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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編


19.3.1 N:1リカバリシステムのシステム構成例

クラスタソフトウェアと連携したN:1リカバリシステムのシステム構成例を次の図に示します。クラスタ構成で実行中のアプリケーションサーバに障害が発生すると,待機系のリカバリ専用サーバが起動し,障害が発生した実行系のトランザクションを決着します。

待機系であるリカバリ専用サーバのJ2EEサーバには,実行系にインポートされているリソースアダプタをすべてインポートします。なお,リカバリ専用サーバは障害が発生した実行系のアプリケーションサーバのリカバリを実施するだけなので,アプリケーションをデプロイする必要はありません。

図19‒1 N:1リカバリシステムのシステム構成例

[図データ]

N:1リカバリシステムでは次のような運用ができます。

共有ディスク装置の使用

共有ディスク装置が必要になります。共有ディスク装置は,OTSのステータスなどのトランザクション情報を引き継ぐために使用します。トランザクション情報は,実行系のそれぞれのアプリケーションサーバと,待機系のリカバリ専用サーバとの間で引き継ぎします。

負荷分散機の適用

このシステム構成例では示していませんが,同一構成のWebサーバを複数用意して,負荷分散機を適用することもできます。これによって,Webサーバの信頼性・稼働率を上げることができます。

なお,N:1リカバリシステムのシステム構成の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「3.11.5 リカバリ専用サーバを使用する場合の構成(N:1リカバリシステム)」を参照してください。