3.8.4 複数プロセスでのログ出力先のサブディレクトリの共有
サブディレクトリ共有モードを使用している場合は,ログ出力先のサブディレクトリを共有できます。
EJBクライアントアプリケーションのシステムログは,EJBクライアントアプリケーション単位に作成されるログ出力先ディレクトリ(ejbserver.client.log.directoryキー,およびejbserver.client.ejb.logキーに指定したディレクトリ)下のサブディレクトリに格納されます。なお,サブディレクトリ名は,ejbserver.client.log.appidキーで指定できます。
サブディレクトリ共有モードを使用する場合,ログ出力先ディレクトリを指定するejbserver.client.ejb.logキーには,サブディレクトリ専有モードを使用する場合とは異なる値を指定してください。サブディレクトリ専有モードと同じ値を指定した場合には,サブディレクトリ専有モードでのログ出力先のサブディレクトリ数が管理できなくなります。なお,サブディレクトリ専有モードは旧バージョンとの互換用のモードです。
サブディレクトリ共有モードで動作するEJBクライアントがログの稼働情報(cjlogger.logファイル)にKDJE90002-Eメッセージを出力して終了する場合,またはKDJE90003-Eメッセージを出力する場合は,次に示すログファイルの排他に失敗しているおそれがあります。
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稼働ログ
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ユーザ出力ログ
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ユーザエラーログ
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障害発生時の例外情報
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保守情報
ejbserver.client.log.lockRetryCount,およびejbserver.client.log.lockIntervalキーを使用してリトライ回数とリトライ間隔を大きくすることで,ログファイルの排他の失敗を回避できます。
また,cjclstartapコマンドが,KDJE40016-E(errnoが22),KDJE30043-E,KDJE40052-Eメッセージを標準エラー出力に出力した場合,次に示すログファイルの初期化時の排他処理に失敗しているおそれがあります。
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cjclstartapコマンドの稼働ログ
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起動プロセス標準出力情報
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起動プロセス標準エラー情報
この場合,ejb.client.log.lockRetryCount,ejb.client.log.lockIntervalキーを使用して排他取得の総試行回数やリトライ間隔,タイムアウト時間を大きくすることで,ログファイルの排他処理の失敗を回避できます。
EJBクライアントアプリケーションのシステムログの取得については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「4.5 EJBクライアントアプリケーションのシステムログ」を参照してください。
- 注意事項
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EJBクライアントアプリケーションを初回起動時に複数同時に起動すると,同時刻に起動したほかのEJBクライアントアプリケーションとログディレクトリ生成処理が衝突し,KDJE51003-Eメッセージを出力して異常終了する場合があります。EJBクライアントアプリケーションの初回起動時には複数同時に起動しないようにするか,あらかじめログ出力先ディレクトリを作成してください。