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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド


4.2.2 DB Connectorのプロパティ定義

DB Connectorのプロパティを定義します。DB Connectorをデプロイしたあとでも実行できます。なお,デプロイ済みのDB Connectorのプロパティを変更する場合は,該当するDB Connectorを停止した状態で実行してください。

プロパティの設定手順については,「3.5 属性ファイルによるプロパティの設定」を参照してください。次にDB Connectorのプロパティ定義について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 編集する属性ファイル

Connector属性ファイル

(2) 編集する属性ファイルの取得と属性の設定

(3) 編集する属性設定項目

DB Connectorのプロパティ設定項目を次に示します。

(a) DB Connectorの一般情報

設定できるDB Connectorの一般情報属性(<outbound-resourceadapter>タグ)の設定項目を次に示します。

項目

必須

対応するタグ

トランザクションサポートのレベル

<transaction-support>

再認証のサポート有無

<reauthentication-support>

(凡例) ○:必須

プロパティの設定項目については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1.1 Connector属性ファイルの指定内容」を参照してください。

(b) コンフィグレーションプロパティ

DB Connectorのコンフィグレーションプロパティ(<outbound-resourceadapter> - <connection-definition> - <config-property>タグ)の設定項目を次に示します。

項目

対応するタグ

コンフィグレーションプロパティ名

<config-property-name>

コンフィグレーションプロパティのデータ型

<config-property-type>

コンフィグレーションプロパティの値

<config-property-value>

注※

コンフィグレーションプロパティの値をクリアする場合,空タグ(<config-property-value></config-property-value>)を指定します。

<config-property-value>タグ自体がない場合は,コンフィグレーションプロパティの値は変更されません。

定義するコンフィグレーションプロパティの数だけ,<config-property>タグ下の設定を繰り返してください。

設定する必要がある項目は,インポートしたDB Connectorの種類によって一部異なります。<config-property>タグに設定できるプロパティについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1.10 DB Connectorに設定する<config-property>タグに指定できるプロパティ」を参照してください。

なお,<config-property-name>タグに「XAOpenString」および「trustStorePassword」が設定されている場合,cjgetrespropコマンドを実行すると,コンフィグレーションプロパティの値(<config-property-value>)は次のように表示されます。

  • プロパティの値が設定されている場合

    コンフィグレーションプロパティの値(<config-property-value>)は取得されないで,「<!-- The config-property-value has already been set. -->」と表示されます。

    「XAOpenString」および「trustStorePassword」の値を変更する場合には,<config-property-value>タグを追加して,変更後の値を設定してください。

  • プロパティの値が設定されていない場合

    空タグ(<config-property-value></config-property-value>)が表示されます。

    「XAOpenString」および「trustStorePassword」の値を設定する場合には,<config-property-value>タグに値を追加してください。

ステートメントプーリング機能を使用する場合の,ステートメントプーリングの動作,および注意事項については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「3.14.4 ステートメントプーリング」を参照してください。

使用するDB Connectorのコンフィグレーションプロパティの設定例については,「(4) コンフィグレーションプロパティの設定例」を参照してください。

(c) 実行時プロパティ

DB Connectorの実行時プロパティ(<outbound-resourceadapter> - <connection-definition> - <connector-runtime>タグ)の設定項目を次に示します。

項目

対応するタグ

プロパティ名

<property-name>

プロパティのデータ型

<property-type>

プロパティの値

<property-value>

注※

プロパティの値をクリアする場合,空タグ(<property-value></property-value>)を指定します。

<property-value>タグ自体がない場合は,プロパティの値は変更されません。

定義するプロパティの数だけ,上記の設定を繰り返してください。

プロパティの値(<property-value>)を設定した場合,プロパティ値のデフォルト(<property-default-value>)で設定されている値は無効となります。

