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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


7.10.2 メッセージトラッキングの起動

メッセージトラッキングの前提条件と起動方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 前提条件

メッセージトラッキングを使用するには,事前に性能解析トレースファイルを取得しておいてください。性能解析トレースファイルの取得方法については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「7. 性能解析トレースを使用した性能解析」を参照してください。

(2) 起動方法

メッセージトラッキングは,cscmsgtkコマンドで起動します。

cscmsgtkコマンドを実行すると,性能解析トレースファイルが読み込まれ,メッセージトラッキングが起動されます。メッセージトラッキングが起動されると,メッセージトラッキング専用の対話型のプロンプト(以降,メッセージトラッキングプロンプトと呼びます)が表示されます。メッセージトラッキングプロンプトでコマンドを実行し,障害を解析します。

cscmsgtkコマンドおよびメッセージトラッキングプロンプトで実行するコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscmsgtk(メッセージトラッキング機能の起動)」を参照してください。

なお,メッセージトラッキングの起動時に読み込んだ性能解析トレースファイルのサイズやマシン性能によっては,起動に数分掛かることがあります。

メッセージトラッキングの起動には,通常起動と範囲指定起動があり,それぞれの起動で読み込む性能解析トレースファイルの範囲が異なります。通常起動と範囲指定起動を次に説明します。

(a) 通常起動

通常起動は,すべての性能解析トレースを読み込みます。

通常起動で起動する場合のcscmsgtkコマンドの実行形式を次に示します。

cscmsgtk -prf <性能解析トレースファイル名>

なお,通常起動は一度にすべての性能解析トレースを読み込むため,ファイルサイズに注意してください。一度に読み込めるファイルサイズの目安は約140メガバイトです。「KEOS52044-E A memory shortage occurred.」が発生した場合は,範囲指定起動で起動し,読み込むファイルサイズを調整してください。

(b) 範囲指定起動

範囲指定起動は,範囲を指定して読み込む性能解析トレースを絞り込みます。

範囲指定起動で起動する場合のcscmsgtkコマンドの実行形式を次に示します。

cscmsgtk -prf <性能解析トレースファイル名> -date <読み込み開始日時>,<読み込み終了日時>

範囲指定起動で起動した場合,読み込んだ範囲が次のように出力されます。

<読み込み開始日時> - <読み込み終了日時>
cscmsgtk>

なお,読み込み開始日時,および読み込み終了日時は,yyyy/MM/dd hh:mm:ss.SSSの形式(yyyy:西暦年,MM:月,dd:日,hh:時,mm:分,ss:秒,SSS:ミリ秒)で表示されます。