付録B.2 Webアプリケーションの動作を最適化するためのチューニングパラメタ(推奨手順以外の場合)
ここでは,Webアプリケーションの動作を最適化するために使用するチューニングパラメタの設定個所についてまとめて示します。
- 〈この項の構成〉
(1) 静的コンテンツとWebアプリケーションの配置を切り分けるためのチューニングパラメタ
静的コンテンツとWebアプリケーションの配置の切り分けは,Webサーバの動作を定義するファイルのパラメタとして指定します。設定個所,ファイルおよびパラメタは,使用するWebサーバの種類によって異なります。
Webサーバの種類ごとの設定方法および設定個所を次に示します。
使用するWebサーバ |
Webサーバの種類 |
設定方法 |
設定個所 |
---|---|---|---|
Webサーバ連携 (リダイレクタモジュールを使用した切り分け) |
HTTP Server |
運用管理ポータル |
[論理Webサーバの定義]画面の「マッピング定義」 |
ファイル編集 |
mod_jk.confのマッピング定義(JkMountパラメタ) |
||
Microsoft IIS |
ファイル編集 |
uriworkermap.properties |
|
インプロセスHTTPサーバ (リバースプロキシモジュールを使用した切り分け) |
HTTP Server |
運用管理ポータル |
[Webサーバの設定]画面の「項目ごとに設定します。」の「追加ディレクティブ」のProxyPassディレクティブ |
[Webサーバの設定]画面の「設定ファイルの内容を直接設定します。」の「設定ファイルの内容」のProxyPassディレクティブ |
|||
ファイル編集 |
httpsd.confのProxyPassディレクティブ※ |
(2) 静的コンテンツをキャッシュするためのチューニングパラメタ
静的コンテンツをキャッシュするためのチューニングパラメタについて説明します。これらのチューニングパラメタは,Webコンテナ単位またはWebアプリケーション単位に設定します。
Webコンテナ単位に設定するチューニングパラメタの設定方法および設定個所について,次の表に示します。
設定項目 |
設定方法 |
設定個所 |
---|---|---|
静的コンテンツのキャッシュを使用するかどうかの選択 |
運用管理ポータル |
[Webコンテナの設定]画面の「Webコンテナの設定」の「静的コンテンツキャッシュ機能」 |
ファイル編集 |
usrconf.propertiesのwebserver.static_content.cache.enabledキー |
|
Webアプリケーション単位のメモリサイズの上限値の設定 |
運用管理ポータル |
[Webコンテナの設定]画面の「Webコンテナの設定」の「キャッシュサイズ」 |
ファイル編集 |
usrconf.propertiesのwebserver.static_content.cache.sizeキー |
|
キャッシュする静的コンテンツのファイルサイズの上限値の設定 |
運用管理ポータル |
[Webコンテナの設定]画面の「Webコンテナの設定」の「ファイルサイズ」 |
ファイル編集 |
usrconf.propertiesのwebserver.static_content.cache.filesize.thresholdキー |
Webアプリケーション単位に設定するチューニングパラメタについては,推奨手順の場合と違いがありません。
(3) リダイレクタによってリクエストを振り分けるためのチューニングパラメタ
リダイレクタによってリクエストを振り分けるためのチューニングパラメタは,Webサーバの動作を定義するファイルのパラメタとして指定します。設定個所,ファイルおよびパラメタは,使用するWebサーバごとに異なります。
なお,この定義は,Webサーバ連携の場合だけできます。インプロセスHTTPサーバを使用している場合は定義できません。
Webサーバごとの設定方法および設定個所を次に示します。
Webサーバの種類 |
設定方法 |
設定個所 |
---|---|---|
HTTP Server |
運用管理ポータル |
[論理Webサーバの定義]画面の「マッピング定義」 |
ファイル編集 |
mod_jk.confのマッピング定義(JkMountパラメタ) |
|
Microsoft IIS |
ファイル編集 |
uriworkermap.properties |