマンドの使用方法が表示されます。
- -TSCclient_ext <文字列>
-
クライアント部分を出力するファイル名称に付ける文字列を指定します。省略した場合は"_TSC_c"が設定されます。
- -client_ext <文字列>
-
idl2cppコマンドで出力されるクライアント部分のファイルに付ける文字列を指定します。省略した場合は"_c"が設定されます。
- -TSChdr_suffix <拡張子名>
-
ヘッダファイルの拡張子を指定します。省略した場合は"hh"が設定されます。
- -hdr_suffix <拡張子名>
-
idl2cppコマンドで出力されるヘッダファイルのサフィックス名称を指定します。省略した場合は-TSChdr_suffixオプションで指定する拡張子名が使用されます。どちらも指定されていない場合は".hh"が設定されます。
- -TSCsrc_suffix <拡張子名>
-
ソースファイルの拡張子を指定します。省略した場合は"cc"が設定されます。
- -src_suffix <拡張子名>
-
idl2cppコマンドで出力されるソースファイルのサフィックス名称を指定します。省略した場合は-TSCsrc_suffixオプションで指定する拡張子名が使用されます。どちらも指定されていない場合は".cc"が設定されます。
- -TSCroot_dir <パス名>
-
ソースファイルおよびヘッダファイルを出力するディレクトリを指定します。指定したディレクトリがない場合は,ディレクトリを作成します。
出力先を変更した場合,コンパイル時に出力先ディレクトリをインクルードファイルのサーチパスに指定してください。
- -root_dir <パス名>
-
idl2cppコマンドで出力されるソースファイルおよびヘッダファイルを出力するディレクトリを指定します。
出力先を変更した場合,コンパイル時に出力先ディレクトリをインクルードファイルのサーチパスに指定する必要があります。
- -TSCsrc_dir <パス名>
-
ソースファイルを出力するディレクトリを指定します。指定したディレクトリがない場合は,ディレクトリを作成します。
- -TSChdr_dir <パス名>
-
ヘッダファイルを出力するディレクトリを指定します。指定したディレクトリがない場合は,ディレクトリを作成します。
出力先を変更した場合,出力ファイルのコンパイル時に,出力先ディレクトリをインクルードファイルのサーチパスに指定してください。
- -TSCexport <文字列>
-
TSCユーザプロキシにエクスポートタグを指定します。-TSCexportオプションは,WindowsでDLL内のクラスにアクセスするための宣言に使用します。
- -export <文字列>
-
idl2cppコマンドで出力されるスタブにエクスポートタグを指定します。-exportオプションはWindowsでDLL内のクラスにアクセスするための宣言に使用します。
- -type_code_info
-
IDLに定義されたデータ型に対するTypeCode情報を,idl2cppコマンドで出力されるクライアント部分のファイルに生成します。生成されたTypeCode情報を利用すると,CORBA::Any型を容易に扱えます。
このオプションは,OTMV5 環境でだけ使用できます。
- -namespace
-
moduleをnamespaceとして実装します。namespaceとして出力されるmodule名称は,classとして出力された名称のようには拡張されないで,IDL に定義した名称のままになります。
このオプションは,OTMV5 環境でだけ使用できます。
- -gen_included_files
-
includeされたIDL定義を出力します。
- -I <ディレクトリ>[; <ディレクトリ>...]
-
インクルードファイルのサーチパスを指定します。複数指定する場合,UNIXの場合は:(コロン),Windowsの場合は;(セミコロン)で区切るか,または-Iオプションを複数回指定してください。
- -A
-
内部でosagentを開始しません。ローカルホスト内で,すでにosagentが開始されている場合に指定してください。
- <IDLファイル>
-
入力のIDLファイル名称を指定します。-hオプションを指定する場合だけ省略できます。IDLファイル名称は必ずコマンドラインの最後に指定してください。また,IDLファイル名称の拡張子は必ず".idl"にしてください。
戻り値
- 0:
-
正常終了しました。
- 0以外:
-
コマンド処理中にエラーが発生したため,異常終了しました。出力されるメッセージに従って対策したあと,再度コマンドを実行してください。
注意事項
-
OTMのバージョンによって一部動作が異なります。
-
TSCDIR環境変数を設定してください。
-
OTM クライアントのバージョンに対応した,TPBrokerの共用ライブラリ,コマンドを使用できるようにしてください。OTMクライアントがV3の場合は,TPBrokerV3 のディレクトリを,OTMがV5の場合は,TPBrokerV5のディレクトリを設定してください。
表6‒2 コマンド実行時の環境変数設定内容 OTMクライアント
環境変数の設定に必要な製品
OTM V3
OTM V5
TPBrokerV3
TPBrokerV5
CTM
V3
○
×
○
×
○
V5
×
○
×
○
○
-
PATH環境変数にTPBrokerのosagent,idl2ir,irep,およびOTMのtscidl2cppが格納されているディレクトリを設定してください。
-
オプションとコマンドオプション引数との間に,必ず空白を入れてください。
-
CTMで使用できない定義が含まれている場合,不正な動作をしたり,または不正なファイルが出力されたりするおそれがあります。
-
ctmidl2cppコマンドの実行中に,内部で使用しているTPBroker,およびOTMのメッセージが出力される場合があります。