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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 解説


付録B.1 データ変換に必要な定義ファイルと作成方法

データ変換に必要な定義ファイルと,作成方法を示します。

データ変換の実行に必要な定義ファイル一覧を次の表に示します。

表B‒1 データ変換の実行に必要な定義ファイル

ファイル名

拡張子

用途

作成方法

XMLスキーマ

xsd

XML形式の構造を持つデータフォーマットを定義するファイルです。

Eclipseやエディタなどの開発ツール,または製品提供ツールで作成します。

バイナリフォーマット定義ファイル

fdx

バイナリ形式(XML形式以外)のデータフォーマットを定義するファイルです。

バイナリフォーマット定義エディタで生成します。

COBOLの構文から作成することもできます。

マッピング定義ファイル

mdo

データ変換処理の変換パターンを定義するファイルです。

マッピング定義エディタで作成します。

マッピングの定義はExcelで生成した表形式のXMLファイルから自動生成することもできます。

データ変換定義ファイル

xsl

データ変換処理の実行形式のファイルです。

マッピング定義エディタから生成します。エディタ上のマッピングの定義に対応した内容になります。

注意事項

バイナリフォーマット定義ファイル,およびマッピング定義ファイルを,開発環境が提供するエディタ以外で変更した場合,動作を保証しません。また,データ変換定義ファイルを開いて変更した場合,動作を保証しません。

以降で,各ファイルの特長を説明します。

〈この項の構成〉

(1) XMLスキーマ

XML形式の構造を持つデータのフォーマットを定義するファイルです。

XMLスキーマの作成方法は,使用するデータや,ユーザ定義受付およびサービスアダプタの種類によって異なります。

(a) ユーザが定義するデータ構造の場合

データの構造に合わせて,Eclipseやエディタなどの開発ツールで作成します。JSON形式のデータを扱うときは,JSON形式データのファイルからcscjson2xsdコマンドを利用して作成します。

(b) SOAP受付およびSOAPアダプタの場合

WSDLファイルから自動的に生成されます。

(c) そのほかのユーザ定義受付およびサービスアダプタの場合

ユーザ定義受付およびサービスアダプタの場合,データの構造に合わせて,Eclipseやエディタなどの開発ツールで作成します。なお,ユーザ定義受付およびサービスアダプタによっては,サービスプラットフォームでXMLスキーマを提供するケースや,テンプレートファイルを提供するケースがあります。

ユーザ定義受付の定義については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「2. ユーザ定義受付の定義」を参照してください。

サービスアダプタの定義については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「3. サービスアダプタの定義」を参照してください。

(2) バイナリフォーマット定義ファイル

バイナリ形式(XML形式以外)のデータフォーマットを定義するファイルです。

バイナリフォーマット定義ファイルは,開発環境のバイナリフォーマット定義エディタで作成します。また,開発環境のCOBOL2FDXコンバータを利用してCOBOL登録集原文ファイルから生成することもできます。

(3) マッピング定義ファイル

変換元入力データから変換先出力データへのデータ変換パターンを定義するファイルです。

マッピング定義ファイルは,開発環境のマッピング定義エディタで作成します。マッピング情報の作成には,入力データおよび出力データでそれぞれに対応するデータフォーマットのファイル(XMLスキーマまたはバイナリフォーマット定義ファイル)が必要です。また,Excelを利用して生成した定義ファイル(表形式のXMLファイル)をマッピング情報としてインポートできます。

(4) データ変換定義ファイル

データ変換処理の実行形式のファイルです。

データ変換定義ファイルは,マッピング定義ファイルを基に,開発環境のマッピング定義エディタで生成します。

データ変換定義ファイルは,データ変換機能を次の用途で利用する場合に必要となります。