7.6.3 注意事項
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管理LANと業務LANに分かれているネットワーク構成の場合,負荷分散機には,仮想サーバに複数あるNICのうち,業務用IPアドレスを登録する必要があります。
このため,管理ユニットに仮想サーバグループを登録するときには,仮想サーバ識別子(管理用IPアドレス)と業務用IPアドレスの両方を指定してください。業務用IPアドレスを指定しないで仮想サーバグループを登録すると,仮想サーバの業務用IPアドレスに仮想サーバ識別子が設定され,負荷分散機に誤ったIPアドレス(管理用IPアドレス)が登録されます。負荷分散機に誤ったIPアドレスが登録されると,リクエストが仮想サーバに到達できなかったり,意図しない経路で仮想サーバに到達したりすることがあります。
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負荷分散機には,仮想サーバ上で稼働するWebサーバのポート番号を登録する必要があります。このポート番号は,定義ディレクトリ内の簡易構築定義ファイル(WebFront.xml)のListenパラメタ(論理Webサーバのポート番号)で指定します。指定した値は,仮想サーバへ定義ディレクトリを反映して,負荷分散機でVirtualServerへRealServerを追加する際に,自動的に設定されます。
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次のどちらかの設定を変更した場合は,管理ユニットを再作成する必要があります。
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ティア別プロパティファイルの負荷分散機の設定
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負荷分散機接続設定プロパティファイルの負荷分散機の種類(lb.typeキー)
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「7.4.3 管理ユニットに属する仮想サーバへの定義ディレクトリの反映」機能を実行した管理ユニットに対して,誤って負荷分散機連携機能の設定を変更した場合,そのあとの操作がエラーで終了することがあります。その場合は,次のどちらかの作業を実施してから,再度操作してください。
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定義ディレクトリを負荷分散機連携機能の設定を変更する前に戻す
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負荷分散機連携機能を使用しない設定にする
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負荷分散機が使用できない環境で,負荷分散機連携機能を使用する設定をした定義ディレクトリを,誤って「7.4.1(1) 管理ユニットへの定義ディレクトリの取り込み」機能で管理ユニットに取り込んでしまうと,その管理ユニットが削除できなくなることがあります。この場合は,登録済みの管理ユニットの定義ディレクトリの内容を「7.4.1(2) 登録済みの定義ディレクトリの内容変更」機能で負荷分散機連携機能を使用しない設定に変更してから,その管理ユニットを削除してください。
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複数のティアを管理する管理ユニットの場合,ティアごとに負荷分散機連携機能の設定をします。このため,管理ユニットで管理する一部のティアにだけ負荷分散機連携機能を使用する設定ができます。ただし,Webサーバを含まないティアに対して負荷分散機連携機能を使用する設定をしても,この機能は有効になりません。