Hitachi

Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


5.3.22 ビジネスプロセスの定義情報をキャッシュする

ビジネスプロセスのフォーマット定義およびデータ変換定義の定義情報のキャッシュについて次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) 前提条件

ビジネスプロセスをキャッシュするには,HCSCサーバが起動状態である必要があります。

HCSCサーバの状態の確認方法については,「5.3.16 HCSCサーバの情報を確認する」を参照してください。

(2) キャッシュ方法

ビジネスプロセスのフォーマット定義およびデータ変換定義の定義情報をキャッシュするには,運用環境でcscprecacheコマンドを実行します。このコマンドを実行しないとリクエスト処理時まで定義情報が解析されないため,実行することを推奨します。

cscprecacheコマンドで実行できる処理を次に示します。

cscprecacheコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「cscprecache(フォーマット定義およびデータ変換定義の事前キャッシュ)」を参照してください。

cscprecacheコマンドの実行形式を次に示します。

cscprecacheコマンドの実行結果は,コマンド実行後に解析要求を送信したかどうかによって,次の表のように異なります。

表5‒5 cscprecacheコマンドの実行結果

コマンドの実行後の動作

cscprecacheコマンドの実行結果

解析要求を送信しないでコマンド実行結果を返した場合

  • 指定したHCSCサーバが起動していない場合

    解析要求を送信しないで異常終了します。

  • -nameオプションを指定しなかった場合

    起動しているビジネスプロセスが存在しない場合,コマンドは正常終了します。

  • -nameオプションを指定した場合

    -nameオプションで指定したビジネスプロセスが起動していない場合,コマンドは異常終了します。

    また,ビジネスプロセスでないコンポーネントを指定した場合,コマンドは異常終了します。

解析要求を送信してからコマンド実行結果を返した場合

  • 1つのビジネスプロセスの実行結果が返ってくるたびに,標準出力または標準エラー出力に実行結果が出力されます。

  • すべての実行結果が返ってきたあと,解析処理にエラーがある場合は,コマンドは異常終了します。すべての解析処理およびキャッシュに成功した場合は,コマンドは正常終了します。

  • キャッシュ済みのビジネスプロセスに対してコマンドを実行した場合,解析処理をしないで正常終了します。

なお,保存されたキャッシュは,ビジネスプロセスが停止すると削除されます。