7.4.3 管理ユニットに属する仮想サーバへの定義ディレクトリの反映
管理ユニットに属するすべての仮想サーバに定義ディレクトリを反映する機能です。
仮想サーバ上に新規にアプリケーションサーバを構築するときや,構築済みのアプリケーションサーバに更新した定義ディレクトリを反映して再構築するときに使用します。
定義ディレクトリを反映すると,「7.5.1 仮想サーバへのアプリケーションサーバの構築」機能が呼び出され,仮想サーバ上にアプリケーションサーバが構築されます。反映する定義ディレクトリの範囲によって,次のどちらかの機能が実行されます。
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定義ディレクトリの反映
定義ディレクトリ内の定義ファイルと,アプリケーションすべてを反映します。定義ディレクトリの反映処理は,停止している仮想サーバが対象になります。稼働中の仮想サーバには反映されません。
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アプリケーションの反映
定義ディレクトリ内のアプリケーションだけを反映します。
負荷分散機を利用している場合には,負荷分散機連携機能を呼び出します。詳細は,「7.6 仮想サーバマネージャから負荷分散機を制御するための機能(負荷分散機連携機能)」を参照してください。
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実行方法
- 実行できるユーザ
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・仮想サーバマネージャ管理者アカウントを持つユーザ
・システム構築者アカウントを持つユーザ
- 実行するコマンドまたは呼び出し元の機能
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vmiunitコマンドのサブコマンド「update」を実行します。
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実行結果
管理ユニットに登録済みの定義ディレクトリが,管理ユニットに属するすべての仮想サーバに反映されます。複数のティアを管理する管理ユニットの場合に,一部のティアのティア別定義ディレクトリが更新されたときは,更新されたティアに割り当てられている仮想サーバにだけ反映されます。ただし,仮想サーバグループを追加した場合は,追加された仮想サーバグループ内の仮想サーバにだけ反映されます。
反映処理は,非同期に並行して実行されます。一部の仮想サーバで反映処理が失敗すると,その仮想サーバでは処理が終了されますが,ほかの仮想サーバでは反映処理が続行されます。
また,仮想サーバに反映済みの定義ディレクトリがある場合は,定義ディレクトリの内容が古いときは新しいものが反映され,同じであるときは反映処理がスキップされます。
すべての仮想サーバで反映処理が完了すると,反映処理が成功した仮想サーバの数と,反映処理が失敗した仮想サーバの数によって,次の実行結果が出力されます。
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正常終了:反映処理が失敗した仮想サーバの数が0の場合
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警告終了:反映処理が成功した仮想サーバの数が1以上で,失敗した仮想サーバの数が1以上の場合
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異常終了:反映処理が成功した仮想サーバの数が0の場合
ただし,反映処理がスキップされた仮想サーバは,反映処理が成功および失敗した数には含まれません。なお,すべての仮想サーバで反映処理がスキップされた場合は,正常終了します。
- 参考
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定義ディレクトリ内のティア別プロパティファイル(tier.properties)で,負荷分散機に関する情報が設定または変更がされている場合は,負荷分散機に対して設定処理が実行されます。詳細は,「7.6 仮想サーバマネージャから負荷分散機を制御するための機能(負荷分散機連携機能)」を参照してください。
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注意事項
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管理ユニットに属するすべての仮想サーバに反映する場合は,すべての仮想サーバの電源をONにしてから実行してください。
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仮想サーバにアプリケーションサーバを再構築する場合には,仮想サーバの論理ステータスを「stopped」(仮想サーバの業務が停止している状態)にしてから実行してください。
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