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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編


付録E.2 バイナリ形式からXML形式に分割処理方式で変換する場合

バイナリ形式からXML形式に分割処理方式でファイルを変換する場合の定義例について説明します。

図E‒2 入力バイナリファイルおよび出力XMLファイルの例

[図データ]

この例では,ヘッダレコードとトレーラレコードを使用します。また,分割処理で変換するレコードは1レコードずつとします。

変換に必要なファイルの一覧を次の表に示します。

表E‒2 変換に必要なファイルの一覧(バイナリ形式からXML形式に変換する場合)

#

ファイル種別

形式

1

入力ヘッダレコード用バイナリフォーマット定義ファイル

FDX

2

入力データレコード用バイナリフォーマット定義ファイル

FDX

3

入力トレーラレコード用バイナリフォーマット定義ファイル

FDX

4

出力XMLスキーマ

XSD

5

ヘッダレコード用データ変換定義ファイル

XSL

6

データレコード用データ変換定義ファイル

XSL

7

トレーラレコード用データ変換定義ファイル

XSL

8

出力用テンプレートXMLファイル

XML

9

ファイル操作アダプタ定義ファイル

プロパティファイル

バイナリ形式のファイルを入力する場合,各レコード種別に対応するバイナリフォーマット定義ファイル(#1,#2,#3)が必要となります。ファイル入力時に行末の改行コードが削除されているため,終了セパレータの指定が不要となることに注意してください。また,各レコード種別に対応するデータ変換定義ファイル(#5,#6,#7)を作成します。

バイナリフォーマット定義ファイルの作成方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「4.4 電文フォーマット(バイナリフォーマット定義ファイル)の作成方法」を参照してください。また,データ変換定義ファイルの作成方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「7.3.1 データ変換の定義手順」の,Eclipseのメニューから表示する場合の説明を参照してください。

  1. 入力ヘッダレコード用バイナリフォーマット定義ファイル(FDXファイル)

    バイナリフォーマット定義ファイルを次のように作成します。バイナリフォーマット定義ファイルの名称は「FOPHeaderFormat2.fdx」とします。

    [図データ]

  2. 入力データレコード用バイナリフォーマット定義ファイル(FDXファイル)

    バイナリフォーマット定義ファイルを次のように作成します。バイナリフォーマット定義ファイルの名称は「FOPDataFormat2.fdx」とします。

    [図データ]

  3. 入力トレーラレコード用バイナリフォーマット定義ファイル(FDXファイル)

    バイナリフォーマット定義ファイルを次のように作成します。バイナリフォーマット定義ファイルの名称は「FOPTrailerFormat2.fdx」とします。

    [図データ]

  4. 出力XMLスキーマ

    ファイル名および内容は「付録E.1 XML形式からバイナリ形式に分割処理方式で変換する場合」の入力XMLスキーマと同じです。

  5. ヘッダレコード用データ変換定義ファイル(XSLファイル)

    データ変換定義ファイルを次のように作成します。XSLファイルの名称は「FOPHeader2.xsl」とします。変換元スキーマに「FOPHeaderFormat2.fdx」を,変換先スキーマに「FOPSchema.xsd」を指定します。

    [図データ]

    この例では,マッピング対象のノードをheader要素に限定しています。マッピング対象の範囲を限定する方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編」の「7.4.8 マッピング対象の範囲を限定する」を参照してください。

  6. データレコード用データ変換定義ファイル(XSLファイル)

    データ変換定義ファイルを次のように作成します。XSLファイルの名称は「FOPData2.xsl」とします。変換元スキーマには「FOPDataFormat2.fdx」を,変換先スキーマには「FOPSchema.xsd」を指定します。

    [図データ]

    この例では,マッピング対象のノードをdata要素に限定しています。

  7. トレーラレコード用データ変換定義ファイル(XSLファイル)

    データ変換定義ファイルを次のように作成します。XSLファイルの名称は「FOPTrailer2.xsl」とします。変換元スキーマには「FOPTrailerFormat2.fdx」を,変換先スキーマには「FOPSchema.xsd」を指定します。

    [図データ]

    この例では,定数ファンクションを使用してマッピング対象のノードをinfo1要素に限定しています。

  8. 出力用テンプレートXMLファイル

    Eclipseが提供するWST(Web Standard Tools)などを利用して,出力用テンプレートXMLファイルを作成します。ファイル名は「xml_output_template.xml」とします。

    次の出力用テンプレートXMLファイル内の各レコードを,変換された各レコードに差し替えて出力します。出力テンプレート用XMLファイルは,レコードの出力XMLスキーマに沿ったものを作成してください。出力XMLスキーマに沿っていない場合,変換されたレコードを出力できません。

    [図データ]

  9. ファイル操作アダプタ定義ファイル

    サービスアダプタ定義画面(詳細)で[独自定義ファイル]のcscFileOperation.propertiesを選択し,[編集]ボタンをクリックして次のように定義します。

    [図データ]

  10. サービスアダプタの定義

    サービスアダプタ定義画面(詳細)で,作成した次のファイルを独自定義ファイルとして追加します。

    • FOPHeaderFormat2.fdx

    • FOPDataFormat2.fdx

    • FOPTrailerFormat2.fdx

    • FOPHeader2.xsl

    • FOPData2.xsl

    • FOPTrailer2.xsl

    • xml_output_template.xml