Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編


ctmgetior(IOR文字列取得コマンド)

〈このページの構成〉

形式

ctmgetior  [-h] |
         [ { -CTMDomain <CTMドメイン名称>[,<CTMドメイン名称>...] | -CTMDomainAll } ]
         [ { -CTMID <CTM識別子>[,<CTM識別子>...] | -CTMIDAll } ]
         [-CTMHost <ホスト名称又はIPアドレス>[,<ホスト名称又はIPアドレス>...]]
         [-CTMMyHost <ホスト名称又はIPアドレス>]
         [-CTMInterfaceName <リモートインタフェース名[,<リモートインタフェース名>...]]
         [-CTMLookupName <Lookup名称>[,<Lookup名称>...]]
         [-CTMOutPath <出力ディレクトリ名>]

機能

ORBゲートウェイに登録されているオブジェクトのIOR文字列を取得します。このコマンドは,オプションに指定された条件に合致するオブジェクトのIOR文字列を抽出し,ファイルに出力します。ORBクライアントアプリケーションは,このコマンドが出力するファイルのIOR文字列を使用することで,任意のORBゲートウェイに接続できます。このコマンドで出力するファイルには,テキスト形式で,IOR文字列だけが出力されます。

引数

-h

コマンドの使用方法が表示されます。

-CTMDomain <CTMドメイン名称>[,<CTMドメイン名称>...]

IOR文字列取得対象となるORBゲートウェイが属するCTMドメイン名称を英数字で指定します。複数のCTMドメイン名称を指定できます。

"CTM"または"ctm"で始まる文字列は指定しないでください。省略した場合は"CTMDOMAIN"が設定されます。IOR文字列を取得する場合は,このコマンドと同じホストで開始済みのCTMドメイン名称を指定してください。

このオプションは,-CTMDomainAllオプションと同時に指定できません。

-CTMDomainAll

このコマンドを実行するホストにあるすべてのCTMドメインを対象として,IOR文字列を取得します。自ホスト内にあるCTMドメインを確認する場合はctmdminfoコマンドを実行してください。省略した場合,-CTMDomainオプションで指定されたCTMドメインを対象としてIOR文字列を取得します。

このオプションは,-CTMDomainオプションと同時に指定できません。

-CTMID <CTM識別子>[,<CTM識別子>...]

IOR文字列取得対象となるORBゲートウェイが属するCTMノードのCTM識別子を英数字またはピリオド(.)で指定します。複数のCTM識別子を指定できます。

"CTM"または"ctm"で始まるCTM識別子は指定しないでください。省略した場合は,IPアドレスでCTM識別子が設定されます。

例えば,ホストのIP アドレスが"172.17.112.43"のとき,"172.17.112.43"という文字列がCTM識別子となります。

このオプションは,-CTMIDAllオプションと同時に指定できません。

-CTMIDAll

指定されたCTMドメインが認識するすべてのCTM識別子を対象としてIOR文字列を取得します。省略した場合,-CTMIDオプションで指定されたCTM識別子を対象としてIOR文字列を取得します。

このオプションは,-CTMIDオプションと同時に指定できません。

-CTMHost <ホスト名称またはIPアドレス>[,<ホスト名称またはIPアドレス>...]

IOR文字列取得対象となるホストのホスト名称またはIPアドレスを1〜64文字のアスキー文字列で指定します。複数のホスト名称またはIPアドレスを指定できます。

-CTMDomainオプション(または-CTMDomainAllオプション)および-CTMIDオプション(または-CTMIDAllオプション)で指定されたCTMノードのうち,このオプションで指定されたホストにあるCTMノードを対象としてIOR文字列を取得します。省略した場合,このコマンドでIOR文字列の取得を要求したホストのCTMドメインマネジャが認識できる,すべてのホストを対象とします。

-CTMMyHost <ホスト名称またはIPアドレス>

マルチホームドホスト環境でCosminexus Component Transaction Monitorが使用するホスト名称又はIPアドレスを1〜64文字のアスキー文字列で指定します。省略した場合は,gethostnameシステムコールによって取得したホスト名称が設定されます。

-CTMIDオプションを省略して,-CTMMyHostオプションを指定した場合,デフォルトのCTM識別子は-CTMMyHostオプションで指定したIPアドレスになります。

-CTMInterfaceName <リモートインタフェース名称>[,<リモートインタフェース名称>...]

IOR文字列取得対象となるEJBのリモートインタフェース名称を英数字またはピリオド(.)で指定します。複数のEJBリモートインタフェース名称を指定できます。

リモートインタフェース名はDDファイル(ejb-jar.xml)の<remote>タグで指定される名称です。package指定がある場合は完全修飾クラス名で指定してください。省略した場合は,対象となるCTMドメインが認識するORBゲートウェイに登録されている,すべてのEJBを対象とします。

-CTMLookupName <Lookup名称>[,<Lookup名称>...]

IOR文字列取得対象となるEJBのLookup名称をアスキー文字列で指定します。複数のLookup名称が指定できます。省略した場合は,対象となるCTMドメインが認識するORBゲートウェイに登録されている,すべてのEJBのLookup名称が対象となります。

-CTMOutPath <出力ディレクトリ名称>

IOR文字列ファイルを出力するディレクトリ名称(相対パスまたは絶対パス)を指定します。省略した場合は,コマンドを実行した時のカレントディレクトリに出力します。使用できる文字列は次のとおりです。

Windowsの場合

〜<英数字,ピリオド(.),円符号(¥),プラス(+),コロン(:),およびハイフン(-)>≪カレントディレクトリ≫

UNIXの場合

〜<英数字,ピリオド(.),スラッシュ(/),プラス(+),およびハイフン(-)>≪カレントディレクトリ≫

戻り値

0:

正常終了しました。

0以外:

コマンド処理中にエラーが発生したため,異常終了しました。出力されるメッセージに従って対策したあと,再度コマンドを実行してください。

出力形式

IOR文字列ファイルは,取得対象となるORBゲートウェイに登録されているEJBのオブジェクト一つにつき,一つずつ出力されます。各EJBのIOR文字列ファイルは,次に示すディレクトリおよびファイル名称で出力されます。

aa...aa

ORBゲートウェイに登録されているEJBのLookup名称

bb...bb

ORBゲートウェイに登録されているEJBのリモートインタフェース名

cc...cc

ORBゲートウェイが動作しているホストのIPアドレス

dd...dd

ORBゲートウェイ開始時に-CTMEjbPortで指定したポート番号

(例)
aa...aa/bb...bb/cc...cc#dd...dd.ior

-CTMOutPathに指定したディレクトリ下に出力されます。スラッシュ(/)はディレクトリの区切りを表します。Windowsの場合は円符号(¥)となります。

Lookup名称の階層(スラッシュ(/)で区切られる)はそのままディレクトリ階層となります。

注意事項