プロパティ名(<property-name>)には,次の項目を設定します。

プロパティ項目

プロパティ名(<property-name>)の項目名

ユーザ名

User

パスワード

Password

コネクションプールにプールするコネクションの最小値

MinPoolSize

コネクションプールにプールするコネクションの最大値

MaxPoolSize

プール内のコネクションに障害が発生しているかどうかをチェックする方法の選択

ValidationType

プール内のコネクションに障害が発生しているかどうかのチェックを定期的に実行する場合の間隔

ValidationInterval

コネクションの取得に失敗した場合の,再取得する回数

RetryCount

コネクションの取得に失敗した場合の,再取得する間隔

RetryInterval

ログを出力するかどうかの選択

LogEnabled

コネクションの最終利用時刻から,コネクションを自動破棄(コネクションスイーパ)するかを判定するまでの時間

ConnectionTimeout

コネクションの自動破棄(コネクションスイーパ)が動作する間隔

SweeperInterval

コネクション枯渇時にコネクション取得要求をキューで管理するかどうかの選択

RequestQueueEnable

コネクション枯渇時のコネクション取得要求をキューで管理する場合の待ち時間の最大値

RequestQueueTimeout

コネクションプール監視のアラート出力を有効にするかどうかの選択

WatchEnabled

コネクションプールを監視する間隔

WatchInterval

コネクションプール使用状態を監視するしきい値

WatchThreshold

コネクションプール監視結果のファイルを出力するかどうかの選択

WatchWriteFileEnabled

コネクション数調節機能が動作する間隔

ConnectionPoolAdjustmentInterval

コネクションプールのウォーミングアップ機能を有効にするかどうかの選択

Warmup

ネットワーク障害検知機能のタイムアウトを有効にするかどうかの選択

NetworkFailureTimeout

注※

<property-name>タグに「User」,「Password」が設定されている場合,cjgetrespropコマンドを実行すると,プロパティの値(<property-value>)は次のように表示されます。

  • プロパティの値が設定されている場合

    プロパティの値(<property-value>)は取得されないで,「<!-- The property-value has already been set. -->」と表示されます。

    「User」および「Password」の値を変更する場合には,<property-value>タグを追加して,変更後の値を設定してください。

  • プロパティの値が設定されていない場合

    空タグ(<property-value></property-value>)が表示されます。

    「User」および「Password」の値を設定する場合には,<property-value>タグに値を追加してください。

プロパティの設定項目については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1.1 Connector属性ファイルの指定内容」を参照してください。

コネクションプーリング機能を使用する場合のコネクションプールの動作,および注意事項については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「3.14.1 コネクションプーリング」を参照してください。

(d) 別名情報

DB Connectorの別名情報(<outbound-resourceadapter> - <connection-definition> - <connector-runtime> - <resource-external-property>タグ)の設定項目を次に示します。

項目

必須

対応するタグ

リソースの別名

<optional-name>

リソース認証方式

<res-auth>

リソース共有の有無

<res-sharing-scope>

(凡例) ○:必須 △:任意

プロパティの設定項目については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.1.1 Connector属性ファイルの指定内容」を参照してください。

DB Connectorの別名の使用法については,「4.7 JNDI名前空間に登録されるリソースアダプタ名の参照と変更」を参照してください。

(4) コンフィグレーションプロパティの設定例

次のDB Connectorについて,コンフィグレーションプロパティの設定例を示します。

(a) DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rarで,HiRDBまたはXDM/RD E2を使用する場合

DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rarで,HiRDBまたはXDM/RD E2を使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4‒4 データベースとしてHiRDBまたはXDM/RD E2を使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rarの場合)

項目名

HiRDBの場合の設定例

XDM/RD E2の場合の設定例

description

<HiRDBポート番号>

<データベースコネクションサーバのサーバスケジュール番号>

DBHostName

<HiRDBホスト名>

<XDM/RD E2ホスト名>

environmentVariables

<HiRDBクライアント環境変数名>

<HiRDBクライアント環境変数名>

loginTimeout

8

8

encodeLang

JDBC_IF_TRC

false

false

TRC_NO

500

500

uapName

LONGVARBINARY_Access

REAL

REAL

SQLInNum

300

300

SQLOutNum

300

300

SQLWarningLevel

SQLWARN

SQLWARN

SQLWarningIgnore

false

false

HiRDBCursorMode

false

false

maxBinarySize

0

0

LONGVARBINARY_AccessSize

0

0

LONGVARBINARY_TruncError

true

true

PreparedStatementPoolSize

10

10

CallableStatementPoolSize

10

10

CancelStatement

true

true

logLevel

ERROR

ERROR

(凡例) −:設定は不要

注※ HiRDBクライアントの環境変数グループ名(Windowsの場合)または環境変数グループの設定ファイルのパス(UNIXの場合)も指定できます。

(b) DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rarで,HiRDBを使用する場合

DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rarで,HiRDBを使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4‒5 データベースとしてHiRDBを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rarの場合)

