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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


7.7.16 HTTP連携でのJSON-XML変換機能使用時の障害対策

HTTP受付とHTTPアダプタでJSON-XML変換機能を使用する際にサービスプラットフォームが出力する障害情報には,次の種類があります。

これらのログおよびトレースについて,取得方法,出力形式,出力先などを説明します。

〈この項の構成〉

(1) メッセージログ

HTTP受付とHTTPアダプタのJSON-XML変換機能の運用時に出力されるメッセージログを出力します。

メッセージログの出力内容については,マニュアル「サービスプラットフォーム メッセージ」の「2.1 KDEC00001〜KDEC19999のメッセージ」を参照してください。

メッセージログの出力内容や出力先については,「7.4.1 メッセージログ」を参照してください。

(2) 性能解析トレース

性能解析トレースを取得するには設定が必要です。設定の詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「7.3 Management Serverを利用した性能解析トレースファイルの収集」を参照してください。

(a) 出力形式

性能解析トレースファイルに出力される形式は,J2EEサーバの性能解析トレースと同様です。詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編」の「7.3 Management Serverを利用した性能解析トレースファイルの収集」を参照してください。

(b) 出力される内容

性能解析トレースファイルに出力される内容は,次に示す個所を参照してください。

(c) 性能解析トレースの取得ポイント

性能解析トレースの取得ポイントは,HTTP受付とHTTPアダプタの場合とで,次のように異なります。

  • HTTP受付の場合

    HTTP受付の場合の性能解析トレースの取得ポイントを次の図に示します。

    図7‒148 性能解析トレースの取得ポイント(HTTP連携でのJSON-XML変換機能(HTTP受付))

    [図データ]

    イベントID,トレース取得ポイント,および性能解析トレース取得レベルを次の表に示します。表の「図中の番号」は,図中の番号と対応しています。

    表7‒186  性能解析トレースの取得ポイント(HTTP連携でのJSON-XML変換機能(HTTP受付))

    イベントID

    図中の番号

    トレース取得ポイント

    レベル

    0x9860

    1

    カスタム受付フレームワークの入口

    A

    0x9861

    2

    カスタム受付フレームワークの出口

    A

    0x9862

    3

    データ変換(要求電文)の呼び出し口

    B

    0x9863

    4

    データ変換(要求電文)の応答受信口

    B

    0x9864

    5

    HCSCメッセージ配送制御の呼び出し口

    A

    0x9865

    6

    HCSCメッセージ配送制御の応答受信口

    A

    0x9866

    7

    データ変換(応答電文)の呼び出し口

    B

    0x9867

    8

    データ変換(応答電文)の応答受信口

    B

    0x986E

    9

    カスタム受付フレームワークのJSON-XML変換(要求電文)の呼び出し口※1

    B

    0x986F

    10

    カスタム受付フレームワークのJSON-XML変換(応答電文)の応答受信口※2

    B

    0x9880

    11

    HTTP受付の入口

    A

    0x9881

    12

    HTTP受付の出口

    A

    0x9882

    13

    カスタム受付フレームワークの呼び出し口

    A

    0x9883

    14

    カスタム受付フレームワークの応答受信口

    A

    (凡例)

    A:「標準」であることを示します。

    B:「詳細」であることを示します。

    注※1

    リクエスト処理時にJSON-XML変換を実行する場合だけ出力します。

    注※2

    レスポンス処理時にJSON-XML変換を実行する場合だけ出力します。

  • HTTPアダプタの場合

    HTTPアダプタの場合の性能解析トレースの取得ポイントを次の図に示します。

    図7‒149 性能解析トレースの取得ポイント(HTTP連携でのJSON-XML変換機能(HTTPアダプタ))

    [図データ]

    イベントID,トレース取得ポイント,および性能解析トレース取得レベルを次の表に示します。表の「図中の番号」は,図中の番号と対応しています。

    表7‒187  性能解析トレースの取得ポイント(HTTP連携でのJSON-XML変換機能(HTTPアダプタ))

    イベントID

    図中の番号

    トレース取得ポイント

    レベル

    0x9818

    1

    サービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口

    A

    0x9819

    2

    サービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口

    A

    0x982A

    3

    カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換(要求電文)の呼び出し口※1

    B

    0x982B

    4

    カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換(要求電文)の応答受信口※1

    B

    0x982C

    5

    カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換(応答電文)の呼び出し口※2

    B

    0x982D

    6

    カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換(応答電文)の応答受信口※2

    B

    0x9890

    7

    HTTPアダプタの入口

    A

    0x9891

    8

    HTTPアダプタの出口

    A

    0x9892

    9

    HTTP要求送信時

    A

    0x9893

    10

    HTTPレスポンス完全受信時

    A

    0x9894

    11

    HTTPレスポンスヘッダ受信時

    A

    (凡例)

    A:「標準」であることを示します。

    B:「詳細」であることを示します。

    注※1

    リクエスト処理時にJSON-XML変換を実行する場合だけ出力します。

    注※2

    レスポンス処理時にJSON-XML変換を実行する場合だけ出力します。

  • 性能解析トレースの取得レベルの変更

    詳細レベルの性能解析トレースを取得する場合は,cprflevelコマンドで性能解析トレースの取得レベルを変更し,HCSCサーバを再起動してください。変更対象の取得レベルは,インデックス2の1けた目の上位レイヤ(HCSCサーバ)の取得レベルです。

    cprflevel -PrfChangeLevel ,0x40000000

    cprflevelコマンドの詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」を参照してください。

(3) ユーザ電文トレース

HTTP受付とHTTPアダプタでJSON-XML変換機能を使用した場合に出力されるユーザ電文トレースについて説明します。

(a) ユーザ電文トレースの取得ポイント

  • HTTP受付の場合

    HTTP受付のJSON-XML変換機能では,ユーザ電文トレースの出力契機がNORMALの場合,トレース取得ポイントとして次の個所が追加されます。

    • リクエスト処理時のJSON-XML変換前(図中の番号5)

