6.2.2 アプリケーション実行環境の更新
アプリケーション実行環境を構成する定義ディレクトリの各定義ファイルや,業務のアプリケーションを更新する場合,管理ユニットに登録済みの定義ディレクトリと,稼働中の仮想サーバを更新する必要があります。
ここでは,管理ユニット「gyoumu_a」に属する仮想サーバのアプリケーションと定義ファイルを更新する例を示します。管理ユニット「gyoumu_a」の定義ディレクトリのパスは,「<任意のディレクトリ>」とします。
(1) 管理ユニットへの定義ディレクトリの取り込み
更新したアプリケーションや定義ファイルを管理ユニットへ取り込んで更新する手順について説明します。
- ポイント
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作業を実施するユーザ:システム構築者
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管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
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vmiunitコマンドのサブコマンド「export」を使用して,管理ユニットに登録されている定義ディレクトリを任意のディレクトリに取り出します。
コマンドの実行例を次に示します。
vmiunit export -unit gyoumu_a -dir <任意のディレクトリ>
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更新済みのアプリケーションや定義ファイルを用意して,手順2.で取り出した定義ディレクトリに配置します。
定義ディレクトリの構成については,「5.2.4(1) 定義ファイルとアプリケーションの配置」を参照してください。
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vmiunitコマンドのサブコマンド「import」を使用して,手順3.で更新済みのアプリケーションや定義ファイルを配置した定義ディレクトリを管理ユニットへ取り込みます。
定義ディレクトリのパスに手順2.で取り出したパスを指定する場合のコマンドの実行例を次に示します。
vmiunit import -unit gyoumu_a -dir <任意のディレクトリ>
(2) 仮想サーバへの定義ディレクトリの反映
更新した定義ディレクトリを管理ユニットに取り込んだあと,管理ユニットに属する仮想サーバに更新した内容を反映する手順について説明します。停止している仮想サーバグループ内の仮想サーバに,更新した内容が反映されます。
- ポイント
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作業を実施するユーザ:システム構築者
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管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
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管理ユニットに属する仮想サーバを停止します。
管理ユニットの停止手順については,「6.1.1 管理ユニットの起動と停止」を参照してください。
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仮想サーバの電源がOFFの場合,管理用端末マシンから仮想サーバにリモート接続して,仮想サーバの電源をONにします。
仮想サーバとともにリソース管理者から提供された利用に関するドキュメントなどを参考にして,電源をONにします。
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管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
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vmiunitコマンドのサブコマンド「update」を使用して,管理ユニットに属する仮想サーバに,更新した定義ディレクトリを一括して反映します。
コマンドの実行例を次に示します。
vmiunit update -unit gyoumu_a
- 参考
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定義ディレクトリの更新対象によって,仮想サーバ上の反映対象が異なります。
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アプリケーションだけを更新した場合
仮想サーバ上のアプリケーションが入れ替えられます。アプリケーションサーバは再構築されません。
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定義ディレクトリ全体を更新した場合
仮想サーバ上にアプリケーションサーバが再構築されます。
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- 注意事項
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ゲストOSがWindowsの場合,JP1連携を自動設定するフックスクリプトの設定によっては,定義ディレクトリの反映を繰り返したときに失敗することがあります。この場合は,仮想サーバでJP1/Baseのログファイルトラップのサービスを停止してから,再度,vmiunitコマンドのサブコマンド「update」(定義ディレクトリの反映)を実行してください。フックスクリプトの設定については,「7.7.2 フックスクリプトを利用したJP1連携の自動設定」を参照してください。