14.4 Webサーバのレスポンスタイムの解析
アプリケーションサーバの処理性能は,クライアントからデータベースなどのEISまでの一連の処理,およびその処理結果がクライアントに返却されるまでのリクエストの一連の処理で,リダイレクタやWebコンテナなどの機能レイヤから出力されるトレース情報を基に解析できます。
ここでは,Webサーバがクライアントからリクエストを受けてから返却するまでに掛かった時間を解析する方法を,例を使用して説明します。
リダイレクタに割り当てられたイベントID「0x8001」および「0x8101」をキーにして,Webサーバで収集した性能解析トレースファイルをフィルタリングします。フィルタリングに使用するイベントIDが示すトレース取得ポイントは次のとおりです。
イベントID |
トレース取得ポイント |
---|---|
0x8001 |
Webコンテナへのリクエストヘッダ情報の送信 |
0x8101 |
Webコンテナからのレスポンス完了通知の受信 |
イベントID「0x8001」および「0x8101」をキーにして,性能解析トレースをフィルタリングした例を次に示します。
「0x8001」および「0x8101」のトレース取得時刻から,リクエストごとのレスポンスタイムを解析できます。図14-1の例では,クライアントアプリケーション情報の通信番号が「0x00000000000000c7」と「0x00000000000000cc」のリクエストのレスポンスタイムを比較すると,「0x00000000000000c7」のリクエストの方が処理に時間が掛かっていることがわかります。