9.2.5 リファレンス解決とLookup名称の指定方法
ここではリファレンス解決とLookup名称の指定方法について説明します。
(1) クライアントがEJBアプリケーションを呼び出すためのリファレンス解決
クライアント種別ごとに,EJBアプリケーションを呼び出すためのリファレンス解決を次の表に示します。
クライアント |
リファレンス解決 |
|||
---|---|---|---|---|
CORBA Naming Service (INS) |
OSAgent |
IOR 文字列 |
||
EJB |
○ |
× |
× |
|
OTM |
× |
○ |
× |
|
ORB |
TPBroker |
× |
○ |
○ |
TPBroker以外 |
× |
× |
○ |
(2) Lookup名称の指定方法
- OTMクライアントの場合
-
OTMクライアントでは,TSCユーザプロキシを生成するコンストラクタの引数に,EJBのLookup(登録)名称をTSCアクセプタ名称として指定します。なお,TSCアクセプタ名称は省略できません。また,接続形態は,TSCレギュレータ経由接続を選択してください。
EJBアプリケーションのLookup名称が「AAA/a1」の例
- <C++>
Converter_TSCprxy(TSCClient_ptr _tsc_client, "AAA/a1");
- <Java>
Converter_TSCprxy(TSCClient _tsc_client, new String("AAA/a1"));
なお,アプリケーションの作成手順は,「9.3.1 OTMアプリケーションの作成手順」を参照ください。
- TPBrokerクライアントの場合
-
ctmstartgwコマンド,または,ctmregltdコマンドに「-CTMAgent 1」を指定すると,EJBのLookup名称をオブジェクト名称として,OSAgentにCORBAリファレンスを登録します。
そのため,TPBrokerクライアントでは,EJBのLookup名称を_bind()の引数に指定して参照を解決します。
converterサンプルのデフォルトLookup名称の例
- <C++>
Converter::_bind("HITACHI_EJB/SERVERS/MyServer/EJB/converter/MyConverter");
- <Java>
ConverterHelper::_bind(org.omg.CORBA.ORB orb, new String("HITACHI_EJB/SERVERS/MyServer/EJB/converter/MyConverter"));
なお,アプリケーションの作成手順は,「9.4 ORBクライアントからのEJB呼び出しに関する実装手順」を参照ください。