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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編


2.2 トラブルシューティングの概要

トラブル発生時,構成ソフトウェアでは,トラブルシュート情報としてその時点の状態をログに出力します。このログを収集・分析して,トラブルの発生要因を調査します。また,性能解析トレースを使用して,リクエストの処理状況からトラブルの発生個所を特定することもできます。

アプリケーションサーバで構築したシステムでは,構成ソフトウェアのトラブル発生時のログと定義ファイルを一括して収集できます。この情報をsnapshotログといいます。運用管理ドメイン内の論理サーバが停止される直前,またはJ2EEサーバを手動で一括再起動する直前に,snapshotログの一括収集が自動で実行されます。

また,CTMを利用すると,J2EEサーバが異常終了した場合でも,すぐにクライアントにエラーが返却されないように設定できます。J2EEサーバが再起動されるまでの間,CTMによってJ2EEアプリケーションのスケジュールキューが閉塞制御され,すでに登録されているリクエストを保持して,さらにクライアントからのリクエストを受け付け続けます。これによって,すぐに再起動すれば,クライアントにトラブルを気づかせないで運用を続けられます。なお,CTMは,構成ソフトウェアにComponent Transaction Monitorを含む製品だけで利用できます。利用できる製品については,マニュアル「アプリケーションサーバ & BPM/ESB基盤 概説」の「2.2.2 構成ソフトウェアの機能概要」を参照してください。

この節では,トラブル発生時の対処手順と,資料取得の流れについて説明します。

〈この節の構成〉