項目名

HiRDBの場合の設定例

description

<環境変数グループ識別子>

DBHostName

<HiRDBホスト名>

environmentVariables

<HiRDBクライアント環境変数名>

XAOpenString

<環境変数グループ識別子※1>+<環境変数グループの設定ファイルのパス※2

loginTimeout

8

encodeLang

JDBC_IF_TRC

false

TRC_NO

500

uapName

LONGVARBINARY_Access

REAL

SQLInNum

300

SQLOutNum

300

SQLWarningLevel

SQLWARN

SQLWarningIgnore

false

HiRDBCursorMode

false

maxBinarySize

0

LONGVARBINARY_AccessSize

0

LONGVARBINARY_TruncError

true

XACloseString

XALocalCommitMode

true

PreparedStatementPoolSize

10

CallableStatementPoolSize

10

CancelStatement

true

logLevel

ERROR

(凡例) −:設定は不要

注※1 [Description]フィールドに入力した値を指定します。

注※2 HiRDBの環境変数グループの設定ファイルのパスを指定します。詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「4.1.6 データベース接続環境を設定する(HiRDBの設定)」を参照してください。

(c) DBConnector_MySQL_CP.rarで,MySQLを使用する場合

DBConnector_MySQL_CP.rarで,MySQLを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4‒6 データベースとしてMySQLを使用する場合

項目名

MySQLの場合の設定例

databaseName

<MySQLのデータベース名>

serverName

<MySQLのホスト名またはIPアドレス>

portNumber

3306

CancelStatement

true

logLevel

ERROR

(d) DBConnector_Oracle_CP.rarで,Oracleを使用する場合

DBConnector_Oracle_CP.rarで,Oracleを使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4‒7 データベースとしてOracleを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_Oracle_CP.rarの場合)

項目名

urlで設定しない場合の例

urlで設定する場合の例

databaseName

<Oracle SID>

serverName

<Oracleのホスト名称,またはIPアドレス>

portNumber

1521

url

jdbc:oracle:thin:@//<Oracleのホスト名称,またはIPアドレス>:1521/<Oracle SID>

loginTimeout

8000

PreparedStatementPoolSize

10

CallableStatementPoolSize

10

CancelStatement

true

ConnectionIDUpdate

false

logLevel

ERROR

(凡例) −:設定は不要

(e) DBConnector_Oracle_XA.rarで,Oracleを使用する場合

DBConnector_Oracle_XA.rarで,Oracleを使用する場合の,コンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4‒8 データベースとしてOracleを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例(DBConnector_Oracle_XA.rarの場合)

項目名

urlで設定しない場合の例

urlで設定する場合の例

databaseName

<Oracle SID>

serverName

<Oracleのホスト名称,またはIPアドレス>

portNumber

1521

url

jdbc:oracle:thin:@//<Oracleのホスト名称,またはIPアドレス>:1521/<Oracle SID>

loginTimeout

8000

sessionTimeout

300

PreparedStatementPoolSize

10

CallableStatementPoolSize

10

CancelStatement

true

ConnectionIDUpdate

false

logLevel

ERROR

(凡例) −:設定は不要

(f) DBConnector_PostgreSQL_CP.rarで,PostgreSQLを使用する場合

DBConnector_PostgreSQL_CP.rarで,PostgreSQLを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4‒9 データベースとしてPostgreSQLを使用する場合

項目名

PostgreSQLの場合の設定例

databaseName

<PostgreSQLのデータベース名>

serverName

<PostgreSQLのホスト名またはIPアドレス>

portNumber

5432

PreparedStatementPoolSize

10

CallableStatementPoolSize

10

CancelStatement

true

logLevel

ERROR

(g) DBConnector_SQLServer_CP.rarで,SQL Serverを使用する場合

DBConnector_SQLServer_CP.rarで,SQL Serverを使用する場合のコンフィグレーションプロパティの設定例を次の表に示します。

表4‒10 データベースとしてSQL Serverを使用する場合

項目名

SQL Serverの場合の設定例

databaseName

<SQL Serverのデータベース名>

serverName

<SQL Serverのホスト名またはIPアドレス>

applicationName

<SQL Serverに接続するアプリケーション名>

instanceName

<接続するSQL Serverのインスタンス名>

lastUpdateCount

true

lockTimeout

-1

loginTimeout

8

portNumber

1433

selectMethod

cursor

sendStringParametersAsUnicode

true

workstationID

<アプリケーションサーバのホスト名>

xopenStates

false

failoverPartner

<データベースミラーリング構成で使用されるフェイルオーバサーバ名>

integratedSecurity

false

packetSize

4096

PreparedStatementPoolSize

10

CallableStatementPoolSize

10

CancelStatement

true

logLevel

ERROR

applicationIntent

ReadWrite

multiSubnetFailover

false

encrypt

false

hostNameInCertificate

<SQL ServerのTLS/SSL証明書の検証に使われるホスト名>

sslProtocol

TLS

trustServerCertificate

false

trustStore

<trustStoreファイルへのパス名>

trustStorePassword

<trustStoreデータの整合性を確認するために使用するパスワード>