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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編


3.3.12 TPBrokerのログ取得の設定

ここでは,TPBrokerのトレースファイルの出力先,ファイル数,エントリ数の変更について説明します。

TPBrokerのトレースファイルのデフォルトの出力先は次のとおりです。

J2EEサーバのトレース情報の場合
  • Windowsの場合

    <作業ディレクトリ>\ejb\<サーバ名称>\logs\TPB\logj

  • UNIXの場合

    <作業ディレクトリ>/ejb/<サーバ名称>/logs/TPB/logj

サーバ管理コマンドのトレース情報の場合
  • Windowsの場合

    <製品のインストールディレクトリ>\CC\admin\logs\TPB\logj

  • UNIXの場合

    /opt/Cosminexus/CC/admin/logs/TPB/logj

EJBクライアントアプリケーションのトレース情報の場合
  • Windowsの場合

    <EJBクライアントログ出力ディレクトリ>\system\TPB\logj

  • UNIXの場合

    <EJBクライアントログ出力ディレクトリ>/system/TPB/logj

注※ EJBクライアントログ出力ディレクトリの出力先については,「4.5.2 EJBクライアントアプリケーションのシステムログの出力先」を参照してください。

CTMのトレース情報の場合
  • Windowsの場合

    <製品のインストールディレクトリ>\TPB\log

    <製品のインストールディレクトリ>\TPB\logj

  • UNIXの場合

    /opt/Cosminexus/TPB/log

    /opt/Cosminexus/TPB/logj

変更できる項目と,項目に対応する簡易構築定義ファイルのパラメタまたはユーザ定義ファイルとキーを次の表に示します。

表3‒15 TPBrokerのログ取得の設定項目

項目

分類

対応する簡易構築定義ファイルのパラメタまたはユーザ定義ファイルとキー

トレースファイルの出力先

J2EEサーバ

論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のejb.server.log.directory

または

論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.tracePath

サーバ管理コマンド

usrconf.bat(Windowsの場合),またはusrconf(UNIXの場合)のUSRCONF_JVM_ARGSキーの-Dejbserver.log.directoryオプション

または

サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキー

EJBクライアントアプリケーション

  • cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキー

  • vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.tracePathキー

CTM

  • グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。

  • CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。

  • CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_TRACEPATHを設定。

トレースファイルの面数

J2EEサーバ

論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.comt.fileCount

EJBクライアントアプリケーション

  • cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesvbroker.orb.htc.comt.fileCountキー

  • vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.comt.fileCountキー

CTM

  • グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。

  • CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。

  • CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTFILECOUNTを設定。

トレースファイルのエントリ数

J2EEサーバ

論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内のvbroker.orb.htc.comt.entryCount

EJBクライアントアプリケーション

  • cjclstartapコマンドの場合,Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesvbroker.orb.htc.comt.entryCountキー

  • vbjコマンドの場合,vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティのvbroker.orb.htc.comt.entryCountキー

CTM

  • グローバルCORBAネーミングサービスは,adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の論理サーバ種類がネーミングサービスの個所で,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。

  • CTMドメインマネジャは,論理CTMドメインマネジャ(ctm-domain-manager)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。

  • CTMは,論理CTM(component-transaction-monitor)の<configuration>タグ内のuser.env.variableで,環境変数HVI_COMTENTRYCOUNTを設定。

注※ サーバ管理コマンド用のusrconf.batファイル(Windowsの場合)またはusrconfファイル(UNIXの場合),およびusrconf.propertiesについては,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「3.3 サーバ管理コマンドの動作設定のカスタマイズ」を参照してください。サーバ管理コマンド用の各ファイルおよびキーの詳細については,次の個所を参照してください。

簡易構築定義ファイルの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.3 簡易構築定義ファイル」を参照してください。

Javaアプリケーション用のusrconf.propertiesファイルとキーの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「12.2.2 usrconf.properties(Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。

vbjコマンドで指定するJavaVMのシステムプロパティの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「12.2.3 Javaアプリケーションに指定するシステムプロパティ

adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「8.2.4 adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)」を参照してください。

通信トレースの詳細については,マニュアル「TPBroker 運用ガイド」を参照してください。

注意事項
  • トレースファイルの出力先を変更する場合は,変更後のトレースファイル出力先ディレクトリのサブディレクトリとしてcomtrcとmdltrcをあらかじめ作成しておく必要があります。出力先を変更すると,変更後のログ出力先ディレクトリ下のcomtrcとmdltrcにトレースファイルが出力されます。

  • 簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内で,<param-name>にejb.server.log.directoryと,vbroker.orb.htc.tracePathの両方を設定した場合は,vbroker.orb.htc.tracePathの設定が優先されます。

  • usrconf.bat(Windowsの場合),またはusrconf(UNIXの場合)のUSRCONF_JVM_ARGSキーの-Dejbserver.log.directoryオプションと,サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキーをどちらも設定した場合は,サーバ管理コマンド用のusrconf.propertiesのvbroker.orb.htc.tracePathキーの設定が優先されます。

  • Management Serverリモート管理機能から操作した場合,サーバ管理コマンドのログ出力先は変更できません。

  • CTMドメインマネジャとCTMでトレースファイルの面数やエントリ数を設定すると,CTMドメインマネジャやCTMデーモンだけでなく,CTMレギュレータやctmstartコマンドなどのプロセスにも有効となります。トレースファイルの面数やエントリ数を大きくする場合は,ディスク使用量の増加に注意してください。

  • 通信トレースファイルのトレースファイルのエントリ数を大きくする場合は,メモリ使用量の増加に注意してください。