    • レスポンス処理時のJSON-XML変換後(図中の番号6)

    HTTP受付のユーザ電文トレースの取得ポイントを次の図に示します。

    図7‒150 ユーザ電文トレースの取得ポイント(HTTP連携でのJSON-XML変換機能(HTTP受付))

    [図データ]

    トレース取得ポイント,出力電文の種類,および詳細位置を次の表に示します。表の「図中の番号」は,図中の番号と対応しています。

    表7‒188  ユーザ電文トレースの取得ポイント(HTTP連携でのJSON-XML変換機能(HTTP受付))

    図中の番号

    トレース取得ポイント

    出力電文

    ユーザ電文トレース開始の詳細

    取得ポイント

    プロトコル種別

    詳細位置

    1

    カスタム受付フレームワークの入口

    リクエスタ側電文

    URCP

    CUSTM

    IN

    2

    カスタム受付フレームワークの出口

    リクエスタ側電文

    URCP

    CUSTM

    OUT

    3

    データ変換(要求電文)の応答受信口※1

    データ変換後の要求電文

    URCP

    CUSTM

    RQA

    4

    データ変換(要求電文)の呼び出し口※2

    データ変換後の応答電文

    URCP

    CUSTM

    RSB

    5

    カスタム受付フレームワークのJSON-XML変換(要求電文)の呼び出し口※3

    JSON-XML変換前の要求電文

    URCP

    CUSTM

    JCB

    6

    カスタム受付フレームワークのJSON-XML変換(応答電文)の応答受信口※4

    JSON-XML変換前の応答電文

    URCP

    CUSTM

    JCA

(凡例)

取得ポイント,プロトコル種別,詳細位置の出力内容の意味を次に示します。

  • URCP:ユーザ定義受付

  • CUSTM:カスタム受付

  • IN:カスタム受付フレームワークの入口

  • OUT:カスタム受付フレームワークの出口

  • RQA:データ変換(要求電文)の応答口

  • RSB:データ変換(応答電文)の呼び出し口

  • JCB:カスタム受付フレームワークのJSON-XML変換(要求電文)の呼び出し口

  • JCA:カスタム受付フレームワークのJSON-XML変換(応答電文)の応答口

注※1

リクエスト処理時にデータ変換を実行する場合だけ出力します。

注※2

レスポンス処理時にデータ変換を実行する場合だけ出力します。

注※3

リクエスト処理時にJSON-XML変換を実行する場合だけ出力します。

注※4

レスポンス処理時にJSON-XML変換を実行する場合だけ出力します。

  • HTTPアダプタの場合

    HTTPアダプタのJSON-XML変換機能では,ユーザ電文トレースの出力契機がNORMALの場合,トレース取得ポイントとして次の個所が追加されます。

    • リクエスト処理時のJSON-XML変換の前(図中の番号5)

    • レスポンス処理時のJSON-XML変換の後(図中の番号6)

    HTTPアダプタのユーザ電文トレースの取得ポイントを次の図に示します。

    図7‒151 ユーザ電文トレースの取得ポイント(HTTP連携でのJSON-XML変換機能(HTTPアダプタ))

    [図データ]

    トレース取得ポイント,出力電文の種類,および詳細位置を次の表に示します。表の「図中の番号」は,図中の番号と対応しています。

    表7‒189  ユーザ電文トレースの取得ポイント(HTTP連携でのJSON-XML変換機能(HTTPアダプタ))

    図中の番号

    トレース取得ポイント

    出力電文

    ユーザ電文トレース開始の詳細

    取得ポイント

    プロトコル種別

    詳細位置

    1

    サービスアダプタ呼び出し前

    サービス部品電文

    SVC

    CUSTM

    CAL

    2

    サービスアダプタ応答後

    サービス部品電文

    SVC

    CUSTM

    RET

    3

    データ変換(要求電文)の呼び出し口※1

    データ変換前の要求電文

    CNVST

    CUSTM

    RQB

    4

    データ変換(応答電文)の応答受信口※2

    データ変換後の応答電文

    CNVST

    CUSTM

    RSA

    5

    カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換の呼び出し口※3

    JSON-XML変換前の要求電文

    CNVJS

    CUSTM

    JCB

    6

    カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換の応答受信口※4

    JSON-XML変換前の応答電文

    CNVJS

    CUSTM

    JCA

(凡例)

取得ポイント,プロトコル種別,詳細位置の出力内容の意味を次に示します。

  • SVC:サービス部品呼び出し(サービスアダプタ内)

  • CNVST:サービスアダプタのデータ変換

  • CNVJS:JSON-XML変換(カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML間の変換時)

  • CUSTM:カスタムアダプタ

  • CAL:呼び出し(ビジネスプロセスやサービス呼び出し)

  • RET:応答受信(ビジネスプロセスやサービス呼び出しの応答)

  • RQB:サービスアダプタの要求時のデータ変換前

  • RSA:サービスアダプタの応答時のデータ変換後

  • JCB:カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換前

  • JCA:カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換後

注※1

リクエスト処理時にデータ変換を実行する場合だけ出力します。

注※2

レスポンス処理時にデータ変換を実行する場合だけ出力します。

注※3

リクエスト処理時にJSON-XML変換を実行する場合だけ出力します。

注※4

レスポンス処理時にJSON-XML変換を実行する場合だけ出力します。