Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編


2.5.2 ステータスの監視

アプリケーションサーバでは,ステータス監視によって,システムが正常に稼働しているかどうかを監視できます。ステータス監視には次の2種類があります。

〈この項の構成〉

(1) サービスユニットのステータス監視

Smart Composer機能のコマンド(cmx_list_statusコマンド)を使用して,サービスユニットの稼働状態(ステータス)を監視できます。cmx_list_statusコマンドの使用方法については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「cmx_list_status(サービスユニット状況の表示)」を参照してください。サービスユニットのステータス監視では,特定のユニット,またはWebシステム中のすべてのユニットの稼働状態をCSV形式にファイル出力できます。

(2) 論理サーバのステータス監視

論理サーバのステータス監視では,運用管理コマンド(mngsvrutil)を使用して論理サーバの稼働状態(ステータス)を監視できます。ステータス情報は標準出力に出力したり,CSV形式またはSNMP連携様式にファイル出力したりできます。

ここでは,論理サーバの稼働状態(ステータス)の監視方法と,監視できる項目について説明します。

参考

Management Serverおよび運用管理エージェントのステータスを確認するには,次の方法があります。

  • 運用管理コマンド(mngsvrutil)のサブコマンド「check」

  • adminagentcheckコマンド

運用管理コマンド,およびadminagentcheckコマンドの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「mngsvrutil(Management Serverの運用管理コマンド)」およびマニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「adminagentcheck(運用管理エージェントの稼働確認)」を参照してください。

(a) ステータスの監視方法

論理サーバのステータスは,運用管理コマンド(mngsvrutil)で監視できます。

論理サーバのステータスを監視するには,運用管理コマンド(mngsvrutil)にサブコマンド「list」を指定して実行します。これによって,論理サーバのステータス情報を標準出力に出力したり,CSV形式またはSNMP連携用形式にファイル出力したりできます。

「list」の引数に指定する値によって,ステータスを出力する対象を指定できます。

運用管理コマンドおよびそのサブコマンドの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「7.3 mngsvrutilコマンドのサブコマンドの詳細」を参照してください。

次に,実行形式と実行例を示します。

  • 運用管理ドメイン内の論理サーバ名とステータス情報を出力する場合

    実行形式
    mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名>[:<ポート番号>] -u <管理ユーザID> -p <管理パスワード> list status
    実行例

    mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw1 list status

  • 指定した論理サーバにインポートされているJ2EEアプリケーション名とステータス情報を出力する場合

    実行形式
    mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名>[:<ポート番号>] -u <管理ユーザID> -p <管理パスワード> -t <論理サーバ名> list appStatus
    実行例

    mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw1 -t J2EEserver1 list appStatus

(b) ステータス監視で確認できる項目

ステータス監視では,論理サーバの起動/停止状態が確認できます。ステータスは,すべての論理サーバで確認できます。

ステータスは,次の単位で確認できます。

  • 運用管理ドメイン単位

    運用管理ドメインに含まれるすべての論理サーバのステータスをまとめて確認できます。

  • ホスト単位

    選択したホスト内のすべての論理サーバのステータスをまとめて確認できます。

  • 論理サーバ単位

    選択した論理サーバのステータスを確認できます。種類ごとに確認することも,個々の論理サーバだけを確認することもできます。

確認できるステータスの種類と意味を次に示します。

表2‒4 稼働状況のステータスの種類と意味

稼働状況の

ステータス

説明

停止

初期状態および停止要求を受け付け停止処理が完了したあとの,論理サーバが停止した状態です。または,通信障害の回復後に運用管理エージェントが停止状態であることを確認できた状態です。

起動中

起動要求を受け付けてから論理サーバが稼働状態になるまでの起動処理中の状態です。

稼働中

起動要求を受け付け起動処理が完了したあとの,論理サーバが稼働している状態です。または,通信障害の回復後に運用管理エージェントが稼働状態であることを確認できた状態です。

停止中

停止要求を受け付けてから論理サーバが停止状態になるまでの停止処理中の状態です。

強制停止中

強制停止要求を受け付けてから論理サーバが停止状態になるまでの強制停止処理中の状態です。

異常停止

停止要求を受け付けていない状態で,論理サーバの停止を検出した状態です。

回復中

異常停止状態で起動要求を受け付けてから稼働状態になるまでの,論理サーバの起動処理中の状態です。

通信障害

運用管理エージェントとの通信で障害が発生し,ステータスの表示ができない状態です。

自動停止中

運用管理エージェントから論理サーバの異常通知(プロセスはあるが動作していない状態の通知)を受けて論理サーバの強制停止中の状態です。

自動再起動中

自動再起動指定ありの論理サーバで,稼働中状態に運用管理エージェントから論理サーバの停止通知を受けて自動再起動処理中の状態です。

計画停止中

計画停止要求を受け付けてから,論理Webサーバが停止状態になるまでの計画停止処理中の状態です。このステータスに遷移するのは,論理Webサーバの場合だけです。