16.5.1 Webアプリケーションの動作を最適化するためのチューニングパラメタ
ここでは,Webアプリケーションの動作を最適化するために使用するチューニングパラメタの設定方法についてまとめて示します。
- 〈この項の構成〉
(1) 静的コンテンツとWebアプリケーションの配置を切り分けるためのチューニングパラメタ
静的コンテンツとWebアプリケーションの配置の切り分けは,Webサーバの動作を定義するファイルのパラメタとして指定します。設定個所,ファイルおよびパラメタは,使用するWebサーバの種類によって異なります。
Webサーバ連携でHTTP Serverを使用している場合は,リダイレクタモジュールを使用して切り分けます。インプロセスHTTPサーバを使用している場合は,リバースプロキシサーバ(HTTP Server)に配置しているリバースプロキシモジュールを使用して切り分けます。
設定方法および設定個所を次に示します。
使用するWebサーバ |
設定方法 |
設定個所 |
---|---|---|
HTTP Server (リダイレクタモジュールを使用した切り分け※1) |
Smart Composer機能 |
|
インプロセスHTTPサーバ (リバースプロキシモジュールを使用した切り分け) |
ファイル編集 |
|
注※1 WebサーバとしてMicrosoft IISを使用しているときは,uriworkermap.propertiesで設定します。
注※2 httpsd.confの詳細については,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。
(2) 静的コンテンツをキャッシュするためのチューニングパラメタ
静的コンテンツをキャッシュするためのチューニングパラメタについて説明します。これらのチューニングパラメタは,Webコンテナ単位またはWebアプリケーション単位に設定します。
Webコンテナ単位に設定するチューニングパラメタの設定方法について,次の表に示します。これらの項目は,Smart Composer機能で設定します。
設定項目 |
設定個所 |
---|---|
静的コンテンツのキャッシュを使用するかどうかの選択 |
|
Webアプリケーション単位のメモリサイズの上限値の設定 |
|
キャッシュする静的コンテンツのファイルサイズの上限値の設定 |
|
Webアプリケーション単位に設定するチューニングパラメタについて示します。Webアプリケーション単位に設定する項目は,web.xmlを直接編集するか,サーバ管理コマンドを使用して設定します。デプロイ前のWebアプリケーションに設定する場合は,web.xmlを編集してください。デプロイ後のWebアプリケーションに設定する場合は,サーバ管理コマンド(cjsetappprop)を使用してください。
設定内容を次の表に示します。
設定項目 |
設定内容※ |
---|---|
静的コンテンツのキャッシュを使用するかどうかの選択 |
|
Webアプリケーション単位のメモリサイズの上限値の設定 |
|
キャッシュする静的コンテンツのファイルサイズの上限値の設定 |
|
- 注
-
(設定値)に設定できる値の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)」の「2.19.2 DDでの定義(Webアプリケーション単位での設定)」を参照してください。
- 注※
-
web.xmlを直接編集する場合,<web-app>タグ内に<context-param>タグを追加して,<context-param>タグ内に<param-name>タグおよび<param-value>タグを追加します。
サーバ管理コマンドを使用する場合,WAR属性ファイルの<hitachi-war-property>タグ内に<context-param>タグを追加して,<context-param>タグ内に<param-name>タグおよび<param-value>タグを追加します。
(3) リダイレクタによってリクエストを振り分けるためのチューニングパラメタ
リダイレクタによってリクエストを振り分けるためのチューニングパラメタは,Webサーバの動作を定義するファイルのパラメタとして指定します。
なお,この定義は,Webサーバ連携の場合だけできます。インプロセスHTTPサーバを使用している場合は定義できません。
設定方法および設定個所を次に示します。
設定項目 |
設定方法 |
設定個所 |
---|---|---|
URLパターンのマッピング定義※ |
Smart Composer機能 |
|
注※ WebサーバとしてMicrosoft IISを使用しているときは,uriworkermap.propertiesで設定します。