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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 解説


4.13.1 サービスのエミュレーション機能の設定

サービスのエミュレーション機能を使用するには,HCSCサーバランタイム定義ファイルの次のプロパティに,サービスのエミュレーション機能を使用するかどうかと,エミュレート設定情報定義ファイルのパスを設定する必要があります。

HCSCサーバランタイム定義ファイルについては,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.5.6 HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。

また,エミュレート設定情報定義ファイルでエミュレーションに必要な情報を設定します。サービスのエミュレーションに必要な情報は,エミュレーションするサービスアダプタのオペレーション単位で設定します。エミュレーションに必要な情報を次に示します。

エミュレート設定情報定義ファイルについては,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「6.5.7 エミュレート設定情報定義ファイル」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 応答電文のエミュレーション

サービスのエミュレーション機能を使用すると,ユーザが作成した応答電文ファイルの内容が,サービス呼出アクティビティの応答電文のボディ割当変数に設定されます。ヘッダ割当変数はエミュレーションの対象外となります。サービス呼出アクティビティの応答電文のボディ割当変数には,種別が「XML」「non-XML」「any」の変数が設定できます。

(2) 要求電文の変換処理

応答電文ファイルにXSLTスタイルシート(ファイル拡張子「.xsl」)を指定すると,要求電文をXSLTスタイルシートで変換した結果を応答電文としてエミュレーションできます。このエミュレーションでの注意点を次に示します。

(3) サービスのエミュレーション機能の実行条件

サービスのエミュレーション機能は,エミュレート設定情報定義ファイルの設定が,次のすべての条件に当てはまる場合だけ実行されます。

実行条件に当てはまらない場合は,通常のサービス呼び出しが実行されます。

(4) 1つのビジネスプロセス内で複数のサービスアダプタを呼び出している場合の定義例

1つのビジネスプロセス内で複数のサービスアダプタを呼び出している場合,エミュレート設定情報定義ファイルで,emulate要素を複数設定することでエミュレーションの定義を複数設定できます。

             :
<viewState>
<emulate condition="" operation="operation1" service="SOAPAdapter" type="RESPONSE_NORMAL" valid="true" xmlfile="/data/telegram/test1.xml"/>
<emulate condition="" operation="exec" service="TP1Adapter" type="RESPONSE_NORMAL" valid="true" xmlfile="/data/telegram/test2.xml"/>
</viewState>
             :

(5) サービスアダプタに複数のオペレーションが設定されている場合の定義例

サービスアダプタに複数のオペレーションが設定されている場合,エミュレート設定情報定義ファイルで,オペレーションごとにemulate要素を定義することで同一のサービスアダプタの定義を複数設定できます。

             :
<viewState>
<emulate condition="" operation="operation1" service="SOAPAdapter" type="RESPONSE_NORMAL" valid="true" xmlfile="/data/telegram/test1.xml"/>
<emulate condition="" operation="operation2" service="SOAPAdapter" type="RESPONSE_NORMAL" valid="true" xmlfile="/data/telegram/test2.xml"/>
</viewState>
             :